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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【BL】凪と金髪のソイツ

作者: 企画開発部



「凪さんって変わってますよねー」

「なにが?」

 1つの浴槽に二人で入りながら、俺の目の前の三角座りの長髪の金髪の奴が口を開いた。

「だって、夜はないのにお風呂は絶対に一緒って………普通、逆じゃないですか?」

「お前は他のやつと毎日シてたって言う申告がしたいのか?」

 ジャバン!という水しぶきが立って相手が怪訝な顔で振り返った。

「違いますよ!そうじゃなくて、私は……凪さんにとって…あまり魅力的じゃないのかなって…」

 もう一度、背中を向けた彼が湯面に沈んでいきブクブクという音を立てながら拗ね始めてしまった。

「べつに魅力がないわけじゃないだろ」

「本当デスか?」

 顔を見なくてもジト目をしていることだけは分かる。そんな彼が浴槽の天井を見上げる。

「凪さんのEDいつ治るんでしょうねー」

「べつにEDじゃねーし」

 不能ではないが、歳も歳だし…疲れるじゃん。

「俺に飽きたなら、新しい主人でも探しにいけば?」

「だから!違います!そういうことじゃないんです。好きだからこそツライ時ってあるじゃないですか。いまは凪さん以外とか嫌なんです」

「はぁ………」

 俺は生返事を返した。

 相手のソレは執着なんだろうか?それとも固執?俺には、よくわからない感情かもしれない。

「凪さんって、絶対にモテたでしょ…」

「なんでそうなる」

「だって、女子って硬派な男性好きじゃないですか」

「表向き硬派が好きって言いながら、ビッチな肉食怪獣みたいな生き物だろ女って奴等は」

 雰囲気が大事とか言いながら、シたらシたでキレる……おおよそ意味分からん存在だよな。

「ソレに疲れた男がココにいるわけで」

「はっ!!いまの態度って凪さんが嫌いなヤツですか?!」

「まー…………………?」

「ごめんなさい」

 こうなってしまうと、女でも男でも面倒くさいと思ってしまう。だから、恋人はいらないって思ってから5年くらいが経った頃にコイツを拾ってしまった。

 初めて会った時は、女なのかな?って思っていたけど、声が低かったから男子な事がわかった。それなら、特に面倒な事にはならないだろうと思って家にあげたけれど、どうやらコイツはそういう生活をしている奴らしかった。

 男に甲斐甲斐しくする代わりに宿を転々としているらしい。こんなに見た目が綺麗なら、男に求められる事もあるんだろう。

 うちでは求められることもない身体を持て余しているんだろうな。

「体洗ってやるから機嫌直せ」

「え?…それはそれでちょっと」

 俺を好きだから反応するのか、好きなら誰でも反応するのか、どっちなんだよって聞いてやりたいような気もする。泣かしそうだし聞くのはやめといてやるか。

「俺が体洗ったら何か問題あんの?」

「だって……私だけ」

「好きだとか言ってるくせに見せられないわけ?」

「はぁ……………凪さんと一緒にいたら私ドMになりそう………」

 恋は中毒みたいなものだと思う。俺は、それが冷める瞬間を知っている。肌を合わせただけで、相手の何が判るのか分からないが、終わりが近づいてくる。

 だったら、シなければいいんじゃないか?って思う自分もいる。そうすると、女は焦れてだいたい離れる。男もそうなんだろうか?

 こんなに好き好き言っていても、明日には同じベッドで寝てることはなくなるんじゃないだろうか?

「凪さん?」

「………………猫飼おうかな」

「凪さん、いま脳内で私のこと捨てましたね?私の恥ずかしい所を見せるんですから、凪さんの恥ずかしい所も見せてもらうんですからねっ」

「勝手にしろよ」

 風呂から離脱しようとして、俺の腕を掴まれた。

「………あの、私のこと捨てないでください」

 振り返るとそこにはまるで捨てられた子犬のようの顔をした相手がいた。可愛い顔をしたら全てを許されてきた過去に苛立ちを覚えて奥歯がなった。

「俺を捨てるのはお前だよ」

 肌についた水滴を払うように相手の手を振り払った。

「…………………ぁ」

 俺は体を拭いて寝巻きに腕を通すと、歯磨きもせずに布団に入った。

 外の雨のせいで気圧が低いのか頭がズキズキとする。こういう日は、寝てしまうのが一番だ。


 朝になると、同じ布団で寝なかった相手が、空気を読んでソファーで寝たことを知る。

 トーストした食パンのほうが好きだけどトースターを使うと音が出てしまうので、焼かないままの食パンを手に仕事に行く。

 帰ってきたら、もうそこにはいないかもしれないと思いながら……。

おかしいな…最後にベッドでイチャイチャしているはずだったのに…途中でなんやイライラしてきちゃった(苦笑)やっぱり、自分に都合の良い物語を書くことすら苦手かも。これが現実。

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