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異世界水族館  作者: 極上トマト
2/2

航海日誌二日目~勝手に館長に就任していました~

「んんっ」


俺は目をこすりながら目を開ける。

空には満点の青い空、周りには何もない。


「結局、このままかよ。寝たら元の世界に戻るとかそんなのがあったらよかったのに。」


まあ悔やんでも仕方がない。今は釣りの事を考えよう。

昨日は四匹釣った。

ここで大事なのは釣った魚が新種じゃないとあの進化する条件が増えないのかだ。

この結果でこの先の運命が決まるといってもいい。

さあ運命の結果は?


[名前]初心者用の餌

[説明]なくなることはない魚の餌

    魚をたくさん釣れば種類が増える。

    4/10 


きたー!これでまだ俺の生存する可能性が増える。


まあ楽~に魚を釣っていきますか。


俺は餌を投げた。すると俺が餌を投げてわずか数分で餌が引っ張られた。


「今日は調子がいいかもな。」


そう思いながら俺は魚を釣り上げた。

もちろん釣れたのは海アジ。

この後も何匹化釣れた。海アジ、海アジ、海アジ、海アジ

全て海アジだったさすがにこれは食べられないと思い、海に戻したが数字に影響することはなかった。

そしてついに進化までラスト一匹になった。

俺は期待に胸を膨らませながら餌を投げた。

さすがにラスト一匹となると緊張感が出る。

しばらくの間俺は水平線と見つめあっていた。

そして俺が一瞬気を抜いた時俺の浮きが沈んだ。


「かかった!」


その瞬間俺は立ち上がった。

今までのよりも糸を引っ張る力が強かった。

これは海アジの中でもトップクラスだぞ。


この炎天下の中、汗が俺の額を通る。久しぶりに燃えるな。


俺は竿を思いっきり引く。俺の動きに気づいたのか魚は俺から逃げようと外へと逃げる。

まだ、まだ魚の動きが鈍るときを狙う・・・


‘今だ!’


俺は全身全霊の思いを込めて


‘男の一本釣り’


俺は竿を思いっ切る引っ張り上げた。そしていかだの上に乗れ上げたのは一つの本だった。


鑑定


[名前]スキルの本

[説明]使用すると水魔法を習得することができる


「魔法系きたー!」


これぞ異世界の定番、まあ正直これを使って何かをしたいということはないけど一応獲得するか!


俺がスキルの本を使用すると機械的な音が聞こえてきた。


『水魔法を習得しました。初心者用の餌が中級者用の餌に進化しました。初心者用調理セットが中級者よう調理セットに進化しました。』


なるほど魚じゃなくてもいいのかとにかく釣れればなんでもいいのか


俺は新しく進化した二つを確認していった。

一つ目、中級者用の餌は一つから三つに増えた。

二つ目、中級者用調理セットは新たにガスコンロとフライパンが増えた。

    そして調味料が塩だけじゃなく酢と醤油が増えた。

    さしすせそのしすせから行く理由はわからないけどそれなりの配慮なんだろう。

    だって砂糖からだったら甘すぎる。まさに人生とは真反対だね。


「何よりもガスコンロが増えたことが一番の成果だ。」


ガスコンロがあるだけで世界は広くそして美しくなる。

焼き魚もできる。焼き魚ぐらいか・・・だけどバリエーションが増えるのはいいことなんだ。


早速、今日の昼ご飯は焼きアジにしようか。

フライパンにアジを入れて焼いていく。


「うまい!」


なんといっても久しぶりに食べる焼きアジは最高。

二日ぶりだけど・・・


そうだあと一つ水族館!

このスキルの使い方がわからないんだ。


『水族館のスキルを使用しますか?』


俺の頭の中でまた、機械音が響いた。


「はい」


つい条件反射でそう答えてしまった。

次の瞬間俺は知らないところへ瞬間移動した。


「ようこそいらっしゃいました。館長」


目の前にいたのは一人の女性、周りには何もいない水槽が


「ここはどこだ?」


「ここは異世界水族館、世の中の夢と希望で満ちている素敵な場所です。」


「魚が一匹もいないけど」


俺はあたりを散策していった。けど魚も人影も全くなかった。


「えーっと、今改装中なんです。」


あーこれ絶対嘘だ。


「へーそうなのか、じゃあ完成したときにまた呼んでくれ」


俺は入口の方へ戻っていく。


「元の世界に戻りたくないですか?」


彼女の声に俺は目を疑った。


「戻れるのか?」


「今はまだ戻れません。」


「どうしてだ?どうやったら戻れる?」


「わかりました。説明しましょう。スキル‘水族館’について」


俺は固唾を飲んで聞いた。。


「今のあなたはそうですね。館長としての最低限の義務を課せられています。その義務とは魚を捕まえてこの水族館に迎え入れることです。そしてこの義務を達成すると自由に現代、水族館、異世界を行き来することができます。めちゃくちゃ簡単に言うとですね。館長としての義務を果たさないと現代に帰れないぞっていうことです。」


「一つだけ聞いていいですか?」


「はい、館長、この水族館の精霊レオナ答えて差し上げましょう。」


「何匹釣ればいいですか?」


「ざっと200ですかね。」


「2、200!?」


俺は唖然とした。


「いずれは一万とか」


「一、一万!?」


俺は唖然超えて呆然とした。


「私の目標はこの異世界水族館を最もでかく、そして最も楽しめる水族館にすることです!

今は何一つありませんけど、では館長お仕事頼みましたよ。ああ、それとはいこれ」


そう言って水族館の精霊は俺に小さなバッグを預けてきた。


鑑定


「名前」異次元ポーチ

「説明」異世界水族館の水槽と繋がっている世にも不思議なポーチ

    どんな種類の魚でも入れることができる。


「ここに生きたままの魚を入れてください。ノルマは二百です。退出の際はあちらの出口へとお進みください。」


「ではまた」


「はい!!!頼みましたよ館長!!!」


「あはは、頼まれました。」


「それと出口はスキル水族館出口と言へばいいべきです。」


「スキル水族館出口」


なんかちょっとダサいけど出口が現れたので俺は出口へと歩いて行った。

そして出口を抜けるとそこはいかだの上だった。

いつもだったら絶望していたけれど明確な目標ができたのでやる気がみなぎってきた。


「帰るぞ現代に!!!」


俺の異世界航海ライフが始まった。

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