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株式会社ピクシープロモーション最終面接

面接官A「えーっと、松村愛さん。では始めに、当社を志望した理由をお聞かせください」


松村「はい。私は高校生の時にアイドルをやっていましたが、そこの環境が非常に悪く、アイドルとしてトップを目指せる場ではありませんでした。私は夢を諦めて引退してしまいましたが、今からアイドルを目指す人に同じような後悔をしてほしくはありません。ですので、集中して夢を追いかけることのできる環境を、私が作り上げたいと思います」


面接官A「ほう。実際に業界経験者なのですね」


面接官B「松村愛。どこかで聞いた覚えが……」


松村「グループ名だけならご存じかと思いますが、『ピンキーミルク』というところです」


面接官B「あぁ、あのピンキーミルク!」


松村「はい。業界では悪名が響き渡っていると思います」


面接官B「そうか、思い出しました。干されていた方の一人が松村愛という名前でしたね」


面接官A「あそこにいたんですか。話は色々聞いています。大変でしたね」


松村「はい。一時期はテレビも見られなくなるほど、大変な経験でした」


面接官B「あの時は私も現場だったから、そりゃあ荒れに荒れたよ。スポンサーや上層部からはコンプライアンスについて何度も聞き取りが入ったな」


松村「ご迷惑をおかけしました」


面接官B「いえいえ、松村さんは被害者だから。そういえば確か、干され組のもうひとりが深泉彩音でしたね」


面接官A「え、そうなんですか?」


面接官B「うん。コアなファンなら知ってるけど、あの時は違う苗字で活動していたんだよ。どれが芸名なのかは知らんが」


面接官A「それは知りませんでした。じゃあ一時期はあの深泉彩音と同じユニットで?」


松村「はい。引退後にアイドルと距離を置こうと思っていても、彼女の場合はどこにいても顔を見ますから。それで結局、アイドルが好きという気持ちは捨てきれなくて、今度は支える側になろうと思ったんです」


面接官B「うん。その気持ちはよく分かる。結局のところ、好きという気持ちは捨てきれないからね」


松村「はい、私もアイドルに勇気付けられた一人ですから。目標は深泉彩音を超えるアイドルを育てることです」


面接官B「うん。それは良い目標だね」


面接官A「では、次の質問に参ります」


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