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my will  作者: 「時折折半
7/7

帰った場所

<黒髪 櫛奈>

中学3年生で夜遅くに女を連れ帰った男である黒髪 駆の妹

かなりの心配性でいつでも俺にひっついていた。

当たり前のように今年度から日本防衛高校に入学する俺のため

実家のある九州から一緒に引っ越してきた。

親は務めがあるため来なかったがそれはもちろん想定しており

1人暮らしもしくは寮ぐらしするつもりだった俺の希望を

たやすく打ち砕いだ。


流石にこの時間帯なら寝ていると思ったが考えが甘かった。

(どうする。門限を破ったことと女性を連れ帰っていることで

 俺の立場はない。潔く土下座か?しかしそんなところを椎名さんに

 見せるわけには行かない。それなら・・)

「なんでこんな時間まで起きてるんだ?受験生なんだから早くねr

「兄さん」

「ごめんなさい もう二度とふざけた真似はしません」

音速で妹の足元に頭を滑り込ませた。

恥も外聞も捨てた行動を笑うわけでもなく

「後ろの女性は誰ですか?」

と冷徹な声で言い放った。

「あの!私は椎名って言います。さっきカケルくんに”家にきなよ”

 って言われたので来ました」

(激しく誤解を含む言い方!! やばいこれは死んだかも。。)

「カケルくん・・とりあえず上がってください」

そう言いながら櫛奈は来客用のスリッパを用意して

椎名をリビングへと迎え入れた。

ちなみにカケルは無視されたままだった。






経緯を知った櫛奈からはため息がこぼれ落ちた。

「いや本当に不可抗力でしょうがなかったから」

少しでも罪を減らすため言い訳を並べ立てようとした時

腕を掴まれ硬直することになった。

櫛奈は”侵食”という力を持っており自分が触れたものに黒色の

神経を這わせ操作することができる。

その証拠に掴まれた腕には黒色の血管が浮き上がっており、

体は外部からの侵入を受け痛みを感じていた。

「兄さんは少し黙ってて」

あくまで俺に決定権があるような言い方をするが

今現在全てを握っているのはこの華奢な腕である。

「お願い今日だけ泊めさせて」

そう言って椎名は顔の前で手を合わせ深く拝んだ。

その姿を見た櫛奈はもう一度深いため息をついて

「仕方がありません。もう遅い時間帯ですし。とりあえず先にご飯を食べましょう」

と言ってラップがかかっている夕飯を電子レンジで温め始めた。

「よかった〜。これでダメなんて言われてたら野宿するとこだったよ。ありがとね

 カケルくん」

頭を下げられたが結局のところ自分に是非はなかったのですぐに頭を上げるよう

に促した。

「これからはちゃんと門限守ってくださいね。兄さん」

と非難めいた声がキッチンから上がった。

カケルはそればっかりは聞き捨てならないとばかりに立ち上がり

「そもそも門限に間に合わなかったのは、ナギサの引っ越しの手伝いしてたからだよ。」

と訴えた。

「あの坊主ですか・・・・今度あったら締める」

という小声が聞こえたが聞こえないふりをして夕飯を待った。

五分ほど経った後テーブルに櫛奈が料理を並べ始めた。

「今思ったけど2人分しかないよね。どうする?俺たちの分を分けるの?」

料理を運び終わった櫛奈は席に着くと

「いえ兄さんの分はありません。椎名さんと私で食べます。何も連絡しなかった罰です」

といい不肖の兄などなかったようにいただきますと言い何事もなく食べ始めた。


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