困ったね。
「で、どーしましょうか?」
「ん? どーしましょうかとは?」
「いや、流石にマズイでしょう、いつまでもこのままって訳にもいきませんよ。」
「だねー、まさか城外がそんな事になっているなんてねー、魔王タナカもビックリだ!」
「……田中さん、酔ってるでしょ」
「うん、チョットw」
「下の階じゃ熾烈な戦いが続いてますもんね。」
「みたいだねー、さっきからドカン、ガチン、バタン、と煩いもんねー」
「そろそろ本題って言うか、今後のことを考えません?」
「考えるって言ってもワルちゃん頑なだしねー」
「頑な……なんですか?」
「うん、人間滅ぼす言ってましたわ」
「困りましたね。
人間滅ぼされるのは、僕も立場的人間見逃せないというか、一応勇者ですし」
「なら戦っちゃう?」
「いやぁ、田中さんですし、魔王とはいえ同じ世界の元日本人じゃないですか」
「元ってなんだよw
こんな魔王みたいなコスプレしてるけど、心は未だ日本人、いや練馬人だから!」
「なんすか練馬人てw
とわ言え、このままじゃマズイっすよ。」
「だねー、鈴木くんの話し通りなら、下の階じゃ人類存亡を賭けた最終決戦の真っ最中でしょ」
「えぇ、本来なら僕らも血で血を洗う戦いってヤツをしてるはずです。」
「うぅ〜ん、困ったね。」
「……困りました。」