洞窟の夜明け
おひさー
しばらくの間エレユオの教えの元で色々試した結果として 魔法 を何となくは使えるようになったが、まだ素早く発動する事は出来ないので、これからも時間を見つけて練習あるのみだ!
そして 術 だがこれに関しては、自分は呼びかけるだけなので、特にこれと言って問題も無く使えるようになった。
そうやって色々やっている内に気がついたら外が微かに明るくなっていた。
「シナユリ様そろそろ日が開けそうです。
もう暫くしてからここを出ましょう。」
「うん 分かった 本当だ!少し明るくなってきてる。」
エレユオに言われて私も外に目をやると
確かに日が昇ってきているようで明るくなっていた…だけどまだ出てきたばかりの様で外はまだ青くなっていた。
エレユオが暫くしてからって言ったのは、まだ十分に明るくなってないからって事のようだ。
この森はかなりの深さがある様で昨日1日ずっと歩いていたのにも関わらず一向に森を抜ける気配がしない。
今日中に抜けて平原にでも出れたら、視界が開けるので、もし近くに文明が出来ていたら何かしら見えるはずだ。
……今は文明…街などを見つける事を目標として動いているが、ある程度落ち着いたら本格的にこれからについてエレユオと話さないといけない。
私はまだ何も知らないのだから…
そう考え事をしていると頭にパラパラと小岩が降ってきた。
「どうやらこの洞窟…何かが住み着いている様です…」
エレユオが私に報告する様に言う
私を微かな緊張感が襲う
頬小さな汗が伝う
「今の内にd」
わざわざ確認する必要が無いのだから、もうここから出ようとエレユオに言おうとして言葉が止まる。
洞窟の内側からそれが見えたからだ
それは、大きな大きな巨大な獣…
見た目は熊にも似ているが全然違う。全身の毛は、赤黒く手の隙間から伸びるその爪は、綺麗な真っ赤な色をしており、どう考えても強そうだった。しかもデカい…強そうだし、デカいし、赤い
ゆっくりと私は後退する。背を向けたら殺される…まだ前を見据えて入れば魔法か術で何とかなるかも知れないが走りながら後ろに向けて、なんて私には出来ない。
どうしよう…自分の創り出した世界が作り出した物に殺されるなんてのはナンセンスだ。
「どうやら世界の設定がされてない為に発生した魔物の様ですね
この世界には必要以上に魔力などのエネルギーが溢れている…そのエネルギーから生まれたかそれに呑まれたかで産まれてしまった。」
どう切り抜けるか脳をフル回転させていた私にエレユオが言う
それと同時に赤い熊が襲いかかって来るがその動きを私は認識出来なかった
見えたのは赤い軌跡だけだった
ダメだ死んだ!
そう思った時横から声がした
「大丈夫でしたか?」
エレユオが確認するように聞いてくる
「え?…大丈夫じゃなかったけど…あの赤いのわ?」
そう疑問に思い口にした所で気がつく
エレユオの後ろで首と手と足が胴体と切り離された状態で横たわるその赤い物体に
「危害を加えて来そうでしたので私が殺ってしまいました。」
なんて事の無いようにエレユオが言う
「え?だって大きくて強そうで赤かったよ?」
「確かに大きかったですが私達は天使と神ですよ?」
「それはそうかも知れないけど…私だったら死んでたよ…」
「私が守りますから死にませんが それ以前にシナユリ様でも創造の力をお使いすれば倒せましたよ?魔法では無理かもしれませんが術でもどうにかなったかも知れませんね」
「いや経験不足を考えて下さいよぉ!」
「神なんですから大丈夫ですよ
それに言っちゃえば自分が自分の体内で死ぬようなものですよ?」
「ぐぬぬ…」
「まぁ、これから色々教えて行きますが
まだシナユリ様は、知らない事だらけですし仕方ないのかも知れませんが」
「そうだ!私はまだ産まれたばかりなんだよ!
色々知らないから出来なかった!これから色々教えてもらってから赤いのも倒せるようになるの
今は無理です」
「そうかもですね……そんな事より外も十分明るくなりましたので行きましょう。」
「う…そうだね そろそろ行こうか」
読んでくれてありがたやー
今回は大分間が空いた気がするけど気のせいだね?
久しぶの投稿で少し変かもしれないけど
また気が向いたら更新するね!
じゃあまた次で!