変人と足音
短いかもしれません。m(._.)m
「…それより、お兄さんはここで何してるの?」
美少年は名乗らずに聞き返した。
(無視かよ)
とは思ったものの、青年も急を要する逃亡という用件があったため、流すことにした。美少年を逃さぬようガシッと肩を掴み、一言。
「俺を、助けてくれ」
美少年はどうやら変人に捕まったらしかった。
数分後。
青年の話を要約すると、
・厄介な連中に追われている。
・連中は自分の家を知っている。
・匿ってほしい。
ということらしかった。
美少年は唐突に口を開く。
「…考えるヒマは無さそうだ」
美少年の言葉に青年は胡乱げに問い返す。
「なんでだよ?」
真面目な表情を浮かべて美少年の顔が青年の方を向く。
「足音」
そう言われて青年は耳を澄ました。確かに荒々しい足音が近づいてきていた。微かにだが、自分の名前を呼んでいる声が聞こえる。見つかるのも時間の問題か。
「マズイな」
少年は一旦考え込むように目を伏せ、再度顔を上げるとこう言った。
「走るの苦手だからおぶって。オレがナビするから」
青年は嫌そうな顔をしながらも、背に腹はかえられないので、はっきりと頷いた。
青年と美少年の逃亡劇が始まった。
一向に名乗る気配なくてごめんなさい‼︎
というわけでコイツラ一歩も動きませんでした。でも大丈夫です。次回は走らせますから。青年だけですが。ついでに名乗らせる予定です。
これからもヒカリヒカルをよろしくお願いします‼︎