出会いは迷子
ここは閑静な住宅街。一軒家が堂々と立ち並ぶ高級住宅街だ。こんなところにいるのは命知らずの泥棒か、はたまた迷子か、それか…
「逃亡中に迷い込んだ、か…」
青年はぽつりと呟く。知り合いから逃げるために路地に入ったのが悪かった。どんどん逃げていくと土地勘がないのも影響し、案の定、道に迷った。
道が分からないが追っ手は怖いので、電柱の影に隠れて打開策を考えている最中だ。
「あのー…?」
鉢合わせたら面倒だし、かといって迂闊にも動けない。確実なのは、見つかれば連れ戻されてエンド…。
「わあっ‼︎」
「うわあぁぁぁッ‼︎」
集中していたところを急に脅かされたら、誰だって驚くと思う。…が。
「そこまで驚かなくても…」
文字通り、飛び上がって驚きそのまま尻から落ちる。そんな行動を体現した青年は打った部分をおさえながら涙目で訴える。
「じゃあすんなよ⁉︎」
ごもっともである。
だが、青年の格好はされる要素がありありであったのである。黒いニット帽を被り、眼鏡をかけ、黒っぽい上下。間違いなくー
「不審者だな」
「うぉい⁉︎」
そう言って青年がおさえた手から声が聞こえる方へ視線を移した。途端。
「次は顔芸か?金魚みたいに口パクパクさせてるけど」
色々と言われていても反論しない、いやできないのはその声の持ち主がただならぬー
美少年だったからである。
やっとのことで口をついで出たのは質問だった。
曰く、
「お前、誰だよ⁉︎」
自己紹介しようね、お互いに。
ココロの準備ができてませんッ‼︎
てなわけで日向飛鳥です。読んでいただきありがとうございます!果たしてコイツラいつ名乗るんでしょう?作者は?知らねーよんなもんつか食えんの?みたいなノリです笑
こんな作者ですが今後ともヒカリヒカルをよろしくお願いします‼︎