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復讐少年と剣霊少女  作者: 雪野 那珂
本編
4/21

第三話 戦闘準備!

実技テスト、模擬戦闘。

文字通り戦闘だ。


「ルールを、説明する!

一つ!この模擬戦闘は、クラス対抗のトーナメント形式で行われる。

二つ!陣地にある柱を破壊されたら負けとする。

三つ!殺傷能力を持もつ魔法、又その他を禁止する。だたし、相手を行動不能に陥れるのは可能とする。

以上だ!」


あまりにもルールが少なすぎるが先生の話は終わった。


遠くを見ると魔法で作られたクリスタルの先だけが林の奥の方に見える。


生徒達は実技とは聞いていたが戦闘になるとは思っていなかったからかとても動揺している。


しかし、リオは全く動じない。

戦闘は騎士団時代からしているもので、ましてやリオの場合は模擬ではなく本物の戦闘だ。

負けたら殺される。そんな場で戦ってきたリオにとっては普通のことだった。


「マジかよ!模擬戦闘かよ!俺は痛いの嫌なんだけどなぁ〜」


隣で聞いているニクスは女々しいことを言っている。


「たかだ模擬戦闘だぞ?死にやしないんだから、そんな弱音吐くなよ、決まったもんは決まったもんだ、仕方ねぇ、ほら頑張るぞ!」


リオはリオなりに背中を軽く叩き励ます。いつの間にかリオにはニクスへの警戒心はなくなっていた。


「主人!殺傷能力を持たないってことは私は鞘から抜けないな、久しぶりに本気を出せると思ったのに、しょうがないな」


リオの隣ではカリューが、寂しそうにしている。


「そんな、寂しい顔すんなよ、もう数年かしたら、カリューを鞘から出して使ってやるから」


「約束だぞ!主人!」


鞘から出して使ってやる、と言った瞬間カリューの顔が明るくなった。


そんなことを話してるリオをニクスは不思議そうに見つめる。


「なぁ、お前もしかして剣霊使いか?」


剣霊使い。一般では剣霊を扱う者をそういうらしい。


「なんでわかるんだよ?」


リオは逆に質問を返す。


「だって、俺の親父も、剣霊使いだからさ、時々独り言をいうんだよな。お前も隣になんかいるんだろ?」


「なんだこいつ、私のことをなんか扱いしているぞ」


ムスッとした顔でカリューがこちらを見てくる。


「まあまあ、カリューも落ち着いて.......確かに、俺は剣霊使いだよ」


リオはあっさりと答えを返す。


「やっぱりそうか、お前が味方でよかったぜ!すっげー強い奴がいたもんだ!これなら俺らは負けないな!」


勝ち誇った顔をするニクス。


「どうかな、他にもこの学院に、剣霊使いや俺よりも強い奴がいると思うけど....」


リオは訓練を暫くしてきて、相当鍛えてきたがそれ以上の者は必ずいるはずだ。

上には上がいるというやつだ。


「そうか?俺はそうとは思わないぜ!剣霊なんて世界でも数百人いるかどうかだぜ?こんな広い世界に数百人いる中で、この学院に二人も居たらそれはもう凄いことだぞ!もっとも、その人が俺の周りに二人もいるほうが驚きだがな!」


へぇー、剣霊って世界に数百人いるのか。あれ?じゃあカリューって相当珍しいのでは?

と思った時


「さあ!お喋りはそこまでだ!第一回戦、5組対12組の模擬戦闘を開始する!それぞれ位置につけ!」


いきなり5組の模擬戦闘が開始することが決まった。

5組の皆は少し緊張しているようだ。


「嘘だろ!一番最初かよ!」


ニクスが嫌そうな表情を浮かべる。

それはそうだ、実戦経験も模擬戦闘経験もない者がいきなり戦闘をするのだ。それも、一番最初に。嫌がるのも無理はない。


「しょうがないだろ!決まったことなんだし、さっきも言ったよな?」


「そうだこっちには剣霊使いがいるんだ、負けることはないだろうよ!」


「どうだか.....」


リオはとても自身がなさそうだ。なんせ3年ぶりの戦闘だ、自分の身体からだがどれだけなまっているかもわからない。

実戦は慣れているものの殺傷能力のない魔法を使わなければならない。魔力を加減するのにも一苦労だ。


「そんな顔するな!主人には私がついている!それに主人は元騎士団とやらものに所属していたのだろう?だったら大丈夫だ!」


カリューが励ましてくれる。


そうだ俺は元騎士団だ、いつも通り...普段通りやればいい。カリューもついていてくれるんだ。


「よし!」


リオは自分の額をバチーンと手のひらで叩き気合を入れなおす。


そしてリオは自分の守るクリスタルの前につく。


先生はそれぞれの生徒ががクリスタルの前についたことを確認する。


「5組!12組!聞こえるか!」


先生が、音声拡張魔法で声を大きくし、重力操作魔法で空で皆の動きを確認する。

その声に5組、12組皆は手を挙げて返事をする。


魔法を同時展開できるということは、とても腕のいい魔法使いということだ。片方の魔法を操りながらもう片方の魔法を操るのはとても難しい、しかも大量の魔力を消費する。二流や三流の魔法使いがやれば間違いなく魔力を使い果たし、気を失うだろう。騎士団の中でも同時展開できるのは2人しかいなかった。

リオはこの学院の優秀さ、先生の魔法の扱いのうまさに心底驚く。


「よし、聞こえてるな!これより、5組対12組の模擬戦闘を開始する。それでは始め!!!!」


先生の開始の合図が林の中まで響いた。


なんか、すいません。戦闘まで行きませんでした!今度こそ次回は戦闘シーン!


次回もよろしくお願いします!



誤字、脱字がございましたら感想と共に知らせてもらえればと思います。

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