ナンデヤネン柔術
キーンコーンカーンコーン。
「ふぅ!」なんとか学校は終わった。進は安堵していた。
「学校って変なとこだな。鍛錬は『体育』だけか? そんなんだから進は貧弱なんだ」
「おい! 好き勝手言うな。こっちじゃこれが普通なの!」
簡単に言うと軍隊のドーンと、サラリーマンの進ってところだろうか?
ハプニングはいつも突然。お巡りさんが。
「君!!」誰かが呼んでいる。
「そこのコスプレの人」ドーンの事だ。まあ、明らかに怪しい。コスプレが特殊だった昔と比べて大分コスプレはファッションとして定着してきたが、剣が本物と分かれば銃刀法違反だ。
「やっば!」進は心臓がドキドキ。
「ちょっと、その剣見せて」
「なんだと! 貴様! 勇者の俺に命令するのか!」
「…、。薬もやってる?」疑惑が二重に!
「ち、違うんです! このお兄ちゃんは外国から来たばかりで……」
UUUMと考えるおまわりさん。
「その子との関係は?」
「家族です! 血の繋がっていない!」
「まあ、だいたいいいだろう。でも、その剣は本物か?」
話しが堂々巡りだ!
「逃げよう!」だっ! と走りだした進を捕まえ。
「なんなんだ? コイツ偉そうだし、逃げるくらいなら倒すぞ!?」
(お前は銃の威力がわかってないんだよ! あと法律とかもろもろ!)
が!
「うぎぎ……。公務執行妨害だぞ?」おまわりさんを羽交い締めにしたドーン。さすが勇者。
「さあ、進! チャンスだ!」
「何のだよ!?」
「コイツの生命を経つ!」
「……。そっか!」進は何か思いついたようだ!
「おまわりさん。この拳銃は貰います! ドーン、もう平気だよ」
拳銃を奪えば確かに進が有利。
おまわりさんを手錠で施錠して、その場から離れる。人が集まり始めたし。
「ドーン、さっきのなんだ?」
「なんだとはなんだ?」
その通り。
「いや、ほら、おまわりさんを制した格闘技? みたいな」
「あー、アレはナンデヤネン柔術だ」