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異世界の死神は救世主  作者: アシンメトリー
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一話…紫の華、新しい華

この小説は書くのに時間が割とかかるので、次を楽しみに待っててください!では、一話をどうぞ、楽しんでください。

名無し視点


 There was a cat on a shelf.


 もう飽き飽きだよ…貧民としての生活。罰を受けるのはあいつだけでいいってのに…私が何をしたってんだ!神殺しはあいつだけだよ!だけど、それの罪を一族全員受けないといけないだなんて、最悪だろ!


 「お前らも同じような目に遭わないように、殺してあげる。」


 私は赤に染まった小さいハンターナイフを片手に、一つの小道をまた真っ赤に染めていた。殺し屋や暗殺者は例外とし、殺しは自分と同じ階級、又はそれより低い階級の者に対してした場合、何の罪にも問われない。だから、私は自分と同じ貧民の人々を殺している。


 その方が、自分たちの為になるから、いいでしょ。


 「あ、れ、、もう誰もいない…」


 気付いたら、周りには誰一人としていなかった。今日殺した人の数は少なくて15人。今日の小道の近くには一軒のボロボロな居酒屋があった筈。だから貧民がこんなにいたんだ。成程な。


 「まあ良いか。これで少なくとも一ヶ月分の飯が補給できたな。」


 15人は流石に多いし、貧民は食べれる部位が限りなく少ない。食べれるとしたら、えっと…心臓、肝臓、腸、脳、後は腕、胸、腹…まあそんな感じかな。あ、意外に多い…でも保存ができないからね…少なくとも3人分ぐらいは質屋にでも売っとくか!


 The cat fell and was dead.


 にしてもかなりこのナイフボロボロになったなあ…いつもよりなんか切れ味悪いもん。


 「あ。これ、ちょっとだけ錆びてる…新しいのを買わないと。」


 そういえば、切れ味の悪い物で何かを傷つける時、悪ければ悪いほどより痛くなる、って聞いたことがあるなあ。ちょっとこれで自分の腕刺してみるか!


 グサッ


 これ、結構痛い…今日の救われ人はかなり苦しんだんだろうなあ…


 「痛かったかな、みんな。ごめんね、もっと早くこのナイフの切れ味の悪さに気付いておけば良かった。」


 私は真っ赤な小道の真ん中で今日の救われ人の冥福を願った。この願いが天に届きますように、と。


 神に願っても仕方がない。この世界の神は救世主ではなく、ただの不幸好きだ。だから、存在のしない天の使いに祈るしか出来ない。


 神貴町貧国の中で1番面積の小さい貧街には武器の調達場が合計六つ存在する。どれも小道ではなく大通りにしか存在しない為、かなりの距離をいつも歩く羽目に遭っている。国民は階級が何にせよ、何らかの教育を受ける権利は与えられている。貧民はこの国で生きていく時に置いて必要なことしか教わらず、知りたい者の為には自習用具が本屋で売られている。ただ、この本屋の経営する貴族や、働く町民が意地悪なせいで、貧民達は中々教育を受けようとはしない。教科書はかなり高価な物であり、暗殺業に携わる者しか買うことの出来ない代物だろう。暗殺者達がこれを買わない理由としては彼らが教科書を買おうとする時直様町民達が彼らを馬鹿にするからである。任務でない時、暗殺者や殺し屋は自分達より高い階級の者は殺したり、暴力を振るってはならない、と言う法があるから、手を出すことは許されないからだ。


 まあ、貧民達は地図の読み方を習うことはできたから、常に持参していた地図を開けば、○の中に入っていた2本の刀のマークをしていた、武器屋を探していた。


 えーと…ここからはまあまあ遠い所だな…どっかに寄ってから行く方が良さそうだね。


 あ、でもこの近くに私の家があるんだった。一応この小道も私の家と同じ貧街東一丁目だからね…一回家に寄って、10人分の死体の太腿をフックに刺して吊るして血を抜くでしょ、んで、残った5人分の死体を大きな鞄に入れて、2丁目の行きつけの質屋で死体を売れば取り敢えず800點ぐらいにはなるでしょ。まあ、かなり少ないか…さらに奥にあるのが武器屋だから、取り敢えずそこに行って新しいハンターナイフを買いますか!


 People then came to see a surprise:


 私の濃い紫色の髪の毛の一部に血が付いていて気持ちが悪い。返り血が顔にもかかっていたし、髪の毛にもついていた。今日の風は強い。明日は嵐かもしれない。

 

 「嵐が来るのだったら、明日家が壊滅するかもね…実際もうかなりボロボロだし…」


 そろそろ家を自分で集めた資材を使って建て直さないと。もう貧民の平均寿命までいってるからね、少なくとも最期は安心して眠りたい物だよ。


 そう考えていた内にいつの間にか自分の家に辿り着いていた。いつでも崩れ落ちそうな雰囲気を持つ家の周りには数時間前より多くのガラクタが落ちていた。


 …これを踏んだら、痛いんだろうなあ…


 「これ、殺しに使わなくなった余りのナイフで削るか。そうすれば、怪我をする確率は少なからず減るでしょ。」


 でも、これをするのは後でいいや。後2時間ぐらいで質屋は閉まってしまうからね。


 「ただいま。」


 そう呟いても誰も答えてくれない。私は一人暮らしだから、だと言う理由がある。ただ、そうなった理由は私のクソ親父にある。あいつの11年前にした行いのせいで、私の家族は貧民に追いやられたんだ。理由は知らないけど、全ての責任はあいつにある。それしか記憶にない。


 目の前には光のない狭いゴミだらけの部屋。その横には一つだけ、きちんと整備されている空間がある。それは、死体倉庫だ。死体倉庫の中には5体の死体があり、残り20体分の死体用のスペースがある。そして、私は今からその中に10体の死体を入れる。また、この倉庫にはあまりスペースはない。私が言う20体は自分が動くスペースも含めて言っている。単純に効率性も考えて言っているってだけだ。


 別にまだ食せる部分と出来ない部分に分けなくても良いだろう。人肉は普通に闇市で売れるから、先に質屋に行く必要がある。


 As the dead cat shall rise.


 と言うわけで私は闇質屋の點田基華さんの元に、2丁目に行くことにした。


 と言っても質屋は私の家からは一直線なので、5分程着くまでにかかってしまった。私の目の前にあるのは骸骨のマークの中に書いてある「質」の文字。


 改めて思った。この質屋は、闇側の質屋だと言うことを隠す気が全く無いようだ、と。


 「失礼しまーす。私です。點田さんはいますか?」

 「ああ、いつもの君か。本当に、良い加減名前をつけたら良いんじゃ無いのか?呼びづらいじゃ無いか!」

 「そう言われても、私には名前を持つ程の資格は無いですよ。まあ、取り敢えず、この袋の中のブツを點に交換をお願いします。」

 「はいよ。5個、ね。わかったよ。」


 點田さんはレジの中身を漁って、500點を取り出した。店を出ようとしたところ、後ろから突然私のことを引き止めようとする、聞き慣れた声がした。


 「この前な。俺はお前が大通りの近くの路地裏で殺してたところを見てたぜ。」

 「…へえ。で、ここに私を止めたのには、他の理由があるのでしょう?貴方がその程度のことで人を呼ばない人だってこと、私はわかってますよ。」

 「ハハッ、お見通しか!流石は常連さんだな!」

 「私は暇じゃあないのでね。早く要件を教えてください。」

 「せっかちだなあ。まあ、別に良いけどな。」


 點田さんは目を細めてにっこりと笑った。…少し不気味だけど。


 「君さ。俺と一緒に来ないか?」


 「…は?」

これからここに新しいキーワードについて入れたり、新キャラについて入れておきます。(名無しさんについてはまだ出しません。)(點田基華さんはあまり出てきてないので、またの機会に。)


 と言うわけで、今回はキーワードをここに入れます!


貧民…神貴町貧国の中の最低地位の民のこと。使用許可武器はハンターナイフ。

殺し屋、暗殺者…国の中で、神族の者以外の人で誰を殺しても良い物たちのこと。また、武器の在庫に関しては神族以上にあり、報酬金額はある。

點…読み方は「てん」。この世界での通貨。Tに3本線を書いたような見た目をしている。

貧民の平均寿命…貧民は人肉を食べたり、汚水を飲んだり、食べていなかったりすることがあるため、平均寿命は13歳である。

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