1/6
序
森の中に一つの古民家がある。電波も通じなさそうな、そんなところに。
入母屋造のその古民家は人気が無い。というより、その地帯に人気は無かった。
沢山の木々に囲まれ、暗いような、そんなところにその古民家はあった。
まるで、何があってもその中のことは知られないないようにするかのように。
ある日、そんな古民家で人があわただしく動き始めた。
そして、ささくれていた木の壁も、剥がれていた瓦も、途中までしか開かなくなっていた引き戸も。
すべてが直された、まるで何かが始まるかのように。
はじめまして、フリーゲーム制作サークル「minusgravity」の更衣と申します。
こちらでは、ちょっと表現的に全年齢にはできないなというシナリオを基にした文章を掲載したいと思います。
よろしくお願い致します~!