神道003 -世界の宗教との関わり-
ミロク信仰というものについて、まず、言っておくことがある。
時点がずれると、別の考え方になることがある。
これが思想というものである。
そのことを念頭に以下の話を聞いてほしい。
ミトス教というものをご存じだろうか。
この問いにすぐ答えられる人は、いわゆる西洋宗教学を知っている人だと思う。
まあ、わかりやすく言うと、MYTHSのことである。
このつづりを見て、あっ、となるはずである。
そう、英語の神話のつづりと全く同じである。
西洋の古典ギリシャ・ローマ神話というのが、このミトス教である。
ちなみに、このミトス教は単独で成立した宗教ではない。
拝火教で有名なゾロアスター教と、シュメールの宗教が合体したものである。
つまり、文明の源流とされるシュメールの宗教の系譜の中にある。
シュメールというのは、スメラミコトの皇の部分である。
我が国とシュメールは実は価値観を共有している。
これは当然影響力が相当強い。
オリエント地方とよばれる仏教世界にも、多大な影響を与えている。
そこで生まれたのがミロク信仰なのである。
つまり、時点と信仰している人種が微妙にずれているだけで、この両者は本来同じものである。
つまりミトス教とミロク信仰は同じものなのである。
ここまでが、前提である。
さて、ここで我が国の神道がやっと登場してくる。
ミトス教の重要な神として、太陽神アポロンと月神アルテミスがいるのは、ご存じのとおりである。
ここで、問題が生じる。
そう、我が国の神道では、太陽神は女性である。
それをアマテラスと名づける。
不思議なことに、アルテミスとアマテラスは語感がそっくりである。
ここからは、推論に過ぎない。
我が国が記紀神話を設定した際、西洋ミトス教の影響を強く受けている。
当時景教と呼ばれた、ネストリウス派キリスト教徒が、おそらく関わっている。
本来は、太陽神はそもそも名前がない大神だった、もしくはそれこそツクヨミとでも言っていた。
まあ、太陽と月を区別せず、天に輝く尊い存在、という定義であった可能性もある。
そこで、性別の違う太陽神アポロンは採用せず、月神アルテミスを太陽神として設定した。
これが、アマテラスという女神の誕生の真相ではないのか。
そして、太陽神アポロンのイメージは、スサノヲやサルタヒコへ転用される。
月神ツクヨミは、一気に存在感を失った。
一部に、オオゲツヒメに対する非道、五穀豊穣の神話になっているのみである。
月読、月夜見、月弓。
これはすべて月神ツクヨミがあてられており、新月、満月、三日月の三神とされた。
権限を細分化して、結果その神自体の力を弱めてしまった。
その後、仏教の伝来という形で、我が国にもミロク信仰が入る。
もちろん、神道にそういう影響があるのを承知の上で、ミロク信仰をも新しい信仰として受け入れる。
その後で、神仏習合ということが起こる。
微妙に同じものをも内包する形で、我が国の神道は作られていった。
七福神だの宝船だの、ああいったごった煮感である。
ギリシャ・ローマ神話と記紀神話は微妙に似ているね、などどいう。
仏教の世界観は、神道の多神教世界とよく似たものだ、などという。
本来同じ根を持つものが、気づかれずに一緒くたになっている。
この可能性は決して低くはないのである。
ただ、これらが同じものである、というと同時に、時点と人種が違えば違う思想だ、という考え方もある。
ユダヤ教とキリスト教とイスラム教にも、同じことがいえるためだ。
そしてこうやってみると、意外と人類は同じ信仰を共有している、といえる。
だから、いがみ合っているのかもしれない。
微妙な違いが怒りを生むのだ。