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ぼく女子校生になります  作者: ひろゆき
8/15

面接

8月下旬、既卒者の面接が行われた。


面接はもちろん山田理事長が担当。


応募者には「自分らしい服装で来て下さい」という案内をしている。


それは「女の子になりたいのに、男の服装を強制するのはおかしい」という山田理事長の考えだった。



---



「失礼します。」


「はい、どうぞ。」


「田中優弥といいます。よろしくお願いします。」


「理事長の山田です。今日は来てくれてありがとう。

最初見たときは男性だとわからなかったよ。

これはコスプレですか?」


「はい、そうです。

高校の時からコスプレを初めて、今でもやってます。」


「お化粧とか慣れた感じだね。

さて…今回応募したきっかけというか理由はなんですか?」


「見てのとおり、女の子の格好をするのが好きなんです。

高校にも女の子の制服を着て通いたかったんです。

今回の募集を見つけて、それが叶うんじゃないかと思って応募しました。」


「なるほど。

では女の子になりたいということでいいですね?」


「はい。

最初はそこまで思ってなかったんですけど…。

男の格好で居るときの自分よりも

女の子の格好で居るときの自分のほうが自分らしくて…。

だから女の子になりたいです。」


「わかりました。

では今年の10月からうちでよろしく頼むよ。」


「はい、ありがとうございます!」


「10月になって女性ホルモンの投与も始めます。

より女の子らしくなって、更に活躍してくれることを期待しています。」



---



「失礼します。」


「はい、どうぞ。」


「こんにちは。

立花梨花っていいます。

本名は…貴志っていいます。」


「立花梨花さん…っと。

服装的に夜のお店で働いてる感じですね?」


「はい。

ニューハーフのお店で1年半くらい働いてます。」


「胸もあるってことはすでにホルモンもやってる感じですか?」


「はい。

1年くらい前からやってます。

今はBカップくらいあると思います。」


「なるほど。

今回うちに応募した理由ってなんですか?」


「小さい頃から女の子のものが好きで、中学の頃には女の子になりたいと思ってました。

家の中では中学からずっと女の子の格好でしたけど、外ではずっと男の格好をしてました。

もちろん高校もです。

だから…本当はJKやりたかったんで…。」


「うちに入るとお店は辞めないといけなくなるけど、大丈夫かね?」


「それは大丈夫です。

元々、ホルモンとか手術のお金を稼ぐために始めたんで…。

お店のためにこんなギャル風な感じですけど、本当は正装なJKみたいになりたいんです。

ギャル風なメイクして本当の自分を隠してるって言うか…。

だから夜の世界から足を洗って、自分の姿を本当のものにしたいんです。」


「わかりました。

では10月からうちでよろしく頼むよ。

入る時にはギャル風から本当の姿になってうちに来てくださいね。」



---



今回の応募者は合計で18名。


応募者全てを合格にした。


10月からの研修に向けて準備が進んでいく。

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