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ぼく女子校生になります  作者: ひろゆき
7/15

本当の自分に戻りたいんです…!!

山田学園理事長の山田辰夫は、山田学園高校の1年生・藤原健人を理事長室に呼んだ。


---


「失礼します。」


「はい、どうぞ。」


「1年2組の藤原健人です。」


「よく来てくれたね。理事長の山田です。

藤原くん…じゃなくて藤原さんと呼んだほうがいいね。

藤原さんのことは保健室の先生から聞いているよ。

今日はそのことについて直接聞きたかったんだ。

どうぞ座って。」


「は、はい…」


「藤原さんはいつからそういう悩みを抱えているの?」


「小さい頃から女の子と遊ぶのが好きでした。

でもそれは自分の中では自然でしたし特別なことじゃありませんでした。

小中のときも女の子の輪の中にいました。

高校に来て周りが男の子だけになって、なんか違うなあと。

そして男の子が好きなんじゃないのかなと。

だったら自分は本当は女の子なんじゃないのかと思うようになったんです。

それから保健室によく行くようになって、先生に話を聞いてもらうようになったんです。


「なるほど…そういうことでしたか…。

これからどうしていきたいか、藤原さんの中にはありますか?」


「できるなら女の子になりたいです…

女の子になって高校生活を送って、そして普通に女の子として生きたいです。

本当の自分に戻りたいんです…!!」


「…わかりました。

実は今日、藤原さんに提案があって、呼んだんです。

山田学園では来年から女子校を設置することになったんです。

恥ずかしながら私は最近までLGBTとかそういうのに疎かったんです。

調べてみると悩んでる人たちがいっぱいいる。

何かできないのかと考えました。

その結果として、女子校の一期生として、女の子になりたい子供たちを受け入れることにしました。

藤原さんにその一期生として入学して貰えないかというお願いです。」


「女子高生に…なれるんですか…!?」


「いま1年生で、来年も1年生だからダブっちゃう形になってしまうのは申し訳ないが…

それでもよければ、ぜひ入って欲しい。

本当の女の子になるためのサポートは整える。

女性ホルモンの摂取や性転換手術についても学園が支援する。

女の子になりたい…本当の自分になりたいのであれば、飛び込んできて欲しい」


「理事長先生…ありがとうございます!!

入学します!!女の子になりたいです!!」


「わかった。私も全力で応援する。

あとは親御さんへの説明も我々が協力する。」



---



数日後、藤原健人、健人の両親、山田理事長、養護教諭の5人が理事長室に集まった。


理事長、養護教諭から健人のことが健人の両親に伝えられた。


健人の両親は少しショックを受けていたが

「昔から女の子とばっか遊んでいたし、

健人がそう望むのであれば応援したい」

という返事があった。


山田理事長からは


・市船大学ジェンダークリニックの診断を受けて、正式に性同一性障害の診断を貰いましょう。

・学校は夏休み前まで出てきて、それ以降は女の子になるための時間としましょう。

・夏休みに入ってから女性ホルモンの摂取を始めましょう。

・ホルモン治療の費用や今後するであろう性転換手術の費用については学園が支援します。


ということが伝えられた。


「今まで気づいてあげられなくてごめんよ…健人…」



---



更に数日後、山田理事長の紹介で市船大学ジェンダークリニックへ行き、専門医の診断を受けた。



「性同一性障害」



健人が本当の自分に戻るための生活が始まった。

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