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ぼく女子校生になります  作者: ひろゆき
10/15

新たな出会い

いよいよ鳳鳴女子高校への準備が本格化する。


鳳鳴女子高校の校舎は、廃校になった公立中学校をそのまま買い上げリニューアルした。

学生寮と屋内プールを新たに建設し、環境を整えた。


現在の表向きは「山田学園大学 第三キャンパス」としているが、

来年4月には「学校法人山田学園 鳳鳴女子高等学校」の看板に変わる。



---



10月1日、いよいよ研修が始まる日。


各自は集合時間までに受付を済ませる。


その際に受付であるものを渡される。


それは鳳鳴女子高校の制服だ。


一足早く彼女たちには制服が支給される。


これから始まるJK生活を盛り上げるためでもある。


「式には制服で参加してもらいますので、更衣室で着替えてきて下さい」



田中優弥改め優希は受付を済ませて、更衣室の部屋へ向かった。


すると部屋で着替えている人が居た。


「お邪魔します」


「あっ、はいどうぞ~」


「あなたも鳳鳴女子ですか?」


「そうよ~

あたしは立花梨花っていうの。

よろしくね~」


「田中優希です。

これからよろしくお願いします。」


「そんな固くならないで~

これから一緒にここで過ごすんだし~

普通に梨花って呼んでね」


「あっ、じゃあ…梨花よろしくね。」


「優希よろしく~

なんか凄いお化粧慣れしてる感じだけど、

普段からお化粧とかしてたの?」


「普段はあんまりだけどコスプレとかしてて…」


「コスプレってどんな~?」


「女の子のキャラクターとか。」


「いいないいな~

今度あたしにコスプレ教えてくれなーい?

一度やってみたかったんだよね~」


「いいよー」


「あたしこの間までギャルメイクばっかりで

あんまナチュラルメイクっていうか

そういうのに慣れてないんだよね~」


「なんでまたギャルメイクだったの?」


「お金稼ぐために夜のお店で働いてて~。

いわゆるニューハーフってやつ。

ほんと体を使ってお金を稼いでたって感じ。」


「だから初めての人でも普通に話せるんだね(笑)」


「お客さんとの会話が成り立たないと商売できないからね(笑)

でもここに来ることにしたから足は洗った。

だって女の子になりたいのにそれがなんか違うって思ってたし。」


「なんか…大変だったね」


「そんな暗くならないでよー

ここで会ったのも何かの縁。

優希はもう友達だからね!

女の子になろうね!!」


「う…うん!!」


二人は着替える手を止めてすっかり話し込んでいた。


「あっ…もう少しで時間じゃん梨花!」


「やば~早く着替えないと」


早速支給された制服に着替える。

挿絵(By みてみん) 挿絵(By みてみん)

紺色のセーラー服だ。


「初めてのセーラー服…なんかドキドキするねっ」


「優希チョーかわいいー」


「梨花だってお似合いじゃん」


「二人並んで写メ撮ろ!!」



---



藤巻健人改めて綾華は早めに学校に来ていた。


制服に着替えて校長室へ向かうと、山田理事長と制服を着た子が居た。


「おはよう。

藤巻さんにはまだ言ってなかったんだが、

もうひとり来年から1年生で通う子が居るんだ。

つまり同級生になるってことなんだけどね。

樋口麻友(ひぐちまゆ)さん。

これから一緒によろしく頼むよ。」


「はじめまして。

樋口麻友っていいます。」


「藤巻綾華です。

これからよろしくね!」


「藤巻さんと樋口さんには来年度1年生として

学年を引っ張って行ってくれる存在と期待しているよ。

まだ式まで時間があるから、二人で色々と話しててくれ。

私はちょっと席を外すから。」


そう言って山田理事長は校長室を出た。


「藤巻さんはいつから女の子になりたいと思ったの?」


「いつからって訳でもなく…

気づいたら女の子になりたいと思ってた。

昔から女の子の輪の中にばっかいたし」


「私と同じだね…!

なんか藤巻さんと仲良くなれる気がする…!」


「藤巻さんって呼び方やめてよ。

これから同級生なんだし。

普通に綾華って呼んで!」


「わかった…綾華!!

私のことは麻友って呼んで!!」


「麻友!!

わたしたち今日から友達ね!!」


「うん!!」

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