選択する未来
「でだ……、ファリス。
お前の仕事の選択は二つ有る」
「はいお姉様!!」
ごっつい指だなぁ……
と、邪念を頭に過ぎらせると眼前の豚女様から高圧的な視線が来るので止めよう
そろそろ立てられた二本の指……、もとい蹄が俺の眼球を貫く
「調子の良い奴だ……。 まず、一つ。
アタシと共に捕食者を借り続ける討伐組織に入ること」
キャプチャー
さっき窓の空を飛んでいるのを見た化け物の総称らしい
普通に考えて俺には無理なんだよな
むしろ、この世界の連中は全員化け物なのか
「あまり良い顔はしないな。 二つ目、ここでナッシェと共に泉の管理人をすること」
「はい、質問です!! 泉ってなんですか!」
俺の顔は常に良い顔だ、なんて邪推な発言は控える
泉……。 俺がこの豚女のトラウマを植え付けられた彼処の事だろう
「一般常識の事すら知らないのか……。
“英知の泉”《レーベ》。 その水を飲むだけで英雄の力が手に入ると言い伝えが有る」
凄 く 飲 み た い
俺が飲んだら夢みたいなハーレムが作れるじゃん?
「先に言っておくが、レーベも力を授ける相手は選ぶらしいな。
ここ数百年の間は一人も授かった者は居ないらしい」
既に夢は砕かれた
この豚は人の気持ちを考えないクズだな
「まぁ、どちらを選んでも構わない」
「はーいはーい!! 俺泉の管理人やります!!」
「そうかそうか、アタシと一緒に討伐隊に参加してくれるか」
アレー?
え、この豚女。 ついに耳まで腐った?
「いや、俺は」
「はははっ、すまんが泉の管理人は二人が限度だったのを失念していた。
アタシも一応管理人をやっていてな」
「ファリスお兄ちゃん……、ごめんね?」
俺の背中を冷たい汗が伝う
右から襲いかかる“逆らえばヤるぞ”と、言わんばかりの殺気
左から襲いかかる“ごめんなさい……”と、子犬的オーラ
「はい! わたくしめ、喜んでクレイ様に付いていきます!」
「そうか、死んでも責任は取らないからな」
ファリス
キャプチャー狩りの仕事を手に入れました
多分寿命が半分くらいに縮んだよね
そして、あの泉
少しだけ興味が湧いてきた
実は俺異世界から来たから効果あるんじゃないかな
とりあえず、窓から見える景色が夜空に変わったため
豚女に頭を下げて、今居る部屋を借りた
部屋の内装は殆ど無いに等しい
四隅に埃は溜まっているが、ベッドや机は綺麗にされている
あぁ、それと。
紙とペンを借りたかったから聞いてみた所
似たような、羊皮紙擬きと筆ペンが借りれた
異世界に来て日記を付けることにした
〔一日目
ナッシェかわいい〕




