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全力疾走  作者: レイン
2/7

転移Ⅰ

「待ちやがれー」

「追いついてみろー」

一見幼い少年にみえるが

れっきとした中学3年だ。

彼の名前は

大島祐樹、後に真輔の人生を大きく

左右する人物だ。

「はぁ、あのやろ、う、速すぎ、だよ。」

息を切らしながら言うと

遠くから

「大丈夫かー」と心配する声が聞こえたが

俺には聞こえなかった。

その場に倒れ、空を眺めた。

「あー。今日もいい天気だ。ずっとこんな日が続けばいいのに」

と、ふと声を漏らすと

「真輔、どうした?」と心配そうに祐樹が

こちらの様子を伺いながら聞いてきた。

悪いな。とおもいながら

「いや。今日みたいな日が続けばいいのになって

思ってさ。祐樹もそう思うだろ?」

しかしながら、俺は嘘をついていた。

別に平和が嫌いなわけではないが、

ひとつだけ嫌いなのがあった。

それは・・・・・・

「真輔、顔色悪いぞ?」

まぁ、考えるのは後でいいか。

「あ。大丈夫だ。少し考え事をしてて。

そういえば明日、どっかで祭りが開かれるっぽいけど

祐樹、どこか知ってるか?」

「あぁ。たしか場所は忘れたが。

ん?祭りじゃなくて面白いのが開催される場所は

知ってるぞ。たしか、桜島の最南端だったかな?」

櫻島とは俺たちが住む、東京都ニュータウン区が

誇る日本最大の島だ。広大な土地があり、その

広さは100haだ。まぁとにかく広いのだ。

「最南端になんかあったか?。」

「まぁ、行ってからのお楽しみでいいんじゃね?」

「そうだな。」

そう、このイベントをきっかけに二人の歯車が狂い始めた。

翌日。俺はいつもどおり、支度をしてると

「真輔、入るわよ」

お袋が入ってきた。

「なんだよ。なんか用か?」

とお袋に言うと

「お母さんたち、少し家空けるけど、大丈夫?」

「ん?仕事か?」

「えぇ。だから悪いけど留守頼むわよ。

ごめんね。大事な時期に」

「大丈夫だよ。それに自分のことは

自分が一番わかってるんだからよ。」

「そうね。じゃぁ行ってくるね」


伊藤の話が途中で途切れた。

母、夏見が旦那の駿に言った・

「もしかして、あの時の出張の日なの?」

「そうかも知れないな。それに

あの時は3ヶ月ぐらい家を真輔に任せてたからな。

でも事件に巻き込まれても連絡が入るはずです。」

「その通りなんですが、言いにくいのですが

真輔くん達が行ったイベントは裏の組織が

運営してたんですよ。ですからできる限り公にしないよう

部外者の方には連絡をしなかったです。」

一方、美月は話を聞いていなかった。

その代わりに伊藤さんに反論した。

「あの、ちょっといいですか。」

伊藤が頷くと、

「どうして部外者に連絡をしなかったのですか?

そりゃ、あぶない組織関連のことを外部に漏らすという行為は

警察の人にとっては嫌かもしれませんが、さすがに子供の両親には

確認を取りますよね?。」

「もちろん。私が、もし現場にいたら真輔君たちの両親に

事情などを話しました。けど当時はそうゆう規制がきつかったものですから。」

「わかりました。では話を戻してください。」

「はい」と伊藤が頷くと話が戻った。


ーお袋が出かけ、誰もないだろうと思ったが階段を下りる音が

したんで、階段をみると、そこには妹の奈緒だ。

奈緒がこちらに向かって歩いてくると

「おにーちゃん、お母さんたちは?」と

質問してきたので、出かけたと伝えると

「ふーん。んじゃぁ、しばらくの間は二人きりだね。

そうだ、ご飯はどうするの?作れたっけ?」

なんと、飯の心配をしてきたんで、安心しろと伝え

夜には帰ってくると言い残し

俺は急ぎ足で家を出て、待ち合わせの場所へと向かうはずだった。

待ち合わせの場所まで残りわずかの所で、首に重い打撃みたいなのを

くらい俺は道端で気を失った。


ここはどこだ?。目を開くとそこには

白い大きな空間があった。

とりあえず、俺はこの場から逃げようと思い、

ベッドから降りると、扉があったので開けてみると

そこは見慣れた空間だった。

そう、ここはなんと桜島なのだ。

「なんで。こんなところに俺が?」

独り言を言いながら歩き始めると

目の前から、俺が知っている人物がいた。

「おー。真輔。なんでお前がいるんだ?

もしかして捕まったとか?誰にかって?

そりゃー、俺のかわいい部下たちにだろ。」

「祐樹、なんでお前が。とゆうかなんで俺が

こんな所にいるんだ?。気が変わったから俺は帰るからな。」

俺は桜島の入り口へと向かおうとしたところ、

「捕らえよ」と聞こえたとおもったら

男たちが俺の体を拘束した、

俺は必死に抵抗した。

「やめろ!。祐樹こんなことしていいと思ってるのか!。おい。

なんとかいえよ。言ってくれよ。なぁ祐樹!」

だが、俺の声は祐樹には聞こえてなかった。

祐樹は「ごめんな。」小さな声で謝り、真輔を準備した車の中に

入れ、目的地まで移動した。

祐樹はあるところに電話をかけた。

「もしもし。あ?祐樹か。何のようだ」

「斉藤さん、こんな馬鹿なことをしてただで済むと思ってるんですか?」

「思ってるさ。なんたって警察の方は俺らに関わりたくないんだから

きっと、野放しだろうな」ゲラゲラと笑ってるのが電話口からよくわかった。

「斉藤さん、なんでそこまで真輔に拘るんですか。なにか真輔がしましたか」

「別に。関係ないぜ。ちょうどいい獲物がいただけの話だ。」

「話になりませんね。切りますね」

その一方、真輔は自分のみに何があったのかを認識し

どうすればここから脱出できるのか策を練っていた。

俺には一つだけ疑問があった。なぜ祐樹は俺をこんな目にあわせたのか。

きっと裏があるに違いないと確信した俺はまず、手首足首に結ばれた縄を解く

作業をし、数分後見事に縄が解け、追っ手に見つからないよう安全なところに

逃げることを考え、見つかった答えはまずは警察に通報することだった。

しかし、運が悪いことに今いる部屋は圏外だった。

少し歩くと扉があり、その扉を開くとその先には広大な草原があった。

しかし、すぐおかしいと気づいた。なぜなら・・・

「そう。ここは桜島だ。草原なんてあるはずもない」

目の前から一人の男が近づいてきた。

俺は警戒を取り聞いた。「誰だ」とそしたら

その男は被っていたフードを取り俺は愕然とした。

なぜなら俺の知り合いの警察官だったからだ。

「どうして隆宏さんが?」

「真輔君、事情は後で話すからまずはここから逃げるんだ」

そうして隆宏さんと安全なところまで逃げ

一息ついたときだった。

「真輔君、大事な話があるんだがいいかな?

と隆宏さんが切り出した。

「はい。大丈夫です。」

「実はね、私があそこにいた理由は組織の機密文書を持ち運ぶ大事な

任務であそこにいたんだよ、それでだこの文書を真輔君。君に預かって欲しいんだ」

「え・・・俺にですか?どうして急に?」

「君にしか出来ないんだ。私はこれから国外に逃げる。きっと追っ手が私のことを

消すだろうからね。だからその文書を君が持っていてくれ」

俺はその隆宏さんの言葉を信じ、文書を預かった。


また伊藤さんの話が途切れた。

美月が「その機密文書とは一体なんだったんですか?」と伊藤さんに問い詰めた。

そうすると伊藤さんはカバンから一枚の紙を出した。

その紙には、なんと真輔の友達、祐樹の名前が書かれていたのだ。

その紙によると、組織が監視していた一人が祐樹だったのだ

美月と真輔の両親はこういった。

「祐樹君はつまり利用されていたのでしょうか?」

だが伊藤は「いえ、私たちはこれ以上のことはお話することができません」


俺はこの文書を持ち、ここから逃げることに専念した。

そのころ、祐樹はある男にこう切り出した、

「俺はもう、ここから出ます。」

男はこういった。

「お前が組織から出てもいいがきっと後で悲惨なことが待っているぞ。

それでもいいのなら抜けるがいい」

そして祐樹は組織から足を洗い、真輔のところに向かった


「おい、真輔こっちに来い」

2時の方向から声が聞こえた、俺はその声を頼りに足を進めると

そこには祐樹がいた。「俺はもう組織の人間ではなくなった。それに付け加え

真輔、お前もここから安全に街に戻れる」

そうして二人は町に戻ったはずだった・・・・


だが祐樹ただ一人そのあとの行方を曇らせた


伊藤さんの話が終わった

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