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ETERNAL SAGA  作者: 紫音
53/73

episode 50 償い

エターナル面白いと思われた方へ。



エターナルももうすぐで完結となります。

予定では60話辺りで終わりたいと思ってます。


そこでこれを読んで少しでも面白いと思われた方にいくつか質問させて頂きます。

質問内容は後書き↓に載せてます。


※真剣にやっているので真剣に答えてくれる方のみ記入して下さい

ディルウィンクエイス・セントラルエリアに

3機のレグが降りていった。

中から出て来たのはアックスにセイバ、 そしてランス。

マシーナのエレメンツ達はレグを光に戻すと

周りをスキャンで探りながら会話を始めた。



 「……どうだ?」


 「…駄目だ見失った」


 「こっちも駄目だ…」


 「だがアッシュ・バーナムの魔力を感じたんだ。

 あれから5分弱しか経っていない…

 この近くにいる事は間違いないんだ」


 「…下に街がある。 調べてみるか?」



エレメンツ達はそこから飛び降りて雲の中へと消えた。









そしてそのアッシュはというと

今レリスとある所を目指していた。

相変わらず彼女が視界に入るだけで鼓動が早くなり

呼吸がおかしくなる。

そんな2人は“湖”に向かっていた。

会話の途中で湖の話を何気なくした事が

きっかけだった。

精霊界ラミュンダから出ると森があり

森の奥に湖がある。

中は不思議と魔物の気配が無かった。

アッシュは後ろからついてくるレリスを

背中で感じながら『魔物よ出てこい』と願う。

戦闘をしながら向かった方が

彼の中では精神状態を保てるからだ。

この沈黙の中、 何か話さなければと考えれば

考えるだけ挙動不振になってしまう。



 「本当だね。 道まで同じなんだ」


 「だ、 だろ?」


 「…アッシュ」


 「…え?」


 「………昔みたいに…






 手………繋いで行きたいな」


 「…手!?」


 「うん♪」


 「あ、え、えっと…………え?

  ど…どうすれ…」



アッシュは固まった手を前に出すが素早く引っ込めた。

そしてまた前に出すがどういう訳か再び引っ込める。

お世辞にも繋ごうとして出したとは思えない様な動作だった。

他人が見れば確実に警戒されるか笑われる。

しかしレリスはそんなアッシュをわかっているのか

ふわりとした笑みを口元に作り優しく手を握る。



 「ふふ、 アッシュの手ベトベトだ」


 「あ! ごごごごめん!!」



その言葉にカァーっと熱くなり手を離す。

それでもレリスはアッシュの手を再び握った。



 「知らなかったなぁ。

 アッシュ、 こんなに照れ屋さんだったんだね」


 「は、 はは早く…い、 行こうぜ」




緩やかに流れる風で森が揺れるその中を

2人は手を繋ぎ、 湖へと向かう。

アッシュは左隣にいるレリスにそっと目線を移す。



 「(…やばい…この状態はかなりやばい…

 心臓が潰れる…)」


 「霧が出て来たね。 じゃあもうすぐって事だよね」



鼓動は高鳴りその音がレリスに届いてしまいそうで

必死に抵抗するアッシュは冷静な顔を装い返事を返すが

全くといっていい程抑え切れない。



 「あれかな…?」


 「(くそっ! 何なんだよ…!!

 収まれよ!! 俺の心臓〜!!)」


 「…ん?」


 「…え? な、 何…?」


 「ううん…… 


 あっ! 湖じゃない? もう近いよね!」



とレリスは言うが周りは深い霧で覆われていて視界ゼロ。 

それでも何故彼女はわかるのか…。


それは音だった。


この付近まで来ると水の音が聞こえる。

それを頼りに歩いて行くと湖に着くと言う訳だ。

アッシュやディック、 ティナそれに

ジェノやリルティ達も皆、 この音を目印にして

湖へとやって来るのだ。


真っ白な霧に包まれながら2人は湖へと辿り着いた。

何度か来ているが任務関係以外で来たのは初めてだ。

改めて見ると水は透き通る様な透明度を誇り

周りが霧で見えないだけに実に神秘的である。

待っていればそのうち天使や妖精が

現れてもおかしくないと思う程美しい風景だ。

アッシュ達は水辺へと近寄り腰を下ろすと

レリスは少し暗い表情に溜め息を乗せて話し出した。



 「……聞いた? ……フィルとレジェアの事…」


 「……あぁ。 

 ごめん…俺達がもっと早く駆け付けてれば…」


 「ううん。 あたし達が油断したから…。

 あいつらね、 2000の大群で攻めて来たの。

 その兵士達はみんな洗脳兵サーヴァント

 それを利用して街をめちゃめちゃにして…」


 「サーヴァント?」


 「サーヴァントはマインドコントロールされた

 兵士の事だよ。 元々は普通に暮らす人達だから

 あたし達は危害を加える事をためらっていたの。

 でも街や人を殺し続ける彼等を

 ただ見ているだけなんて出来なかったあたし達は

 街の人々の盾になった。

 敵は2000…全員を守ってあげる事は

 どうしても……出来なかった…。



 あたし達の魔力はその時点でかなり消耗して

 リューゼ達と闘う頃にはみんな半分以下だった…

 特にあたしの魔力はもう既に限界で…

 それが狙いだったんだろうね。

 リューゼ達はあたしを集中的に狙って来たの…。

 フィルとレジェアはあたしの盾になって…」



レリスは顔を手で隠して肩を揺らす。

涙する姿にどうにかして慰めようと口を動かすが

言葉が何一つ出て来なかった。

無言のまま顔を背けて強く拳を握る。



 「(俺が神だって…?


 嘘だ…何もしてあげられないじゃないか!!

 人を慰める事さえ出来なくて何が神だ!!)」



 「……あたしのせいで………




 あたしなんかをかばったせいで……



 あたしが死ねばよかったのに…



 アーディルも消えて無くなるし…


 どうせ死ぬんだったらあたしが…!!」


 「……それは違うよレリス」



涙を拭いながらアッシュの話を聞く。



 「フィルとレジェアはレリスの為に死んだんだ。

 あの2人がここにいたらきっとこう言うだろうな

 『自分をせめるな』って」


 「……アッシュ…」


 「だからレリスはあの2人の分まで生きないと

 せっかく2人が守ってくれた命なんだぜ?」


 「うん…………わかってる…けど…」


 「でも……





 俺も死にたいと思った事があったんだ…」


 「…え…?」


 「俺もさ…アーディルに取り込まれて

 母さ………



 マーディン様を傷つけて皆に迷惑かけて…


 おまけに敵は皆俺のアーディルを狙ってる…

 俺なんかいなくなって…消えてしまった方がいいって

 本気で思ったんだ…」


 「(アッシュ……)」


 「さらにクローンなんか言われてさ…


 あの時は本気で死にたかった…」



溜め息をつくとアッシュは再び口を開く。



 「でも、 ディックが言ってたんだ…


 大切なのは過去じゃなくて“今”だって。

 過ぎてしまったものは後悔しても嘆いても祈っても

 そして死んでも変わらないんだ。


 変える事ができるのは“今”なんだよレリス」



 「今…」


 「死ぬってさ…ただ逃げてるだけなんだと思ったんだ。

 一瞬で楽になれるだろ?

 生き抜く事の方が辛いし苦痛だし…

 だから生きる事にしたんだ。


 苦しみながら生きて生き抜いて俺の力で世界を

 平和にできるんだったらやってやる! ってな☆



 だからもしレリスがフィル達の事を罪と思うなら




 俺と一緒に……罪を償って行こうぜ」


 「アッシュ……………」


 「自分が出来る事を…やるんだ」



アッシュは拳を強く握りしめそれを見つめながら

レリスに伝えた。


人はよく『死をもって償え』と言葉にする。

しかし実は死とは一見苦痛に見えるがそうではない。

それは例え苦しんで死んだとしても終わりがあるからだ。

罪を償うのであれば生きて生き抜いて人の為になる

行いをしていく事こそ真の償いとはならないだろうか。



 「そうだね…。 うん☆」


 「だから……その…」


 「ん?」


 「か、 悲しい顔するなよ!!


 レリスは笑った顔の方が……レリスっぽいから」


 「なんだよ〜レリスっぽいってぇ」


 「あ、 あははは…えっと〜」


 「あ〜笑ったなぁ〜!」



レリスはアッシュの頭をポカポカと叩く。

そして仕返しにアッシュが水をかけたのが火種となり

2人はじゃれ合うかの様に水をバシャバシャと

かけ合っていく。


しばらくすると治まり、 再び会話を始めた。

ここへ来て2時間が経とうとしている。

レリスとこんなに長く話をした事が無かった

アッシュはついにと言うのかやっとと言うのか

いつの間にかまともに話せるようになっていた。



 「ねぇ…アッシュ」


 「ん?」


 「アッシュはあたしの事…………好き?」


 「え!?」


 「…………あたしの事…どう思ってる?」


 「……ど、 どうっ……て


 え〜っとそれは…

 す、 すす……すすす…」


 「…?」


 「す、 す………すすごいなぁって思うな!!

 あはははっ…

 (ばか野郎!!! せっかくのチャンスを…)」


 「すごい?」


 「(勇気を出せ!! 今が絶好のチャンスだろ!!)




 すごいって言うか……ききき綺麗だなぁって」


 「(もう…素直じゃないなぁ…。


 ふふ、 ちょっと困らせちゃえ!)




 もういいっ! 帰る」



レリスは立ち上がりテクテクと歩いて行く。

アッシュが追いかけて来てくれると思った

レリスだったがアッシュは立ち去る彼女を

ぼうっとした表情で見つめているだけであった。



 「(あれ? この感じ前にもあった気が…

 会話の内容は違うけど…結局最後はレリスを

 怒らせてしまって…そういえば……



 もっとだいぶ前にも夢で見た事あったっけ?

 あの時もこの場所だったよな……不思議だな)」



そんな事につい夢中になって考えてるといつのまにか

霧でレリスの姿が見えなくなってしまった。

はっと我に返り捜すアッシュ。



 「しまった…!! レリィィィス!!」



 「ぎゃぁぁぁー!!!!!!」



何処からか悲鳴が上がった。

アッシュは名前を叫びながら声の方角へ全力で走る。



 「(魔物に襲われたのか…?


 いや、 レリスもヴァルファリエンだし

 ここら辺の魔物にやられる訳が…)」



少し進むとうっすらと誰かが倒れている姿が目に映った。

アッシュはレリスと思ってすぐに駆け寄る。

だがそれはレリスではなかった。



 「アッシュ!! いきなりこいつが…」



アッシュの後ろからレリスがやって来た。

彼女は無事の様だった。

ではこの倒れているのは…と顔を近づけて見ると…。



 「マシーナ!!?



 確か……名前はセイバ…」



 「見つけた。 アッシュ・バーナムだ」


 「!? あんた達…」



2人の前にはアックスとランスの姿があった。

しかし何処か様子が変だ。



 「お、 おい!! 何でレリスを攻撃したんだ!

 彼女は仲間だろ!!」


 「アッシュ…あたしついとっさに…」


 「アッシュ・バーナム…」


 「おい!! 聞いてるのか!!



 くそ、 何か様子が変だ…」











 「アッシュ・バーナム…見つけた。







 死ねぇぇぇぇぇぇぇぇー!!!」



アックスとランスはいきなり

アッシュに飛び掛かって行ったのだった。





質問1〜8は はい・いいえでお答え下さい



1)2の主人公は変えた方がいい


2)2ではもっと深くシリアスにして欲しい


3)キャラが多すぎるわけわからんから人数減らして欲しい


4)技やスペルが少ない


5)2では1の続きではなく全く新しくやってほしい


6)もっと戦闘シーンを増やしてほしい


7)エターナルサーガはこれで完結した方がいい


8)2が出たら読む?



9)名前や年齢、性格など、

 2ではこんなキャラいいんじゃない?

 というものがあれば記入して下さい


10)スペルや技で効果などかっこいいものが

 あれば記入して下さい




ありがとうございました。

前向きに参考にさせて頂きます。

感想も待っていますm(__)m


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