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ETERNAL SAGA  作者: 紫音
38/73

episode 35 目覚め始める力

アッシュの新たな技登場です♪


−ディルウィンクエイスー






ジェノとリルティは無事に月尾草を手に入れ

ディルウィンクエイスへと戻る所だった。

エイディアが作るワープドアで

直接彼女の元へとワープする。

ワープドアから抜けた先はマーディンの眠る

医療施設だった。



 「時間がかかってすいませんでした」


 「いえ、 思ったより早かったですね…」



リルティは取ってきた月尾草を渡した。

エイディアの表情を伺ながら疑問に感じていた事を

ジェノがストレートに問いかける。

これはリルティも思っていた疑問でもあった。


 「ちょっと…、 いいっすか?」


 「はい、 ジェノ」


 「それ何に使うんすか…?」


 「…………これは………」


 「ある物と調合する事で恐ろしい物に変わるって

 聞きました……魂を抜き取る…とか」


 「…………」


 「そいつであいつを殺すんすか………?」


 「…………」


 「仲間を殺すんすか…」


 「聞いて下さいジェノ…私はただ」


 「あんた…それでもマスターか…!」


 「ジェノ、 ちょっといい過ぎだよ」


 「言い過ぎじゃねぇよ!

 仲間を殺せなんてマーディン様なら

 ぜってー言わねぇ!!!」


 「ま、 まだそう決まっ…」


 「てめぇも聞いただろ…あの神父から」


 「…………うん」


 「……ジェノの言う通りです…。

 アッシュの始末を命令したも同然の行為を

 貴方達にお願いしました…。

 ただ…わかって下さい…。

 これはあくまでも最後の手段です…」


 「…………」


 「それに…

 世界中の人々が救われるのなら…

 アッシュ1人の命はやむを得ないでしょう……」


 「あんたマジで言って…」


 「なんで……」



今までエイディアをフォローしてきた

リルティだったがここで我慢の限界を超えた。

ジェノの会話を押し切って

エイディアに本音をぶつける。



 「何でみんなが救われる方法を

 考えないんですか!!?」


 「…では例え世界中の人を 犠牲にしても

 仲間を助ける……そう言う事ですか?」


 「……だからみんなを救う…」


 「皆を救える方法とは何ですリルティ」


 「…そ…れは……」


 「時間が限られている中いつまでも考えている

 だけでは前に進まないでしょう。

 現時点で他に手が無い以上はやむを得ない選択を

 迫られる時だってあるのですリルティ」


 「…………」



時にマスターは自分の部下を

犠牲にしなければならない事もある。

数十、 数百のエレメンツを統括する者が

優柔不断でいては組織など成り立たない。

限られている時間の中で今できる

最高の判断を選択していける者…それが

エレメンツマスターなのだ。

自分の周りしか見えていないジェノやリルティは

エイディアを冷酷な人間に見えたに違いない。

こう言った仲間と信頼を築き上げる事も

マスターの大切な役割なのである。



 「私だって皆を救える方法があるのなら

 既にそうしているでしょう。

 でもリルティ、 今は時間がないのです」


 「…………」



沈黙が部屋に充満する。

ジェノはサングラスにマーディンを映す。

まるで今の会話を聞いていた様な表情をしていた。

彼女の寝息は乱れる事もなく穏やかで落ち着いていた。

それを眺めながらジェノそしてリルティは

少しずつ心を静めた。


と、 そんな部屋へやって来たのはクレイドだった。



 「マスターエイディア……おお、 お前達

 戻っていたのか」


 「はい。 さっき戻って来たとこです」


 「何かあったんすか?」


 「あぁ、 ティナが帰ってきたんだ」


 「そうですか。 それでアッシュは?」


 「残念ながら発見できなかったようです。

 加えて、 1つ問題が……」












−イフリナ−

エリア4作戦会議室






一同は最終ミーティングに入っていた。

この人数で座るには余りにもまだ余裕がある

部屋の50%を占める大円卓に沿って座り

シグナスが円卓の中心に浮いている

ディスプレイを見ながら指示を出している。

360度どの視点からも見られる為

シグナスの隣に移動する必要はないらしい。

また各席にもモニターがあり

そこからでも確認する事ができる。

アッシュとディック以外はそのモニターを

チェックしながら話を聞いていた。



 「……ここと……ここに第四と第五部隊。

 この位置に前線を張る。

 レリス、 仲間の管理そしてチーム分けを任せる。

 今日からお前がここのリーダーだ」


 「…………」


 「……レリス」



返事したのかそうでないのか判断できない

動きを見せ、 後はずっと手元のモニターを

見つめているレリス。

そんな彼女に静かに溜め息を零すと

いよいよ作戦が実行される。



 「アッシュ、 準備できているか?」


 「あぁ。 いつでも行ける!」


 「アッシュ!! 頑張ってこいよ!!」


 「あぁ!!」



2人は強く握手をかわしそして抱き合う。

それを少し離れた席から複雑な眼差しで

見ているレリス。

部屋は2人のはしゃぐ声で一杯になり確実に

その声や表情は彼も見ているはず…

そう思って隣で資料プレートを片手に立っている

シグナスを見上げるレリス。

彼の表情は恐ろしく冷静でいて冷たかった。







−イフリナ−

飛空船発着エリア





シグナスやアッシュ達は地下の隠れ家から

地上の都市へと移動していた。

最初にフィルに連れられて来たあの鳥の様な機械。

実は【飛空船】と呼ばれる乗り物でどうやら

それに乗って里へと向かうらしい。

この前のフィルの物よりもさらに倍の大きさだった。

これにシグナスとアッシュの

たった2人だけしか乗らないのだ。

といっても操縦士や数名の兵士は同行するらしい。

発着エリアには他に大小様々な飛空船があるが

そのどれを見ても皆鳥の様なデザインで統一されている。

その中でも1番大きな飛空船へ向かう一同。



 「では、 行ってくる。 後は任せた」



シグナスが先に飛空船の中へ入る。

そして少し間隔を空けてアッシュも向かう。



 「アッシュ、 頑張ってこいよー!!!

 帰って来たらまた修業しようぜーーっ!!」

 「あぁ。 ディックも怠けんなよー!」



2人を乗せた飛空船は物凄い風を辺りに

吐き散らすと大空へと舞い上がった。

地上から見送るディックやレリス達。

飛空船が空の彼方に消えるまでずっと空を

見つめていた。















−飛空船−




 「ヴァルファリエンの里までは10日程かかる」


 「10日!? そんなに遠いのか?」


 「いや、 スピードを上げれば2日とかからんが

 敵に知られるとやっかいなんでな

 ここは慎重に進めた方がいい。

 パイロット、 そろそろ【ステルスモード】に

 切り替えろ」


 「了解しました!!」



するとアッシュ達が乗っている飛空船は次第に

辺りに溶け込み、 姿が見えなくなった。



 「アッシュ、 お前に来てもらったのは

 言うまでもないが一緒に試練を受けてもらう為だ。

 だが俺が見たところ今のお前のレベルでは

 到底試練に堪えられん。

 この船にはトレーニングルームがある。

 そこで俺と訓練を受けてもらう」


 「あぁ。 わかった」


 「時間は有効に使いたい。

 ついて来るんだ…」



アッシュはシグナスに連れられ飛空船内部の

トレーニングルームへと足を運んだ。

このトレーニングルームと言うのも

隠れ家同様、 イマジンルームの様な部屋だった。

部屋を真っ白な空間に変えるとアッシュから

少しずつ距離をおきながら口を開いた。



 「お前には俺のアーディルが半分…宿っている。

 だがお前はアーディルを十分に引き出せていない。

 試練にはアーディルのパワーが必要なのだ」


 「アーディル…のパワー…」



アーディルと言う言葉を聞くと嫌でも思い出す

あの出来事。 記憶は断片的だがアーディルその物に

悪い印象があるアッシュにとってその力を引き出す事に

恐怖を抱いていた。



 「アーディルこそヴァルファリエンの力の秘密…。

 すなわちアーディルを使いこなせばお前は

 今よりさらに強大になれる」


 「…なぁ、 半分ってどういう事だ?

 あんたのアーディルが俺に宿るって?」


 「細かい事は気にするな。 時がくればわかる。

 そんな事よりも今は力を身につけアーディルを

 使い熟せる事だけに集中するんだ」


 「あぁ。 でもどうやってそのアーディルを

 使うんだ?」


 「その前にお前がどれほどの戦闘レベルか

 確かめたい、 全力でかかって来るんだ」


 「全力で?」


 「潜在的なレベルは戦ってみないとわからん。

 いいか、 全力で来い」


 「わかった。 よ〜し行くぜ〜。

 んっ! はぁっ!!!!」



アッシュは全身から魔力を解き放ちそして

一気に吸収した。

周りに噴き出した青いオーラはアッシュに

吸い寄せられて行くと赤いオーラへと変わり

スパークする。



 「オーバードライヴッ!!」



アッシュは叫ぶとシグナスに飛び掛かって行った。

一般レベルでは決して捉えきれない程の超スピード。

ただ赤い光が見えるといった感じにしか映らないが

最強の種族ヴァルファリエンであるシグナスにとって

アッシュのオーバードライヴなどまさに朝飯前。

全くなんのリアクションもせずに冷静に受け流す。

シグナスは攻撃する事はなくただ無表情でアッシュの

パンチやキックをかわし続けていた。

驚く事に素早く繰り出す攻撃に一切視線を合わせない。

ずっと前方を見たまま身体だけが反応している。



 「だぁ! はぁ! く…そ…全然当たらない…」


 「…………」


 「スパークボルトッ!!」



至近距離でスペルを放った。

完全にシグナスに直撃したのだが…。



 「ぜ、 全然…効いて…ない………」


 「……全力で来いと言ったはずだ。

 お前、 まだ力を温存しているだろ。

 遠慮はいらん、 お前のフルパワーみせてみろ」


 「………い、 いいぜ〜

 どうなっ…ても……し、 しら…

 ないぜー!!!!

 



 ぐおあぁぁぁぁぁぁぁぁ〜!!!!!」



オーバードライヴしているアッシュは

その状態のまま魔力を解き放った。

魔力の半分を消費する技オーバードライヴ。

現時点で魔力の半分を消耗しているのにもかかわらず

さらに残りの半分の魔力を使いリリースドレインを行う。

スパーク率は60%〜95%まで上昇し

激しくアッシュに絡み付く。

燃え上がる赤いオーラはさらに激しさを増し

足元から黄金のオーラへと変色していく。

そして部屋全体が地震の様に揺れ始めた。

しかしシグナスはその揺れにも決して動揺せず

アッシュを見据える。



 「(あいつの潜在魔力値が爆発的に増大していく…。

 アーディルを発動していないとはいえ

 なかなかのパワーレベルだ。

 この状態では対応しきれないか…)」


 「ぐぎぎ…ぎぎぎぃ…!!!




 ギィィガァァ……








 ドライヴだぁぁ!!!!!!!!!」







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