プロローグ『世界が終わる日』
「流石に最終決戦ともなると、『肉が切れ骨も折れ』って感じだったぞ」
「カタストロ、めっちゃ強かったっすね〜」
魔王カタストロ。それはこのモンスターパートナーというゲームのラスボスであり、長らく悪事を企ててきた全ての元凶。しかし、奴も討たれた。今度こそ、討たれたのである。
「連合軍を組んでようやくだったからな。かなり厄介だったぜ」
「アニキ、でもこれでやっと…やっと、平和になるんっすよね?」
「——あぁ。まだ時間はかかるだろうがな」
総力戦だった。間違いなく、自分とアルマの二人だけでは勝つことなど不可能だろう。まさか、音楽が切り札になるとは思わなかった。
まあ、死者の話をこれ以上引きずるのも良くない。ギターを背負ったワニ…ディノスと、彼を慕う弟分…盾役のアルマジロ、アルマは夕焼けに照らされながら帰路に着く。
カタストロを倒してみんなで宴会でどんちゃん騒ぎしたせいか、やけに体が重い。カタストロを倒したばっかだというのにギターを酷使してヘトヘトになってしまった。
「あ、やっと王国が見えてきたっすよ!」
「あー長かった。今日こそは我が家のフカフカベッドで眠るぞ」
「別に昨日もフカフカベッドだったじゃないっすか」
「我が家と他所では安心感が違うんだよ。他所では畏まらないといけねぇからめんどくせーんだよな。寝巻きでずっとダラダラしてたい」
「アニキ……………」
何故かアルマに可哀想な子を見る目で見られている気がするが、待ってほしい。別に誰だって、朝から寝巻きでゴロゴロしてたいときもあるはずだ。当然の権利を主張させてもらう。
「腹が減ったな。保存食でも喰うか」
「もうそろそろ王国に着くんだから我慢するっす!それ意外と体に悪いんっすよ?」
「おいおい、別にい…わかった、悪かった!いてぇからやめろ!」
アルマの忠告を無視してジャーキーのようなものを齧ろうとしたディノスだが、アルマに軽くつねられて涙目になる。
本人的にはそんなに痛くしてるつもりはないのだろうが、普通にアルマの筋力はイカれてるからやめてほしい。いたい。これがアルマでなかったらモンスター協会に訴えてるところだ。
「仕方ねぇな…でもそんなに言うんなら今日も美味い料理を作ってくれんだよな?」
「もちろんっすよ!あ、でもまだ何作るか決めてないっすね…」
勢いよく返事したアルマだったが、そういえばまだ肝心の何を作るか決めてなかったことを思い出し頭を抱えて悩む。
そんなアルマに対しディノスはふっと笑うと、こう頼んだ。
「じゃああれだ。ハンバーグ作ってくれよ」
「ハンバーグっすか?まあ保管庫にラム肉もあったし、ちょうどいいっすね!」
アルマは続けて、
「楽しみにしててほしいっす!二次会ってことで今までで一番美味しいハンバーグをつくrrrrrrr
『「モンスターパートナー」は本日でサービスを終了致しました。長らくのご愛顧、本当にありがとうございました。
返金対応については、期限日までに手続きをしてください』




