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祈り

作者: 村川葵

祈り

彼女の手は祈る

壊れやすい英雄

勤勉なる魔法使い

遠き街に勇気を

わからないものはわからなくていい

部屋には

猫が右往左往

彼女の言葉

意味

仕方のないことばかり

無限に

永久に

動く

俺が出来ること

小さな部屋で

詩人の一分

傘を差して

一秒

0,1秒

前には

戻れない

優しい貴女

神戸行きの新幹線は何番ホーム

陽は昇る

地を駆けろ

涙の数だけ

もしも

一緒に歩けるのなら

歩こうか

優しい貴女と

珈琲でも飲みながら

部屋から見える新幹線に感動を憶えた

共に

歩こうか


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