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MAD KNIGHT-怒り狂う悪魔たちと歪んだ閉鎖都市-  作者: 竜
番外編:特別な日常

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18/22

1話 コウの意外性

お久しぶりです!!いかがお過ごしですか?

この頃は投稿頻度が落ちてしまい、申し訳ありません。なかなか納得いく文章や構成が作れず、苦戦しているのが正直なとこです。そこで、少しでもMAD KNIGHTの世界を引き続き楽しんでもらえるよう、テイストの異なる番外編を書くことにしました。

キャラの意外な一面や日常を楽しめる物語が詰まっています。ぜひ、読んでみてください!!


小説情報のとこに、番外編のイメージソングを記載してます。もしよかったら、素敵な楽曲と共に、楽しんでください

出演:コウとヒョウガ


ドーム内へとたどり着いてから、ある日の出来事。


綺麗な色合いをした街並みが視界に映る世界。そして以前より発展した移動していく乗り物。俺たちが知ってる車は、地面に面して転がっていくタイヤと走っていたはずが、一部の車は重力に逆らうように宙を浮いた位置へと走らせる。

俺・ヒョウガはそんな光景を目の当たりにしていた。


『おい、前!』


彼女の信者となっている俺は、彼女の注意を聞かず、電柱へ衝突。意地でも聳え立つ電柱の硬さに前頭葉まで痛さが染み渡る。


『だから言ったろ!』

『す、すいません』


やや険しい表情にも気にかけてくるその瞳の奥には、仲間を気にかける優しさがあった。俺は、その優しさに応えるように、感謝の意を込めた。


*  *  *


なんか緊張しているせいか、うまく会話が弾みそうにない。何かしら話を振れば、コウさんも反応してくれるだろう。


『それにしても、ドーム内の人間は大層な暮らししてんすね』

『ドーム外の人間がどうなってるかも知れずにな』


逆に怒らせてしまったのか、眉間に濃く映るシワが俺からの距離でも確認できた。"彼女の機嫌を損ねないようにしなければ"と別の話題へと話を切り替える。


『あ!!あそこに幻のクリームパンっていう店が!!かなりの行列ですね』


微かであるが、息を呑み込む音が彼女の喉から聞こえた。もしかして・・・


『俺は買ってきますけど、コウさんはどうします?』

『・・・』

『え・・・』


ポッケの方をカサカサと探す仕草をしているかと思えば、1000円札を俺の前に差し出すコウ。


『わ、私の分もこれで払ってくれ』

『いえ、俺が払いますけど!!いつもコウさんにはお世話になってるんで!!』

『そ、そう?じゃあ、お願い・・・します』


いつもの強気な彼女が珍しく敬語。何かをしてもらうことには慣れていないのか?そんなことが俺の頭の中でよぎる。


*  *  *


『はい!!どうぞ!!幻のクリームパン!!』


俺が数十分並んで手に入れたこの幻パン。パンの中から溢れんばかりの純白なクリームが満面の笑顔へと引き連れていく。特に俺よりコウさんの見たことない微笑みが。男性のような落ち着きでクールさは兼ね備えているものも、瞳をキラキラさせるその奥からは乙女に成り代わっているものを感じた。


『コウさん!!早く食べないと、こぼしちゃいますよ!!』

『わ、わかってる!!でも写真撮ってからじゃないと!!』


慌てた仕草で、ポッケから携帯電話であるスマホを取り出す。


『コウさん、それ携帯じゃなくて、携帯に成り代わる武器のやつです!』


彼女が出していたのは、携帯電話という名の変異物質・ミュータジン。ミヤビの細胞から採取して作り出したもの。私たちの脳内に埋め込んだチップ情報を元に、私たちが求める武器・物に成り代わる大変優れた代物だ。


*  *  *


『美味しかった。ありがとう、ヒョウガ』

素直に慣れないのか、いつもの覇気が消え去った小声で俺に感謝の意を込める。なかなかこんな姿は見れない。

思わず、満面の笑みで彼女の言葉に応えた。

『いいえ!!コウさんが笑顔になるだけで、俺も嬉しいっす』

『あっそ!!』


*  *  *


数十分後・・・彼女はいつもの堅物に戻り、言葉遣いも”私”から”俺”へと戻っていく。


『映画館!!なんか観ます?もう、何年も観ていないなー』

『なあ、ヒョウガ。俺たちは観光しにきたわけじゃないんだぞ』


だけど、俺の中でコウさんをいじるゲームが始まっていた。そう。彼女を乙女化させるドS気質が生まれ始めていた。

それくらいコウさんのクールさとコウさんの女性化にはかなりのギャップがあるということ。


『えー!!でも、あれ!!コウさんが観てた映画じゃないですか?続編が出たみたいですね!!』

『あ・・・(テレ)』


彼女が照れるのも無理はない。ゴリゴリの恋愛映画なんだから。ポスターにはいかにも王子様系のイケメンとヒロインの象徴であるキラキラな女性が見つめ合っている構造が描かれていた。


『いいんだよ!!早く任務へ戻るぞ!!!』

『そりゃ、保留できる任務でしょ!!』

『お前な・・・ヒョウガ。俺を舐めるんじゃねえぞ!!』

『チケットはこれで!あと数十分で始まるこれにしますね!』

『勝手にチケット買うなああああああああ!!!』


*  *  *


上映中に流れる画面には、王子様系イケメンが敵に刺されたシーンで、愛するヒロインが彼の元へと駆け寄っているショットが流れている。


『ねえ!!お願い!!!死なないで!!!ウィリアムさん!!!』

『俺は・・・こんな・・・とこで・・・死なないさ。必ず、結婚式はあげるから・・・』

『ウィリアムさん・・・』


涙溢れるヒロインと同時並行で、横から鼻をすする音と鼻元にハンカチを添えるコウさんの横顔が映っていた。

可愛い・・・



*  *  *


『あんないい作品になってるなんて聞いてないよ!!!』

映画を見終わった後も引きずる感情。まだ止まらない涙に、俺のハンカチを手渡す。

『俺の使って』

『いい!!私はそんなにハンカチ、ビショビショにしてない』

しばらくして引いていく涙。その時に発せられた言葉に、俺はずっと胸に刻みたいと思った。

『ありがとう、ヒョウガ。あの映画観て良かった!!』


可愛い。ぜひ、皆さんにもリーダーを仕切るかっこいいコウさんと乙女になったコウさんのギャップを感じて欲しいと願うばかり、この感覚はクセになります。

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