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【コミカラ二巻出たよ】スライムは最強たる可能性を秘めている~2回目の人生、ちゃんとスライムと向き合います~  作者: 犬型大
第八章

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のんびり休日3

 過去ではあまりそんなことしなかったのに今回のフィオスはよく頭の上に乗っかる。

 他の魔獣の上にも乗っていたりする。


 両手が塞がっていても大丈夫なのでありがたいけど結構チラチラ見られたりするのは気になる。

 なんならタかケが持ってくれるのに。


 頭ひんやりして気持ちいいからいいんだけどさ。


「おや、ジ君にタちゃんとケちゃんではありませんか」


「どうも」


「おじさーん」


「こんにちはー」


 ジはちょいちょい来たり、朝のゴミ捨て後にリンデランを家まで送ることもあるので門番とは顔見知りである。

 タとケは以前にヘギウスけどに預けられたこともあって、たまたまこの門番はその時に会った知っているおじさんだった。


「ヘレンゼールさんいますか?」


「ヘレンゼールさんの方かい?」


 てっきりリンデランに会いに来たと思った門番さんは驚いた顔をした。


「待っててください。


 聞いてきますので」


 たとえ知り合いでも無条件に中には入れない。

 そこらへんの教育はしっかりしている。


 別の門番さんがお菓子くれたりしてのんびり待っているとヘレンゼールがやって来るのが見えた。


「お久しぶりです、タ、ケ」


「おじちゃん」


「久しぶりー!」


 珍しく目尻を下げてニッコリ笑うヘレンゼール。

 俺は無視かと少し思うけどまあタとケに勝てないのは仕方ないしヘレンゼールに優先されてもさほど嬉しくないからどうでもいい。


 ただヘレンゼールの挨拶は勝ち取れないが双子の好感度はジの方が高い。

 タとケがジと手を繋いだままなことにヘレンゼール、やや不満そう。


「…………それで何の用ですか?」


「お洋服売ってるところ教えてほしいの!」


「オシャレな服がいい!」


「服……ですか?


 いきなりなんですか?」


 そりゃそうだろうとジも思う。

 いきなり訪ねてきて服屋教えてくれじゃ訳もわからない。


 ジは事情を説明する。

 ちょっとオシャレな服をタとケに選んでもらうのに服屋を探していて、ヘレンゼールなら知っていそうだと思ったことを。


「なるほど。


 他ならぬタとケの頼みですからね。

 いくつか教えましょう。


 とりあえず中にどうぞ。

 ここで立ち話もなんですからね」


 ヘレンゼールに招き入れられてヘギウス家に入る。

 タとケはしっかり門番さんたちにも手を振っていて門番さんたちも笑顔で手を振りかえしていた。


「それで服ですね?


 ジ君の大きさのものがありそうなのは……」


 ヘギウスの屋敷内に割り当てられたヘレンゼールの執務室に案内された。

 ヘレンゼールはジの体格を見ていくつかのお店を紙に書き出してくれた。


 大人用のものしかないところもあるので記憶を思い起こして子供用の服も取り扱っているところをピックアップしてくれたのである。


「こんなところでしょうか」


「ありがとうございます」


 ヘレンゼールからメモを受け取る。

 お店の名前と簡単な場所が書いてある。


「こちらは私が利用するところですが……他にも知りたいのならリンディア様にお聞きになられたらどうでしょうか?


 そちらの方面に詳しい方ですので」


「そうですね。


 でもやっぱりお忙しいでしょうし……」


「是非とも聞いてほしいわ」


 バーンとドアが開いてリンディアがリンデランと入ってきた。


「あ、どうも」


「水臭いじゃない、ジ君。


 あなたのために時間を割けないほど忙しくはないのよ」


「ジ君、お久しぶりです!」


「ああ、リンデランも久しぶりだね」


 ジはもうヘギウス家の中では有名人である。

 リンデランと親友であるウルシュナに次いでジはヘギウス家を訪問している。


 排他的な家ではないがお互いの家を頻繁に行き来するような友人は少ない。

 当然ジを見かけると家の中ではちょっとした話題になるのだ。


 あっという間に話は広がりリンディアの耳にまでジが来たことは届いた。

 ただそれだけでは用件までは分からない。


 どうやらヘレンゼールを訪ねに来たらしいが挨拶ぐらいはすべきだろうとリンディアは動いた。

 リンディアの耳に話が入ればリンデランの耳にも話が入る。


 ジが来たならもちろんリンデランは顔を出す。

 ドアの前で話を聞いていたリンデランとリンディアは言われるまでもなくジの用事を把握していた。


 大貴族がそんなんでいいのかとツッコむ人はいない。


「タちゃんとケちゃんも久しぶりです!」


「リンちゃーん!」


「わーい!」


 リンデランとタとケは互いに抱き合う。

 微笑ましい光景である。


「お洋服をさがしているんですって?」


「ええ、まあ、はい」


「私はその道のプロですよ?


 どうして聞きに来ないですか」


 リンディアのことは考えていた。

 けれどリンディアは女性で貴族。


 ジの求める服とはちょっとタイプが違うだろうと考えていた。


「お忙しいかなと」


 ヘレンゼールに会うのだって一般の人からしてみれば大それたことである。

 なのに服屋を聞くためだけにリンディアを訪問するなんて出来るはずもない。


 笑って誤魔化すジの考えはリンディアにはお見通し。

 だから自ら会いに来た。


「……うちにもいくつか男の子の服があるの。


 少し試着していかないかしら?」


「えっ?


 リンディアさんのお店にですか?」


「いいえ、この家によ」


「この家にですか?」


 ジは首を傾げた。

 今のところヘギウス家に男児はいない。


 男の子ものの服は必要じゃないはずなのである。

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