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【第十九章完結】スライムは最強たる可能性を秘めている~2回目の人生、ちゃんとスライムと向き合います~  作者: 犬型大
第七章

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みんなで海に2

 フェッツは後援であるがそんなにフィオス商会にそんなに関わってもこない。

 この国の商人ギルドのトップであり自身も商人として忙しいのでジに細かく構っている暇もない。

 

 時々フェッツの方を通して馬車の注文が入ったりしてその時に商会の様子を聞かれるがそれぐらいである。

 放置されているのではなくジを信頼して任せてくれている。


 だから訪ねてきた理由は分からないでいた。

 商談を行う部屋にフェッツを案内してジも向かう。


 ちなみにこの部屋のテーブルやイスはフェッツがプレゼントしてくれたもので貴族が使ってもいいように質の高い良いものである。


「お久しぶりです」


「久しぶりですね。


 先日の劇団の公演、素晴らしかったですよ」


「ありがとうございます」


「それにあの劇団とパトロン契約も結んだようですね。


 他の人が他の劇団とそうするというのなら心配ですが……あなたなら大丈夫でしょう。


 何か分からないことや困ったことがあったらいつでも頼ってください」


「いつもそう言ってくださり大きな支えになっています。


 フェッツさんが後援で良かったです」


「はっはっ、私も君のような子を後押しできて光栄ですよ。


 その代わりマクサロスには文句を言われますがね」


 商人ギルドの副ギルド長であるマクサロスはかつて引き抜きを試みるほどにジに目をつけていた。

 結果的にはジはそれに乗らずに独立するのだけどどうにか引き込めやしないかと狙っていたりもした。


 ジが声をかけてフェッツが後援になったことでマクサロスは自分も言ってもらえれば喜んで後援になったのにとぼやいていた。


「フィオスも元気そうで」


「おかげさまで」


 フィオスをテーブルに置いてフェッツの前の席に座る。


「それで今日はなんの御用ですか?」


「たまには後援らしいことをしようと思いましてね」


「後援……らしいことですか?」


「今この国の食料事情は君も知るところでしょう。


 この危機に対して国は他国からの協力を取り付けたのですがそのための交渉のプロフェッショナルとして私を含めた数人が交渉役として雇われることになりました」


 国にいるのは基本的に外交を扱う役人。

 お金の扱いもするが現場レベルでの商談は役人の主戦場ではない。


 今回の食料に関する交渉は国同士の話し合いもあるが物を扱う以上大きな商会も通すことになる。

 当然商品を扱うプロの交渉役が必要になる。


 そこでフェッツを含めて数人の商人に声がかかっていた。

 お国のためならとフェッツは協力することを快諾していた。


「後援とは何も商業的な支援を行うだけでもありません。


 後輩に教えを説き、時に経験も積ませることも後援として必要なことでしょう」


「それってまさか……」


「今回の交渉事に関して差し支えのない範囲でジ君にも付いてきてもらおうと思っています」


 流石に直接交渉に参加はさせないが大きな交渉の場を経験し、どのように話を進めて処理するのかを見ることは後々に生きてくる。

 もちろんいきなり子供を同席させるのではなくフェッツの付き合いのある相手との交渉の間だけのつもりだ。


 ジは年齢に似つかわしくない老獪さを持ち合わせている。

 商人として活かすことはできても商人としての経験が足りずまだまだなところがある。


 現在フィオス商会は細かな商談を繰り返すタイプの事業はやっていない。

 多くの商人が商品を仕入れて、どこか別の場所で売る商談を繰り返して利益を得てくるものだがジは最初から商品を生産して売る事業形態である。


 相手の商人と対峙する経験はこの先商人としてやっていくなら必要だ。

 自分で商談するだけでなく人の商談を横で見学することでも勉強にはなる。


 フェッツの商会も安定期に入ってしまっているので商談と呼べるような交渉をすることが少ない。

 どこかでジに経験を積ませたかったところ、今回のことは良い機会だとフェッツは思った。


「何もご予定がないのなら是非交渉に同行してみませんか?」


 ーーーーー


「そんでしばらく休むことになったんだよ」


 朝のお勤め。

 貴族街のゴミ処理をこなすジはリンデランとウルシュナと歩いていた。


 ゴミを食べて少しばかり大きくなったフィオスをウルシュナが抱えている。

 先日フェッツからの提案を受けてジは行ってみることにした。


 ジのためを思っての非常にありがたい提案。

 断るのも失礼であるのでフェッツに同行して交渉の現場を勉強させていただく。


 そして一度東のボージェナルに行くとしばらく帰ってこれない。

 なので朝にジはオランゼのところに行ってしばらく休みたいことを伝えた。


 フィオスを預けて移動させることができるのは前に成功しているので出来るけれどフィオスがいないことでジがなんとなく物足りない気持ちになるのだ。

 基本的に出しっぱなしのフィオスはジの側にいつもいる。


 いつまでフィオスを出しっぱなしにしていると戻せなくなるかまでは分からない。

 そうなると長距離でのフィオスお預けではフィオスを預け先に置いておくしかない。


 過去ではフィオスを出していないことも多かったのに今ではフィオスが近くにいないとなんだか不安というか、物足りないのである。

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