64話
その手紙はNo.3からの手紙だった。手紙を開いて読んでみるとこんな内容だった。
「ごきげんようエージェント諸君!
今回は私の造った人造人間試作品の相手をしてくれて感謝する。
数人の犠牲を出してしまった様だが大丈夫かい?
エージェントももう少し補強が必要ではないのか?
これからどんどん私の造る試作品達がこの東京で放出し、殺戮を行う。
阻止したいのならば最善の対処を行うが良い。
では、明後日の昼、江東区、木場公園で会おう。
幸運を祈る。
No.3。」
エージェントからすれば、この手紙はエージェントへの挑発と挑戦にしか聞こえなかった。
「No.3め、ふざけおって……」
署長は気を荒立てた。
「どうしますか、署長。明後日の昼、江東区の木場公園の警戒を呼びかけますか?」
「あぁ。もちろんだ。おそらく今回の様にNo.3本人は姿を見せずこの試作品とやらを使ってくるだろう。それに珍しい能力を使ってくる。十分な警戒をしなければな。」
「はい。江東区の部署にこのことを報告してきます。」
「よろしく頼んだ。」
『一体何が狙いなんだ……』
その頃俺は金子さんのもとへ尋ねて言った。
「金子さん!」
「おぉ、小原か。」
「金子さん、今回はすみません。何も力になれることが出来ませんでした。」
「いや、いいんだ。俺も何も出来なかった。」
そこに赤鬼も来た。
「金子さん、小原さんも。今回はすみませんでした。正直何も出来ない自分が情けなくて……」
「そう自分を責めるな。あの時はお前が警剣部隊を呼んできてくれたから助かった。ありがとな。」
「……」
「2人はもう気づいてると思うが、警剣部隊が相性が良かったから任せた。そんなことでは駄目だと思っているんだろ?それは俺も同じだ。エージェントはどんな状況でも打開策を導き出し市民を守らないといけない。明後日の昼、No.3からの挑戦状として江東区の木場公園に今回の様な奴が出現する。俺達も行くぞ。経験を積み重ねよう。」
「はい!」
「今日はもう部屋に帰って休め。」
俺は赤鬼は部屋へ帰っている途中、赤鬼は口を開いた。
「小原さん。」
「ん? なんだ?」
「小原さんはこの1年間、エージェントとしてこんなことばかり体験してきたんですか?」
「そうだな。何回死ぬって思ったかわかんないな。」
「自分、少しエージェントを舐めていたのかもしれません。エージェントはカッコイイからとか市民のヒーロー的存在だからとか、そんな表面だけ見た良い観点だけで解釈してました。でも今日思いました。この世界は残酷です……」
「人の死を身近に体感したことない人はそう思う。自分も命を落とす可能性だってあるんだ。強くならなきゃな。」
「はい。」
2人は部屋に戻って、各々今日の事を振り返りながら休んだ。




