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1話 夢見た少年

処女作です。

読んでくれたらありがたいです。

よろしくお願いします。

(れん)、誕生日おめでとう!」


母さんがそう言うと、父さんと兄さんが笑顔で誕生日ケーキを持ってきてくれた。部屋は真っ暗で6本立ったロウソクの火がとても綺麗だった。


「ハッピーバースデートゥーユー」


3人で歌ってくれて凄い幸せだった。しかし、父さんと兄さんがケーキを机に置こうとしたその時

『ピカッ!』

光よりも眩しい光が家族だけでなく、全ての人類に襲った。


なぜか僕だけが意識があり、他の皆は倒れていた。そしてケーキのローソクの火が家に引火し、火が燃え広がっている。僕は皆を助けようとして、1番近くにいた母さんを家から出そうとした。


だが、まだ6歳の僕は力が無く大人1人を家から出すのにとても時間がかかってしまった為、母さんを助けた頃には家中に火が燃え上がっていて2人目を助けるのは不可能。その景色はまるで地獄の様だった。


「父さーん!兄さーん!」


幸せが一瞬で絶望に変わったと思うと、僕はそう叫んだあと気を失ってしまった。


〜12年後〜


『俺の名前は小原(おばら) (れん)

近所の立川工業高校に通う3年生

身長178cm 体重70キロ 血液型B型

父さんと兄さんは12年前の事件で他界

今は母さんと2人で暮らしている』


12年前の事件は全てが謎に包まれていてその謎は迷宮入りで、「エイリアンの仕業だ!」と言う学者もいる。

あの光った瞬間に全人類が気を失い、全世界で停電が発生。その事件での死者は世界で約300万人にも及んだ。


そしてもう1つ、人類に不思議な現象が起きていた。特殊能力を持つ人間が出現した。と、認識したのは俺だけ。特殊能力を持つ人間が元々いて普通だと皆が認識してること自体が疑問だった。


特殊能力を持つ人間は全世界の1%にも満たないが、約100人に1人くらいの割合だった。そして、生まれつき特殊能力を持つ人間の事を『ジエーネ』と呼んだ。


ジエーネではない人間はジエーネのことを羨ましがるが、その能力を悪用してしまうケースが多いのだ。その悪事を阻止するために造られた組織が『エージェント・ポリス』だった。



「小原!またお前か!」


担任の石原先生が怒鳴り付けてきた。小原はとてもヤンチャな高校生で頭は良くないが、運動神経は抜群で喧嘩も強かった。


「捕まえられるもんなら捕まえてみろ!」


小原はそう言い学校を飛び出し走って帰っていった。


「母さんただいま!」


「おかえり…って、なんでそんなに汗かいてるの。また石原先生おちょくって走って帰ってきたんでしょ。もうホントいい加減にしてよねー。」


母さんの名前は『小原(おばら) 洋子(ようこ)

女手一人で俺を育ててくれた母さんには頭が上がらないし尊敬してる。1番大切な存在だ。


「蓮、あんな就職するってホント?しかも、就職先はあのエージェント・ポリスらしいじゃないの。少し現実見なさいよ。」


「いいや、俺は絶対エージェントになるから!」


そう、俺にはエージェントになりたい理由があった。1つは、エージェントは他の職業と比べて稼ぎが良い。1番大切な母さんを養うためだった。2つ目は中学1年生の時、エージェントに助けられた事があった。


〜5年前〜


「だぅれかぅぅ、たふけてぇぇ」


友達と川で遊んでたら流されてしまった。友達はどうすることもできない。そして気を失いかけたその時。


『ビシャン!!』


「君、大丈夫?」


一瞬だった。何が起こったか分からない。とにかくとてつもない速さだった。エージェントに命を助けられたのだ。

俺はそんなエージェントを見てカッコイイと思い、それと共に憧れの存在となった。


そんなエージェントを夢見た矢先、エージェントを志望したのは良いが、書類選考で落とされてしまった。高卒でエージェントになる人は年に数人いるかいないかというところだった。


だが、夢を諦めてはいなかった。俺はエージェントになるために大学への進学を決意した。だがその進路変更で、エージェントの書類選考を落ちた事を皆から知られてしまった。


「お前がエージェント?無理無理!」


同じクラスの黒崎(くろさき) 拓也(たくや)がそう言ったが、俺は何も言い返すことができなかった。


「おい、なんも言い返さねーのか?」


「俺は絶対にエージェントになるから。」


俺は拓也の前では弱気だった。俺は喧嘩は強いけど、この学校で唯一勝てないのがこの拓也だった。


なぜなら拓也は『ジエーネ』だったから。


拓也の能力は物を弾き飛ばす能力だった。喧嘩をしようとしても指一本触れることさえ無く弾き飛ばされて負けるのは目に見えている。幸いなことに拓也とは進路が別で正直少しホッとしていた。


大学に進学の為に猛勉強して無事合格した。そして大学でも猛勉強を怠らず、そして肉体改造としてトレーニングを毎日行った。俺の行った大学ではジエーネは3人いたが大した能力ではなかったが、やはり皆からは憧れの的だった。


そして大学4年、ついにこの時が来た。エージェント・ポリスに就職する為の試験だ。書類選考は無事通って試験当日。

試験内容は適性検査、筆記、実技の3つだった。

俺は試験会場に来て


「ヨッシャーーー!やってやるぞーーー!」


と叫んだ。

しかしこの試験はとても難解なものだった。

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