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賢者様の仲人事情  作者: 冴條玲
第一章 賢者様とレオン
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1-6. 風曜日の国王様は

 しゅごおおぉぉ……。


 まるで亡霊よろしく、くらーい冷気を発して歩くアディスの姿に、王は「うぬう」とうなった。


「さすがはアディス。姫巫女に会いに行ったのは、作戦だったのだな」


 妙な感心の仕方をしている。

 それももっともで、これではいくら美姫でも、ちょおっと遠慮したい雰囲気だった。カムラの皇帝に自発的に断らせるには、大変によろしい感じと言えた。


 ――が。


 王はカムラの皇帝を、スケべジジイの節操のなさというものを、大いに甘く見ていたようだった……。

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