表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/100

【青春】天才の主役、秀才の脇役

【お題:陸、リボン、最速の脇役 テーマ:番狂わせ 文字数:492字】

 青空の下、陸上トラックのスタート地点に立つ。

 横に並ぶは8人のライバル達。

 その第4レーン、大会の主役が一際喝采を浴びている。


 小河マキ。私の中学時代の親友。

 そして今は、他校の優勝候補だ。


 私は端っこのレーンから、観客に手を振る彼女を見た。

 自信に満ちた、どこか余裕な笑顔。

 少なくとも私の事なんて眼中にないって顔だ。


 ここに来る前、廊下で聞こえた会話が脳裏をよぎる。


『やっぱ今年もマキが主役だよねぇ』

『当たり前でしょ。県での優勝なんて余裕よ』

『さすがですマキ先輩!』

『三連覇期待してます!』


 かつての親友は遠く離れた存在になっていて。

 私の姿に彼女は気づきもしなかった。


 ……でもね、マキ。主役が必ず1番になるとは限らないんだよ。

 あなたは私の努力量を知らない。この三年間すべて注ぎ込んだ、私の100m。


 ――それを今から見せてあげる。


位置(On)につ(your)いて(mark)


 身体を軽くほぐして、踏切り板に足を置く。


 今日の私は調子がいい。

 なぜだか、全く負ける気がしないんだ。


 重心を落として、静かにそのときを待つ。

 額に捲いたリボンが風に揺れる。


よーい(Set)


 全神経を集中させて。


 パン! とピストル音が鳴ると同時。

 地を蹴り、一気に加速した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらは「徒然なるままに500文字小説」の姉妹作品(現在連載中)です。
500文字よりほんの少しだけボリュームが増えています。
よろしければ、ぜひこちらもお楽しみください。
【徒然なるままに1000文字小説】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ