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【青春】幼き頃の思い出
【お題:島、ゲーム テーマ:忘れた子供心 文字数:496字】
「もし無人島に一つだけ持って行くなら?」という質問に「ゲーム」と答えた馬鹿がいた。
私の弟である。
「お遊びとはいえ、あんた正気?」
「だって、ねーちゃんも一緒に来るんだろ?」
「はぁ? なんで私まで無人島行かなきゃいけないのよ」
あんたとサバイバルだなんて絶対に御免だ。
そう言おうとしたら、
「だって無人島なら勉強も恋愛も、しなくていいんだぜ?
ねーちゃん、最近どっちも忙しそうだから、その……」
「だから?」
「……無人島なら、また一緒にゲーム、してくれるかなって」
「ハァ、あんたってホント」
馬鹿じゃん、と言いかけて、
私は言葉を止めた。
俯いた弟の顔が、やけに気になってしまったのだ。
そして、少し考えてから、
私は弟の手を引いた。
「仕方ないわね」
「え……?」
「わざわざ無人島行かなくたって、ゲームくらい付き合ってあげるわ」
「ホ、ホント!?」
その弟の笑顔は、いつか見た低学年の頃とは違っていて。
彼の成長に、私は今日初めて気がついた。
「やるよ。また昔みたいに、負けて泣いたりしないでよ?」
「そりゃこっちのセリフだ!」
でも、やっぱり中身はまだまだ子供だ。
昔のバカ騒ぎを思い出して、思わず口を綻ばせる。
弟も、
そして私も。




