古典恋愛 2
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そして私は恐れ始めるんだ
この幸せな2人の時間が少なくなってしまわないかと恐れ始めていつも恐れ続けてしまう
昔流行ったマーフィーの法則だったっけ
良いことを思い続けていればいいことが起こる
じゃぁ悪いことを思い続けていれば
それこそ頭から瞬時ものがせないほど
最悪の想像を感じ続けてみたら
その思いはどうなるの
名付けるか
優里の法則と名付けるか
それは夜中の2時ごろだった
突然あなたは別れを告げて
私の部屋を出て行った
理由はいろいろ言っていたけど
そんな事はどうでもいいんだ
私はただあなたに戻ってきて欲しい
それ以外に1つの望みもないんだ
けれど当然洋の東西を問わず。
諺のように格言のように
こぼれた水は盆には戻らない
こぼれたミルクはコップには返らない
私たち2人はもうこぼれてしまった
そしてその時
あの高校時代の懐かしい奈保子の顔が浮かぶんだ
奈保子のあどけない笑顔
私の言葉にうんと頷く笑顔が浮かぶんだ
男はバカでプライドの高い生き物ですから
手のひらで転がしてやればいいのよ
その時の私に言ってやりたい
奈保子も横にいたら聞いておいておくれ
それは確かに真実だけれど
恋愛っていうのは勝負でもあるんだ
なら答えは簡単だ
惚れたら負け、惚れさせたら勝ち
そしてその後私は
人生と言う勝負にも負け続けることになる
すっかり変わってしまった奈保子と再会するまでは。