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憧憬の向こう側  作者: 葉竹ゆり
134/138

悪役令嬢、闇に潜み、夜の街に生きて 3



3 そして、きれいな寝息で


生まれ育ったあの街から離れ

この無駄に騒がしい、白い都会で過ごす

いまこのとき

何人の女が、どこで、どれほど、泣いているのだろう

どんな目にあって。


そしてどんな目にあったとしても

そんなに簡単に

思いどおりにはなりはしないから


思いどおりにしようとも、願えなかった。


願えないまま、風吹くたそがれに遠い目が乾く。




あしたが来ない夜を

すごしたこと、おあり?


わたくしはあります、決して明けない。


だから、夜を、生きるのです。



だからですよ。

だから、人に好かれるかどうかは問題じゃあ、ない

ほんとうに、やりたいかどうか──ですよ

ですよ、ね?


こころに闇なき気楽な姫よ、どうか

貴女がどうか、汚されてしまいませんように

いつも

綺麗な寝息で 、眠れますように。






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