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憧憬の向こう側  作者: 葉竹ゆり
100/138

けっして、あしたのためでは、なく

『憧憬の向こう側』が、今日の作品で、ちょうど、100詩。





その夜は、月無き闇。


かつていっしょに暮らした

お手伝いロボットのエイコが

廃棄処分されることとなる。


見て見ないふりどころではない

白い心の翼さんの

泣けない機械へのやさしさ?


でもね、みんな、知ってる、

機械だから、

なんの感情も持っていないんだ。

エイコって名前だって、

アルファベットのA子なんだって。

個別の人格を持っているわけがないのは、

みんなが知っていることさ。


本来なら、世界の最後の宝といっていい

すみれ子ちゃんの窮状を見捨てて、

自分勝手な争いをすることは、

大きく人類的な考え方でみてみても

最優先順位を、まちがえているんだろう。


そして、常識というこころを

捻じ切ったままで、

かつていっしょに暮らしたという

その理由だけで、

翼は、エイコを探す、その身を捨ててでも。


かつていっしょに過ごした

機械人形エイコを救い出したくて、

ゴミの海に身体を飛び込ませ、

狂った瞳を鋭く光らせながら探す

「カノジョをガラクタなんていわせない、

カノジョが私の青春だったから」


すべてを捨て去って、

人類と世界と、輝く未来を捨て去って、

ただひとつの機械人形如きに愛を捧げるのですね?

それが、貴女なのですね、翼さん?






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