第86話 水の国の王都
すみません、今回は短めです。
どことなくタイトル回収ができてない気が・・・
なので、もしかするとタイトル変更をするかもしれませんが、とりあえずはこのままにしておきます。
3月10日訂正
次回のタイトル変更しました。
「この湖地帯まで来れば、後少しで王都アクルーンが見えて来ますよ」
沢山の湖が見えてきた事を、背後で輪になって座り話しこむ女性陣とルークへと伝えると、マルガがおもむろに立ち上がり、水の国の王都が近いと教えてくれたのだ。
そしてマルガの言葉を聞いたミール達も立ち上がり、再び皆で揃って・・・そろって?
あれ?そういえば誰か忘れてる・・・あ!
「なぁ、サラは何処だ?」
俺の質問にミールが「そう言えば・・・」と答える。
そんなミールからノアに視線を移すと、ノアも「分かりません」と答え、次にシアに視線を移したが、やはり答えは「知らないよ?」である。
そのままミリー、エル、マルガ、ルークと視線を移していくが、誰も知らないようだ。
確かサラの存在を忘れるという現象は、サラが精神を別の場所へと飛ばしている状態にあるという事だったはずだ。
一体何処へ精神を飛ばしているのだろうか?
そしてサラの肉体は何処へ?
「(どうかしたのですかマスター?)」
レイには俺達の会話は届かないので状況が分からず、ただ俺達が困っているように見えたのだろう。
心配そうな声で念話を飛ばしてくる
「(いや、どうやらサラはどこかに精神を飛ばしている様なんだが、そのサラの肉体が見当たらなくて皆に聞いてたんだ)」
「(サラ様ですか?サラ様のお体ならレイの背に乗っておられますよ?)」
そんな所に居やがったのか。
「(そうだったのか、教えてくれてありがとな)」
レイのおかげでサラの居場所が分かると、その事を皆にもを伝える。
そしてサラの居場所についての疑問が解決したところで、皆で景色を眺め始めた。
先程まで遠くに見えていた沢山の湖は、今はもう俺達の眼下にある。
どの湖も陽の光りを反射させ、ものすごく眩しい。
あまりの眩しさに耐えかねて、視線を右側へと移すと、遥か遠くに、何か凄く見たくないものが見えてしまった。
それは凄く大きく、渦を巻いたような殻を背負い、頭の部分には2本の触角ち、殻から出ている本体はヌメヌメしている奴だ。
そう、つまりはカタツムリである。
ただ、おれの知っているものとは違い、サイズはとんでもなくでかい。
俺達がいるのは高度500m程で、アレまでの距離はおよそ700~800mはある。
それなのに、この距離でもハッキリと「でかい!」と思えるほどのサイズと言うことは、確実にレイよりもでかいはずだ。
ハッキリとは分からないが、多分、地面から殻の頂上までで、15m位はあるんじゃないだろうか?
頭の先からお尻?の部分までに至っては、25mはありそうだ。
ただでさえ俺はカタツムリが嫌いなのだが、あそこにいるアレは、その姿に加えて、あの巨大なサイズ。
本気で気持ち悪すぎる!
それにあの姿を見てると、時々地面に転がってるカタツムリ、またはその殻をうっかりと踏んでしまった時のあの感触が・・・
「ナツキ様?なんだが表情が優れないようですが、大丈夫ですか?」
突然、背後から服の裾が小さく引っ張られる感覚と、鈴の鳴るような可愛らしい声が聞こえ振り向くと、そこには心配そうに俺の顔を見上げるエルの姿があった。
「大丈夫。心配してくれてありがとな」
エルの頭を優しく撫でながら、勝手にあんな生物を見つけてしまい、更には嫌悪感を抱いてしまっていた自分に反省し、エルを俺の隣に立たせ、再び景色を楽しむことにした。
それから更に20分程経っただろうか、ようやく目的地である王都アクルーンが、進路上の延長に見え始めた。
ここまでの移動時間は役3時間半。
かなりの早さでここまで来ることが出来た俺達は、到着の時を待ちながら、空からの景色を眺めなていた。
但し、アレが視界に入らない方角限定でだ。
次回 第87話 用意周到な男
花粉症にはつらい時期がやってまいりました。
ただでさえ寝落ちしちゃってるのに、それに加え花粉症の薬を飲んでさらに、寝落ち率がアップ。
そんな状況で、次話の作成スピードが落ちぎみですが、頑張ります。
決して、途中で書くことを投げ出したりはしませんので、どうか今後ともよろしくお願いします。




