第65話 面接~その2~
投稿が遅くなりすみません。
前日の内にしようと思ってたのに、寝落ちしてしまってた・・・
ゆっくりと飲み続けていた4杯目のお茶が無くなる頃、タリアとエマルとサティアの3人が朝食を運んで来てくれた。
今朝のメニューはサンドイッチとハムエッグだ。
用意してもらえた料理に手を伸ばし、朝の活力を得て行く。
皆より早く食べ終えた俺は、まだ食べ続けている皆に向け、今日の予定である温泉旅館の従業員を決める面接について話しておく。
「ちょっと皆、食べながらでも良いから聞いてくれ、今日の2時から予定している従業員募集の事なんだけど、俺が力に自信が有る人の面接を担当で、タリアには料理上手な人を担当を頼む。
合格者は8人までで、合格の基準はタリアに任せる」
「畏まりました」
「そしてノアとシアには魔力に自信がある人を担当してくれ。
合格者は最大で6人まで、出来れば魔力コントロールに優れている人と魔力量が多い人の半々で」
「お任せください」
「力や魔力、それに料理のどれにも当てはまらない人は、ミールとミリーの二人で担当してくれ。
合格者は8人まで頼む」」
「はい」
「任せてください旦那様」
「エルとレイには合格した人の名簿の作成を後で頼むって事で、とりあえず俺の話は終わりだけど、何か質問ある?」
皆の顔を見回して見るが、誰も質問はなさそうだ。
「無さそうだね。それじゃあ今から午後1時まで自由にしててくれ。
あ、もしエルとレイが起きてきた場合はククリ、悪いが何か軽い食事を作ってやってくれ」
「わかりました、お任せください」
「それじゃ、俺は今からちょっと村の中も温泉を造ってくる」
そう言って俺は席を立ち、家の外へと出た。
そして向った先は我が家を出て左側に200m程進んだ所。
ココなら孤児院からも、住人達の家からも同じ位の距離になる。
場所も決まったところで、早速造り始めるとしよう。
材料の木は温泉を家まで引く途中に薙ぎ倒した木々が沢山ある。
これだけあれば足りるだろう。
必要だと思える数の木を目の前に出し、造る温泉のイメージをしていく。
内装は壁に富士山の絵が書いてありそうな感じの、よくある銭湯の様な感じでいいだろう。
浴槽は木造でいいだろう。
後は脱衣所があって、番頭台もあって・・・あ、番頭台からは脱衣所は見えなくしておかないとな。
そして入り口は男女別々にしてっと・・・
どんどんとイメージ思い浮かべて行き、イメージが完成した所で創造スキルを使い造り上げる。
使用した魔力は全体の7割程度。
少しだが身体に負担が襲ってきたので、マジックポーションを飲みほし、魔力を回復させる。
「ふぅ」と人心地つき、俺は完成した公衆浴場を見上げた。
なかなか良い出来だと思う。
後はココを利用する人達にも分かるよう、入浴手順や温泉を利用する上でのマナーを書いた看板を2つ造り、男女両方の浴室の入り口横の壁に設置しておいた。
さて、後はココの浴槽まで温泉を引いてくるだけだ。
俺はオルリア山の方から我が家へと続く温泉の通り道の途中から公衆浴場へと続く道を新たに造っていく。
建物の作成から温泉を引く作業まで1時間程で完成。
建物を造る事自体には余り時間は掛かっていなかったが、マナーや入浴手順の看板を作る際に内容を考えていたため少し余計に時間が掛かってしまったのだ。
さて、まだ自由な時間は沢山あるので、次の作業に移るとしよう。
次の作業は今は誰も使わなくなった、元ハキム一家と、元冒険者の女性達二人が暮らしていた家の片付けだ。
これらの作業は10分もかからずに終わりとなった。
残しておいても良かったかもしれないが、まぁ造ろうと思えばいつでもすぐ造れるので、今は他の建築の材料に戻して置こうと思ったからだ。
こうしてやっておこうと思った事は全て終了、後は住人達に公衆浴場の事を知らせて置くだけだ。
今の時間は、皆で畑作業をしているはずなので、そちらに向う。
畑にやってくると、数日見ていなかった畑は最初の広さの倍程まで広くなっていた事に驚いた。
日々住人達が頑張ってくれているようだ。
そんな皆に声を掛けて集まってもらい、先程作った公衆浴場の事を説明した。
もちろんあの温泉には疲れが取れるという効能がある事もだ。
「という訳で、いつでも使える状態だから、今日の分の作業が終わったら皆で利用してくれ」
それを聞いた住人達から「おぉ!!」と喜びの声が聞こえてくる。
またお風呂に入れる事を喜んでくれている様だ。
しかも疲れが取れる効能付き!これで明日も元気に畑作業を頑張ってくれる事だろう。
公衆浴場について説明が終わったところで、以前に託した稲の事について聞いてみた。
「ところで田んぼの方はどうだ?うまく出来そうか?」
「はい、良い感じに成長しています。
この調子ならば1ヶ月程で収穫できるでしょう」
前に畑仕事をしている住人達から話しは聞いてはいたのだが、実際に玉ねぎやジャガイモ等といった、最初に植えていた物はものすごい速さで成長していたのだ。
そして今いる場所からは田んぼの方は良く見えないが、この男の言葉通り、順調に育っているのだろう。
元の世界なら今は田植えの時期ではないのだが、この世界では勝手が違う。
稲だけではない、他の野菜もそうなのだ。
本来ならば、稲は5月位に田植えをし、4ヶ月程して稲刈りとなるのだが、この世界では、植えてから1ヶ月程で稲刈りが出来る状態まで育つらしい。
簡単に行ってしまえば、育つのがめちゃくちゃ早い。
おかげで最初に植えたジャガイモや玉ねぎなどはもうすぐ収穫出来る段階まで来ているとか。
何はともあれ、畑の方は順調なようなので引き続き頑張ってくれと伝え、俺は家へと戻る。
家に付くと、時計の針は11時を少し過ぎたところを指していた。
まだもう少しゆっくり出来る時間が有る様なので、今使えるスキルが他に応用出来ないかと考えてみる事にしよう。
またサラがスキルの応用をして悔しい思いしたくないしな!
次回 第66話 面接~その3~
次回で面接のお話は終わらせて、次の話しに進めます!
予定より長くなってしまいました。




