表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で第2の人生を  作者: 一雫
52/234

第51話 故郷へ

危なげな操作で荷馬車を走らせるバームの姿を見送った俺達は、商業区へと向う。

まずは目的であるメモリーストーンの買出しに道具屋だ。


商業区を歩いていると、すれ違う人々は振り返り、俺達を、正確にはエルを見ている。

風の国に行かなければ見る事はほぼ無いと言われる、翼人族がやはり珍しいのだ。


そんな視線を感じているエルは、ミリーの影に隠れるようにしがみ付き、歩いている。


商業区をのんびりと歩く事5分少々、目的地である道具屋に辿り着いた俺は予定通りメモリーストーンを手に取る。

とりあえず5個あれば良いだろう。

それと、ついでに龍カゴに使って無くなったロープも買い足しておく。


他にも何かないかと俺が店に並べてあるものを見ている間、ミール達もそれぞれ品物を見て回っていた。


「何か欲しいものとか必要なものがあったら言えよ?」


一応聞いて見たが、皆今の所特にないようだ。


俺の方もこれ以上必要だと思えるものは特に見つからず、購入する物を店の亭主の元へと持って行き清算を済ませる。



「ねぇ主様、今度はうまくいきそうなの?」


道具屋からでて、次の目的地である奴隷商へと向う途中、シアが俺の腕に抱きつき、換気扇(試作型)の事を聞いてくる。


「一応原因だろうと思うところの目星はついてるんだ、そこを作り直せばきっとうまくいくと思うぞ」


確実にとは言えないのだが、なんとなく2つを合成したスイッチが原因だという思える。。


「そうなんだ。今度は成功するといいね」


そう言いながらシアはニコッと笑うと、俺は「ああ」と言いながらシアの頭に手を置き、優しく撫でた。



ペチペチと頭上で垂れモードになっているサラが前足で俺のおでこを叩く。


「ナツキ、後ろ」


サラに言われて振り向くと、ミール、ノア、ミリー、そしてミリーの影からエルと、4人が「じぃ~」とこっちを見ていた。

そんな4人の視線を受けとめた俺は「はいはい」と笑顔で言いながら皆を序列順に撫でていく。


そんな俺達の姿を、道行く人々に見られながらも4人を撫で終わると、再び次の目的地へと歩き始めた。



数分程進むと、首輪の絵の看板が付いた店に辿り着いた。

入り口の扉を開き中に入ると、この店の主人であるドルトルが手揉みをしながら出迎えてくれる。


「これはこれはナツキ様、本日はどういった奴隷をお求めでしょう?」


「畑仕事を任せられそうなのを何人か欲しいんですけど」


「つまり、体力のある奴隷という事でよろしいでしょうか?」


「そうだな」


俺の返事を聞いたドルトルは、少し考えた後「それなら奥にいって選んでいただきましょう」と前にも入った地下の奴隷達の部屋へと案内してもらった。

その間、ミール達は面接用の部屋でくつろいでいてもらう事にした。


そうして、以前同様、要望に見合う奴隷達が居る部屋の前まで案内してもらい、その部屋の中から俺が選ぶ形となった。


部屋の中には4人の男が居る。

俺はそれぞれを解析スキルを使いながら視ていき、俺はその中から2人を指名した。

一人は、35歳でそれなりに体格の良い男で、名前はデルボ。

もう一人は25歳の細くもなく太くもない普通体型の男で、名前はルーク。


「ではナツキ様がお選びになった二人と面接をするため、移動しましょう」


ドルトルが2人の奴隷を部屋から呼び出し、俺達と共に上の階へと移動していると


「パパ!」


「ダメよティリア!」


ティリアと呼ばれた少女は、俺達の後ろを付いて来ている、どちらかの男に向けてパパと叫ぶが、それを母親らしき女性がティリアの身体を抱きしめ、その行為を止める。


「彼女達は?」


ドルトルに聞いてみると、ルークの妻と娘とのこと。


「ドルトルさん、彼女たちも一緒に頼む」


「おぉ、ありがとうございます」


手揉みをしながら頭を下げたドルトルは、ティリアとその母であるマキナを部屋から連れ出す。

再びミール達が待っている面接用の部屋へ向かい辿り着くと、ミール達はソファに座り待っていた。

ミール達がソファの真ん中にスペースを開けると、俺はそこへと腰を下ろし、ドルトルから連れてきた奴隷達の詳細が書かれた紙を受け取り目を通す。


一通り目を通し終わると、俺達の前に並ぶ4人の方を見る。


それぞれに農業についての知識があるかどうかを聞いて見たところ、ルークとその妻マキナの二人はそれなりの知識はあるほうだと答えた。

これに俺は、この家族を買う事を決定した。


そして、知識はないと答えたデルボだが、彼は体格もよく、体力もありそうなのでもちろん買うのは決定なのだ。


こうしてこの部屋に連れてきている4人全員を買うという事で決定すると、今後の事や俺の村でのルールについて話し、ドルトルに購入の意思を伝え、主従契約をしていった。



4人の合計金額は47万コル

俺はその支払いを済ますと奴隷商を出てると、皆を連れ、生活に必要な物を商業区で買い揃えて行き、全てを買い終わった頃には、昼をとうに過ぎていた。

王都での今日の用時もこれで終わり、俺達は、テレポート使用場所へとやって来た。


「サラはこの人達を頼む、俺はミール達を連れて行くから」


「は~い」


垂れモードになっていたサラが、俺の頭から飛び立つと、デルボ、ルーク、マキナ、ティリアに近づき、4人を連れてテレポートを使用する。

俺もそれに続き、ミール達を連れオルリア村へとテレポートする。



村に着くと、大人であるデルボ、ルーク、マキナの3人は驚き、子供のティリアだけはすごーいとサラを抱き締めていた。


抱き締められていたサラが、やや苦しそうにしているのをスルーし、そんな彼らをミール達に預け、畑の方へと案内して来てもらう。

そして俺はその間、家に戻りタリア達に、俺達と、今日連れて帰ってきた住人たちの分の食事をお願いしておき、完成するまでの間にに彼らの家を造る事にする。


材料はまだ余裕があったのと、内装を他の家と同じにしたという事で、家はあっさりと完成する。

なので少し休憩していると、畑の案内をしていたミール達が戻ってきた。

そしてそれと同時にメイドの一人であるエマルが、昼食の準備が出来た事を知らせに来てくれる。


デルボ達を連れ、我家のリビングに入ると、俺達はテーブルに、デルボ達は床へと座り、用意してくれた昼食を食べ始めた。


食事中、今日王都であったバームの事を思い出した俺は、ミール達に提案をする。


「なぁ、今日この食事が終わった後、皆でミールの故郷まで行って見ないか?」


「いいのナツキ様!?」


ガタッ!と音を立て、勢いよく立ち上がったミールは、耳をピコピコさせながら、尻尾をブンブン振っていた。

やはり故郷にいけるのは嬉しいのだろう。


「ああ、ってなわけでレイ、頼めるか?」


「お任せくださいマイマスター」


レイの承諾も出た事で、この後の予定は決定となった。


その後、残りの昼食を食べ終えると、オレはデルボとルーク達を連れ、それぞれの家で買った生活用品一式を渡す。

今日のところはそれらの片付けをしてもらい、その後はゆっくり休むなり自由にして良し!と伝え、我が家へと戻る。



家の前に戻ってくると、ミール達は出発の準備をして待っていた。


「それじゃレイ、頼む」


「はい!」


どこか嬉しそうな返事をしたレイは、元のドラゴンの姿へ変身する。

アイテムボックスから龍カゴを取り出し、レイに龍カゴのロープを首にかけてもらうと、俺達は龍カゴに乗り込んでいく。

全員が乗ったのを確認したレイは、その大きな翼を羽ばたかせ、空へと舞い上がり始める。

俺は朝の二の舞にならぬようにと、すぐさま風のシールドでレイの身体ごと包み込み、向い風から龍カゴを守るようにする。


ミールの故郷であるエープ村は王都から南側にあると以前に聞いていたのだが、正確な場所は分からないので、とりあえず王都へ向ってもらい、そこからはミールに案内を任せるとしよう。


風のシールドに守られている今、朝のような恐怖は無く、俺達は空から見える大地の景色を楽しんでいた。



次回 第52話 お義父さん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で気を付けるべきは?←こちらは2作目となるものです。主人公が別の世界に行くお話ですが、[異世界で第2の人生を]のキャラも登場します。 是非読んでいただけたら嬉しいです! (尚、基本的に毎週月曜日の午前0時と木曜日の午前0時に更新していますが、時々ずれる事もあるかもしれません!)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ