第50話 再会
後書きに、エル視点を書いてみました。
*10/5
ナツキのメモを入れ忘れてたので追加しました。
次回予告のタイトル変更しました。
徐々に意識は目覚め始める中、姿勢を変えようとするが、両腕をガッチリとホールドされ、動く事が出来なかった。
昨夜はお楽しみの後、3人共裸のままで眠りについていた。
おかげで今、左腕にはノアの柔らかな胸の感触があたっており、右腕はシアの胸を押し付けられている。
コレがDサイズとBサイズの差である。
二人の胸の感触の違いを感じていると、ノアもシアも目を開けていた。
どうやら、先程、姿勢を変えようと動いた事で、起こしてしまっていたようだ。
「おはよう、ノア、シア」
挨拶をしつつ、二人にキスをする。
「おはようございます、主様」
「おっはよ、主様」
二人と朝の挨拶が終わると、服を着て、隣の寝室へと入ると、ミールとミリーとエルとレイはすでに起きており、ベッドの上で話をしていたようだ。
俺の部屋から出て来た俺達3人に気づいたミール達と朝の挨拶を済まし、着替えが終わると恒例のスキンシップタイムが始まる。
最初は寝癖を直しつつ髪を梳いていき、その後セットして行く
まずミールは首の後ろで一束ねにし、ノアとシアは梳いて流すだけ。
ミリーとエルはその長い髪を三つ編みにし、肩から胸元へと垂らす。
因みにミリーは右肩から胸元へ、エルは左肩から胸元へと、二人左右対称にして見た。
そして今回、初のブラッシングとなるレイは、髪を梳いた後、出会った時のように、腰辺りで一つに束ねておく。
全員の髪の手入れが終わると、次はミールの尻尾のブラッシング、それが終わると、エルの翼の手入れをして行く。
全ての工程が終わり、リビングへとやって来た時には、既に午前9時を過ぎていた。
「すぐに朝食をお持ちしますので、皆様席にお座りになってお待ちください」
ややあって、ココとアルカの二人が朝食を運んで来てくれる。
今朝はパンにポテトサラダに目玉焼きの3品だ。
皆の分の食事が運び終わり、それぞれが席に座ったところで朝食は始まった。
起きてから少し時間が経っている事もあり、やや空腹気味になっていた俺は、黙々と目の前の料理を食べていく。
そうして朝食を美味しく頂き終わると、食後にタリアが紅茶を淹れてくれる。
俺はそれを一口飲み、一度カップを置く。
「レイ、この後王都まで乗せて行ってくれないか?」
「はい、お任せくださいマスター!」
今日の予定としては換気扇を完成させたい、そのためにも王都でメモリーストーンを買ってこなければならない。
そして、ついでに農業をする人がもう増やしたい。
もちろん、昨日入手する事ができた米の栽培をするためだ。
「サラ、お前も一緒に来てくれ、今日は王都で奴隷を数人買うから、その人達をココまでテレポートで連れてきて欲しいんだ」
キャットタワーモドキの頂上にあるハンモックで丸まっているサラへと声を掛けると、サラの身体がモゾモゾと動き始める。
「りょうか~ぁ~~~い」
欠伸交じりで答えるサラの言質をとると、レイの方に向き直りる。
「所でレイって何人くらいならいっぺんに運べる?」
「そうですねぇ、8人位なら運べるかと、ただそのためには何か乗る場所となる物が在った方が良いかもしれません」
「分かった、そういうのならすぐに作れるから、今日はミール達もつれて王都へ出かけるとしよう。」
「「「「「はい」」」」」
お出かけメンバーが決定した所で、俺は残りの紅茶を飲み干し、大きめの箱を造る為にと皆に一言伝え、一人家の外へと向った。
玄関を出たところで、アイテムボックスから木を5本取り出し積み上げる。
その積み上げた木に手を添え、イメージしながら創造スキルを使う。
すると触れていた木々はその姿を変え始め、大きめの枡の形をした物へと形を変えた。
出来上がった枡形の物の四方にロープを通す穴を開け、そこへとアイテムボックスから取り出したロープを通す。
このロープをドラゴンの姿になったレイの首に掛けて運んでもらうという感じだ。
しかし、買ったのは良いものの今まで使う事が無かったロープが、まさかここで役に立つとは・・・
王都に行ったら念の為にもう一つ買っておこう。
こうして簡易的な龍カゴが完成したところに、丁度良く出かける準備が出来た嫁達と、その後ろからサラを抱っこしたレイが家から出てきた。
「さぁそれじゃレイ、頼んだぞ」
「はい」
返事をしたレイの姿が光り始め、光の中で人の形をしていたシルエットが、姿を変え始め、光が収まった時には、真っ白なドラゴンの姿になっていた。
俺達は龍カゴへと乗りこむと、ロープを首に掛け、大きく翼を羽ばたかせその身体を大空へと舞い上がらせた。
「「「きゃぁぁぁ」」」
絶叫しながら俺に抱きつく、ノアとミリーとエル。
「おちるぅぅぅぅ」
龍カゴから伸びるロープに掴まりながら叫ぶシア
「ナツキ様~~!!」
龍カゴの縁に掴まり俺の名を叫ぶミール
「アハハハ、たのしぃぃぃ!!!」
なぜか一人楽しそうにしているサラ
俺達がこんなに怖い思いしてるのに、なに楽しんでやがるんだ!
いや、それよりもだ
「レイ!もう少しゆっくり飛ぶことできないか!?」
大声でレイに向けて叫ぶのだが、俺の声は風にかき消され、レイには届いていない。
どうしたものかと考えていると、ふと思いつき、試してみる事にする。
風には風を!
という事で風魔法によるシールドでレイごと包みむイメージをし、発動させる。
結果は大成功!
シールド内に風が吹き付ける事は無く、龍カゴも揺れる事は無くなったのだ。
「助かりましたナツキ様」
「怖かったよ主様~」
そう言いながら抱きついてくるミールのシア
その後ろでは、ミリーとエルが抱き合っていた。
「ちぇ~もうおわり~?楽しかったのに~」
コイツにはお仕置きポイント追加決定だな。
そんな恐怖体験から落ち着きを取り戻して少しして頃、王都を取り囲む城壁が見えてきた。
「レイ、とりあえずもう少し行った所で下してくれ」
「はい、わかました」
流石にまだレイに乗ったまま王都上空を飛ぶのはどうかと思い、出来るだけ人目につかぬよう低空飛行で飛びつつ、王都の近くへと降り立つ。
大地に立ったレイは首からロープを外し、人の姿になる。
俺達も龍カゴから降り、大地の立っているという安心感を再度認識していた。
その後龍カゴをアイテムボックスへと片付け、俺達は他愛のない話をしながらも王都へと歩き始めた。
龍カゴは後に要改良だな。
歩き始める事30分、普段それほど歩く事のなかったミリーとエルには少し辛い物だったかもしれないが、ようやく王都へ入る門が見えてくる。
門の前にはこの世界に来た時から何度も顔を合わせた兵士が立っており、いつもの様に顔パスで通らせてもらう。
今日、王都へと来た目的を果たすべく、商業区へと向かうため、町の中央の噴水広場へとやって来た俺達。
「ミールじゃないか?」
突如背後からミールの名を呼ぶ声に、俺達が振り向くと、そこには一人の50歳位の男性が荷馬車を引く馬の横顔に手を当てながら立っていた。
「バームさん!?」
「ミールの知り合いかい?」
「はい、以前私が住んでいた家の近所のバームさんです」
「バームだ、お前さんがミールを買った主様か?」
バームと名乗った男は俺を値踏みするかのように見ていた。
「そうですよ、このナツキ様が私のご主人様でもあり、人生を共にする旦那様でもあります」
「どうも、ミールの主のナツキです」
ミールがする俺の紹介を聞いたバームは驚いた後、俺の手を取り、ブンブンと上下に振り始めた。
「そうかそうか!お前さんが、いや、貴方様があの有名なナツキ様でしたか!いや~ミールが幸せの様でよかったよかった!そうだ!この事を急いで村に戻って皆に伝えねば!
それではミール、それにナツキ様、私は失礼します!」
そう言って男は荷馬車に乗り込み、すごいスピードで町の入り口である門の方へと走り去っていった。
途中誰かを轢いたりしてないよね?
次回 第51話 故郷へ
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ナツキのメモ帖
現在のお仕置きポイント
ミール 2P
ノア 3P
シア 3P
ミリー 2P
サラ 6P
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朝、小鳥の鳴く声に導かれるように眠りから覚めた私。
身体を起こし、大きく腕を両腕を天に向けて伸ばし、同時に翼も大きく開き伸びをする。
「ん~おはよ~エルちゃん」
声に反応して振り向くと、そこには目を擦りながら起き上がるミリーお姉さまが居ました。
ミリーお姉さまの声につられ、昨日新しく仲間になったレイお姉さまとミールお姉さまも目を覚ましたようです。
ノアお姉さまとシアお姉さまは今日はココには居ません。
お二人は、昨日私達の主であるナツキ様と一緒に夜を過ごす順番だからです。
私もいずれナツキ様の妻になったら、お姉さま方の最後に加わる事となるでしょう。
いえ、別にそれが嫌だという事ではないのです。
私だって、それなりにそういった事にも興味もあるわけでして、夜一緒に眠るお姉さまからお話しを聞いたりしていますし。
「そっか、今日はノアとシアがナツキ様に甘える日でしたね」
「ミールさん、マスターと一緒に過ごす夜ってどういう順番なの?」
「順番ですか?私達ナツキ様の奴隷は序列というものがありまして、まず私が一番奴隷となります。
続いてノアが2番でシアが3番、まぁノアとシアは実質二人とも2番という感じですね。
そして…」
「私が4番ですね、そして5番がエルで、レイさんは奴隷というわけではないですが、6番目という立場になると思います」
「という事はレイにも順番がくるのかな?」
そう言うレイさんの表情は期待に満ちている気がしました。
「きっと明後日あたり、ナツキ様から呼ばれるかと」
「あれ?明後日はエルさんなのでは?」
そう言って私の方を見るレイさん。
「私はまだナツキ様と結婚はしていませんし、まだ未成年なので呼ばれることは無いようです」
「エルちゃんから旦那様におねだりすればいいのに、旦那様は優しくしてくれるし、エルちゃんとしても旦那様と結婚する気あるんでしょ?だったら今の内から抱いて貰っても問題ないんじゃない?」
ミリーお姉さまは大胆です!
確かに、ナツキ様には私達翼人族が旦那様にしか触れさせないこの翼のお手入れをして頂いたりしましたけど、やっぱり私からなんて恥ずかしいです!
そんな事を私達4人が話していると、旦那様の部屋、通称愛の巣から旦那様と、ノアお姉さまとシアお姉さまが出てきました。
その後、旦那様自ら私達の髪のお手入れをして頂け、更にはミールお姉さまのフサフサの尻尾のブラッシングと、私の背にある翼のお手入れをして頂け、今日という一日が始まります。
私は、今日も一日良い日となる事を願いながらも、お姉さま方の後を追いかけるように寝室を出たのです。




