第44話 コロンの一日
遅くなってすみません!
今週のはじめ、すっごく久しぶりに風邪引いてしまい
月火水と3日間仕事から戻ってすぐに寝てたもので、投稿が遅くなってしまいました。
早朝、誰かに身体を揺さぶられて目を開けると、そこは見慣れない部屋だった。
「おはようございますコロンさん」
声がする方に目をやると、ソコには銀色の髪に琥珀の瞳のメイドさんが立っていました。
まだ寝ぼけている頭で昨日の事を思い出していると、一気に頭が冴えて行きます。
「おはようございますタリアさん、すぐに準備します」
床に強いていた布団から出て、私は急いで服を着替える。
メイド服が着られるのかなと、内心ちょっと楽しみにしていたのですが、どうやら私の分は無いそうです。
残念。
一着だけ予備があったのですが、それはククリちゃん用。
私と違って本格的にココのメイドになるのですから当然ですね。
動きやすい服へと着替え終わると、タリアさんの後を追い、私達が向ったのは廊下に出る扉ではなく反対側の扉。
その扉の先は調理室で、コレから朝食の準備を始めるようです。
私、一人暮らしをしていて普段からお料理してるので結構得意なんです!
まずは今から作る朝食のメニューをタリアさんに聞いて見ると、今朝のメニューはパン、ポテトサラダ、目玉焼きとの事。
その中で私は目玉焼きを作る係になり、少し大きめのフライパンで焼けていく卵とにらめっこ
タリアさんの指示で、目玉焼きは完熟の一歩手前で焼き上げて行きます。
暫くして料理が作り終わると、タリアさん、サティアさんの2人が使った調理器具をものすごい速度で洗い、エマルさん、ココさん、アルカちゃんがソレをどんどんあった場所へとしまって行く。
私とククリちゃんは出来上がった朝食をリビングのテーブルへと運ぶ係りです。
料理を運んでいると、ナツキさんと5人の奥様達が起きて来ました。
「「おはようございます御主人様!」」
私とククリちゃんは、昨日寝る前にタリアさんから教わった様に、今日一日の私の御主人様たるナツキさんへと、頭を下げながら元気に挨拶をします。
ただ、ちょっと緊張しちゃってた私とククリちゃんのお辞儀には優雅とは言えないものでしたが。
挨拶の後、私とククリちゃんはお仕事の続きを始め、全て運び終わると、皆揃っての朝食となりました。
本来ならメイドと主は同じ席で食事はしないものらしいですが、ナツキさんはそういうのを嫌がる為、ここでは一緒に頂くのがルールみたい。
美味しかった朝食しっかりと食べ、今日の活力を得た後、私とロム君はナツキさんからお風呂掃除を命じられ、お風呂場へと向います。
脱衣所に着いた私達は、袖やズボンの裾を捲り上げて、お掃除の開始です!
ふふふ、私の得意なのはお料理だけじゃないんです、お掃除だって得意なんですから!
「ではロム君!気合入れていきますよ!」
「おう!コロンのねえちゃん!!」
気合を入れた私達は、ブラシを片手に風呂場へと入ります。
だけど、ホント大きな浴槽です、10人が入ってもまだゆったり出来る程の広さなんて、まるで王族のお風呂みたい。
といっても、私は王族のお風呂なんて見た事ないですけどね!
ただそんな気がしただけです。
さて、こんな事考えてる場合じゃないですね、ちゃっちゃと始めちゃいましょう!
といってもあまり目立つ汚れも無く、私は一通り床を磨き、その間にロム君には浴槽のお湯を捨てて浴槽を磨いてもらう事にしました。
彼も一生懸命頑張ってくれるおかげで、お昼前には浴槽や床、それに壁の水滴を拭き終わりました。
掃除中、私がブラシで床をテキパキと磨いて言っている姿をみたロム君が、「コロンのねえちゃんすげぇ」なんて言ってましたが、普段からギルドの床掃除をさせられて…ゴホン!している私には、ブラシの扱いなんてお手の物なんです!
風呂掃除を終えた私とロム君が、脱衣所で一息ついていると「こじいん」という建物を建て終えたナツキさんがやって来ました。
「もう掃除は終わったのか?」
「あ、兄さん!うん、今さっき終わったところ!」
ナツキさんに近寄ったロム君は、私が凄いなんて言い出してました。
けどねロム君?そんな言い方じゃ、キミの頑張りが伝わらないよ?
仕方ないので私はロム君のフォローをしておきました。
その後ナツキさんが風呂場の確認をし、合格が貰えた私とロム君はお昼までこのまま休ませて貰う事となりました。
私は両手を広げ寝転がり、昼からのお仕事に向けて身体を休める事に。
隣では私と同じようにロム君も寝転がってます。
寝転がったまま、静かに目を閉じ、私はナツキさんの事を考え始める。
(昨日ナツキさんが言ってた、短い時間で一軒の家を建てる事が出来る様なスキルや、遠いところでもあっという間に移動できるスキルなんて今まで聞いた事もない。
それに、レベル4でキングボアを倒したり、たった一人でゴブリンジェネラルを倒した事だってそうだし・・・ナツキさんって一体何者なんだろ?
あ~、あんまりナツキさんの秘密知りすぎちゃうと、私の事監視されたりしちゃうんじゃ)
それから少しの間ゴロゴロしてると、お昼になったらしく、私とロムを呼びにきたククリさんと一緒にリビングへと向いました。
昼食もまた皆で揃って頂きました。
途中、ナツキさんが「かんきせん」とかいう風を使った乾燥させる物の話を聞き、私はギルドの近くに住む親方の事を話しました。
私の話を聞いたナツキさんは昼から親方の所へ行く事になったようです。
昼食が終わると、私とロムのコンビは予定通りこの村の住人の皆さんと一緒に畑へと向い、作業をする事に。
畑に到着すると、ソコは私が想像していたモノよりも遥かに広かったのです。
共に頑張る住人の方に作業内容を聞いたところ、本日の作業は未だ手のつけていない部分に、小麦を植えれるように畝を作るらしいです。
ああ、私きっと明日は筋肉痛ですね。
明日の我が身の心配を何時までもしているわけにもいかず、「よし!」と気合を入れ直し皆さんと一緒に畑を耕し始めました。
作業を始めて1時間経ったでしょうか、私の身体はすでに悲鳴を上げ始めています。
途中、ハキムさんという方と作業を交代し、その間私は休憩させてもらい、1時間程経つと私はハキムさんと交代し、作業を始めました。
そんな調子で他の方々も交代しながら作業を続けていき、気づくと空が夕焼け色になり始め、これにて今日の作業は終わりだそうです。
皆で畑道具を片づけ、それが終わると全員が集まり、一緒に村へと戻ります。
村に着くとそれぞれ自分の家へと戻って行き、私とロム君もナツキさんの家へと戻ります。
ナツキさんの家の前へと着いた私とロム君はもうクタクタ、だけどまだ私の仕事は終わりではないのです。
まだコレから私にはメイドとしての仕事が待っているのです。
少しでも休みたい、そう思いながらも私は「ただいま戻りました」と言いながら玄関の扉を開いたのです。
次回 第45話 いざ討伐へ!




