第22話 新たなる土地とメイドさん
すこし投稿が遅くなってしまいすみませでした
この22話をもって、書き直しの部分は終了です。
コメントで、家計簿についての話があり、時間がとれ次第、23話を書く前にここまでのナツキの資産を書いていこうと思ったのですが、それはやめて、設定資料のテキストに家計簿をつけていくことにします。
そして物語の途中にも表記するようにします。
その理由は、ネタバレ?を含みますが、あとがきに書いておきます。
コンコン
軽やかなノックの音に俺は目が覚めたのだが、体が動かない
大きく左右に伸ばした腕には右側にミール 左側はミリーが腕を枕にして眠っていた。
そしてミリーの体の向こう側にはノアとシアが抱き合って眠っている、しかも全員裸のままである。
現状今日を確認していると、コンコンと再びノックの音がし、一呼吸おいて後、部屋にメイドのタリアが部屋へと入ってきた。
「おはようございますナツキ様」
「おはようタリアさん」
「ミリーエル様はまだお目覚めではないのですね」
この状況を見ても動じないねタリアさん、俺は内心恥ずかしくて仕方ないのですよ?
そう思っていると、タリアは部屋の入り口で目を瞑り、その場で待機状態になっていた。
まぁそれは兎も角、両腕が痺れてきたので、両サイドの二人をさっさと起こす事にしよう
「ミール、ミリー起きろ~っていうか起きてくれ~」
「ぅ~ん、おはようございます、なつきさまぁ」
まだ寝ぼけている様子のミールが目を擦りながら身体を起こした。
何一つ身に着けて無いミールの身体を朝日が照らすその姿に、俺のエロ心が擽られるのだが、今この部屋にはタリアが居るのだ我慢だ。
そう思っていると、ミールからおはようのキスをされ、その間に反対側のミリーも眼が覚めたのか身体を起こした。
「だんなさまぁ、おはようございます・・・・スゥ、スゥ」
起きたと思ったら、挨拶だけしてまた横になり再び眠りについちゃいったミリーさん、朝に弱いタイプなのでしょうかね?
とりあえず起きてもらう為におはようのキスをしておこう。
「ん!ん~!?」
軽いキスのつもりが悪戯心でちょっと激しくしちゃいました。
「おはよ、ミリー、目は覚めた?」
「お、おはようございます、はい、ばっちり覚めました」
よしこれで俺の腕に自由が戻ってきた!だがちょっと麻痺気味だ。
さて、あとはノアとシアを起こさないとな
「ノア、シア朝だぞ、おきろよ~」」
徐々に意識が目覚めてきたのだろうが、まだ頭が眠っているままなのだろう、二人はぼ~っとしたままだった。
こうも皆寝ぼけてしまっているのは、昨日遅くまでくんずほぐれずいたしていたせいだろう。
兎に角ノアとシアにもおはようのキスをし、それぞれは服を着た後、顔を洗いサッパリとした所で、俺は嫁達の髪を梳かし、それぞれに似合うであろう髪形へと整えていった。
まずミールの髪型は肩甲骨辺りから下の部分を三つ編みにしたスタイルだ。
ノアはおっとりとした所があるので、一つに束ね、体の前へと流す感じにする昨日の夜にみたミールの髪型だな、そしてシアはどうしようかと悩んだ挙句、結局クシで梳くだけで自然のままにした。
最後にミリーだ、ミリーの髪は少しウェーブがかかっている、とりあえず両サイドの髪で編みこみを作り、その編みこんだ髪を後ろで結ぶ形にし、残りの後ろ髪はそのまま流す感じだ。
こうして俺の可愛い嫁達のヘアスタイルが整え終わったところで今日と言う一日が始まった。
「皆様、朝食が準備出来ておりますので食堂へどうぞ、そちらでアルベルト王からお話もあるそうです」
「話し?なんだろ、まぁいってみれば分かるか」
こうして俺達は食堂に付くと、そこにはすでにアルベルト王とコーネリア王妃が座っており、昨日も存在を忘れかけていた、というより完全に忘れていた小さな竜の姿のサラがコーネリア王妃の膝の上に乗っていた。
「おはようございます、アルベルト王様、コーネリア王妃様」
「おお、ナツキ殿、おはよう、さぁ、皆みなも座りなされ」
アルベルト王に勧められると、タリアがそっと俺の座るべき場所へと誘導し、そこの椅子を引いてくれる。
あれ?今日はミリーじゃなく俺の椅子を引いてくれるんだ?
タリアが引いてくれた椅子の位置は王様が上座に座っていて、そこにもっとも近い位置に王妃様、そしてその向かい側が俺席となっていた。
俺がミリーの夫になった事により、席順等が変化したと、タリアがそっと耳元で囁くように教えてくれた。
俺が椅子に座ると、壁際に並んで待機しているメイドさん達が4人近づき、残りの4人の座るべき場所の椅子を引く、さすがに2度目になると、ミール達も「ありがとうございます」と一言伝え、腰を降ろしていた。
皆が椅子に座ると、メイド達は元の位置へと戻っていく。
そんなメイド達の様子をみて、さすが王家に仕えているだけはあるなぁ~と感心していると、俺達5人の朝食がキッチンワゴンに載せて運ばれてきた。
「さぁ、お腹も空いているだろ、まずはしっかりと食べておくといい」
「はい、いただきます」
俺達の目の前に、ロールパンとサラダ、そしてオレンジだと思われる柑橘類のデザートが置かれていった。
それをみた俺のお腹がぐぅ~っと鳴り、俺は「あははは」と苦笑していた。
そんな朝食も終わると、ミリーが例の話を持ち出した。
「お父様とお母様にお話があります」
「どうしたミリーエルよ」
ミリーが真剣な表情でアルベルト王とコーネリア王妃を見る、そしてその表情に答えるため、アルベルト王とコーネリア王妃もまた真剣な表情でミリーを見据える。
「私、これからは王女ではなく、旦那様の奴隷になりたいと思っています」
「ミリーはなぜナツキ様の奴隷になろうなんていうの?」
あれ?コーネリア王妃様はなんで普通に理由聞いてんの!?そこは問答無用で怒るところじゃ!?自分の娘がよりによって奴隷の身分になりたいなんていってんだよ!?
「私は同じ旦那様の嫁となったミールお姉さんやノアお姉さんにシアお姉さんと同じ立場でありたいのです、それに私は巫女でもあります、そんな私は精霊王の主となった旦那様に奴隷の如く尽くすのは当たり前、なので私はナツキ様の奴隷になるべきだと考えております」
いや、なにも奴隷の如く尽くさなくてもいいんじゃないの!?俺普通に嫁として尽くしてくれたので十分だよ!?
「ふむ、確かに我らにとってナツキ殿はその様な存在、分かった!ミリーエルの思うようにすれば良い!」
「そうですね、それにナツキ様にとって身分なんてあまり気にするようなものでも無いようですし」
「まてまてまて!王女が奴隷になるって、それ王様達の体裁に関わってくるでしょ!?」
ついに我慢し切れず、俺は話しに割り込んだ。
「ん?ワシやコーネリアは気にせんぞ?むしろ胸を張れるというものだ」
だめだ・・・この王様達の思考回路はよくわからん!
俺はがっくりと床に手を着き項垂れていた、だってこの親子の考えについていけないんだもん・・・
「さてそれじゃ次はワシからナツキ殿に話がある」
俺の内情は理解してもらえそうに無く、アルベルト王は話し続ける。
「ナツキ殿は大公になったので領地を渡そうと思っておるのだ」
ミリーの件はどうやらアルベルト王とコーネリア王妃の了承が得れたと言う事に、俺はもう考えるのを止め、アルベルト王の話しを聞く事にした。
「領地ですか、俺にそんなの務まりますかねぇ~」
「なぁに、基本的にはナツキ殿の思うようにしてくれれば良い、そして分からない事はミリーエルと相談するといい」
「旦那様、困った時は遠慮せず、私に相談してくださいね?」
「ああ、その時はよろしく頼むよミリー」
領地を持つ事に不安もあるが、ミリーがいる事で少しは頑張れる気がしてきた。
「で、肝心の場所なのだが、その事でサラ様から提案があった」
そういうと、今まで黙っていた、小さなペットサイズの竜の姿をしたサラはパタパタと小さな羽根を羽ばたかせながら、俺の頭の上へと飛んでくる。
サラ・・・キミは段々とペットみたいになってきた気がするよ。
「あのねナツキ、ナツキには僕のいたあの山、オルリア山って言うんだけど、そのオルリア山の麓一帯を領地として貰ってほしいんだ」
「あの山の麓か、あの辺ならこの町からそう離れすぎて無いし悪くはないかもな」
「うん、あそこはいい所だよ、近くに綺麗な川もあるし周りの森で狩りも出来るしね」
「川か・・・(暑い時期とかいいかもしれないな)うん、いいかもしれない!」
川で遊ぶ嫁達を想像して乗り気になってしまった俺はきっと流されやすい性格なのだろう、だがそれでもいい!可愛い女の子が川で凉しんだり、はしゃいだりする姿が見たいのだ!
ゴホン!
とりあえず川の近くに避暑地として過ごすログハウス的な物作りたいなぁ~などと、すでに俺の夢は膨らむばかりとなっていたが、そこで疑問が浮かぶ。
「あれ、領地としてあの山の麓を頂くのはいいんですけど、人ってどうやって集めればいいんだろ?」
「うむ、それなのだが、普通は元々どこかの貴族が納めていた場所を渡したりするものなので、こういった開拓をするというのは初めてでな。
だからこそ基本的にはナツキ殿の思うようにするとして、とりあえず労働力の確保からするのが良いだろう」
未開拓の土地か、好き勝手にやっていいて言うんなら、俺のパラダイス作っちゃうぞ?
「労働力ですか?」
「うむ、元農家の者や力のある奴隷を買って、仕事を与え、その土地で暮らさせれば良いかもしれぬ」
「なるほど、ただそうなると結構なお金が・・・」
正直手持ちでは奴隷を買えそうにないのだが・・・・
「うむ、そこでナツキ殿には新たなる領地の開拓費用授ける」
そういうと、タリアはお金が詰まっているであろう袋を銀のトレイに載せ俺の元へともって来た。
「とりあえず、それだけ用意しておいた、足りなくなった時にまたこちらに申請してくれればよい」
袋を覗くと、そこには白金貨が20枚入っていた。
1枚100万の白金貨が20枚、つまり2000万コルだ・・・
「こんなにいいんですか!?」
「サラ様のいらっしゃった土地を新たに開拓するのだ、それくらいは必要になるだろう。
それと、ナツキ殿達の身の回りの世話をするメイドを選んでおいたぞ」
そういうと、アルベルト王は手を叩く、それを合図に、先程椅子を引いてくれていた4人とタリアがアルベルト王の後ろに横一列に並ぶ。
「まずは最初は、すでにナツキ殿とは面識のあるタリア=ノーエルだ」
名前を呼ばれたタリアは一歩前にでて会釈をし、元の位置へと一歩下がる。
「そしてその隣がアルカ=ユラミス」
次に紹介され会釈をするのは、タリアの横に立っていた赤髪のショートカットでブラウンの澄んだ瞳、見た目は16歳位で、身長が145~150cm位と小柄な少女だ
胸のサイズは少し膨らみがあるのできっとBだな!
「さらにその隣はココ=アカルト」
続けて紹介され会釈をするのは、サラサラの真っ白な髪が肩甲骨辺りまで伸びており、その頭には同じく真っ白な猫耳が付いている、瞳は透き通ったサファイアの様な色の瞳の猫人族の少女だ、こちらも多分16歳位だと思う。
こちらの胸のサイズはCだとみた!・・・って、ん?
(あれ?この子って前に部屋まで食事を運んでくれた子だよな?)
「続いてサティア=トラン」
さらに続けて紹介され会釈をしているのは、髪はピンクで肩ほどの長さのミディアムボム、そしてその頭にはウサギの耳が付いる、兎人族というらしい
瞳の色はアルカと同じブラウンの瞳、おっとりとした雰囲気の大人の女性といった感じだ、胸のサイズはDと俺は見ている!歳は多分20歳位だろう
いや、それよりもココとサティアの二人にはそのうちあの耳をもふらせてほしいと思う。
「最後はエマル=ノイストリア」
肩甲骨辺りまであるであろう栗色の髪をポニーテールにしており、その黒い瞳にはやる気が満ちているような表情をしている。
歳は18といったところ、胸もサティアと同じ位ありDだと思われる。
「以上の5名が今後ナツキ殿に仕えてもらうメイド達だ」
「ありがとうございます、大事に預からせて頂きますね、メイドの皆さんもよろしくお願いします」
アルベルト王にお礼を言い、メイド達に向けて挨拶をしながら軽く頭を下げると、ソレをみたメイド達が一斉に平伏する。
「って、え!?ちょっとみんな何してんの!?」
慌てて皆に立ってもらおうとするが、平伏したまま動かないメイド達、そこへアルベルト王がこの状況を説明してくれた。
「ナツキ殿?ナツキ殿にとって、先ほどの挨拶で気軽に頭を下げたのかもしれない、だがナツキ殿に仕えるメイド達にとって、その行為にはそれ以上の敬意を示し、ああして平伏して答えるしかないのだよ」
「そうだったのか・・・それはすまない事をしてしまったな。え~と、とりあえずみんな立ってくれるかな?じゃないと今度は俺が皆に土下座してお願いしなきゃならなくなるよ?」
いつまでも平伏されてても嫌なので、俺が土下座をするという脅しによってメイド達に早々に立ち上がってもらい、こちらの自己紹介をしていった。
自己紹介も一通り終えると、メイド達5人は再び部屋の壁側に戻り待機していた。
「さて、ではとりあえずその資金とナツキ殿の力で、オルリア山の麓に立派な町を作ってほしい」
俺は元の世界に居た頃は町を作るゲームが好きだった、そんな俺がこの世界でリアル街作りが出来る事に、俺は少しワクワクしていたのだ。
「では、今日からさっそくオルリア山で開拓作業を始めていこうと思います」
「うむ、頑張ってくれ、ミリーエルも身体には気をつけてな?たまには帰ってきておくれ」
「はい!お父様とお母様、お元気で」
これで今日の予定は決まった、さて、とりあえずはマイホームでも建てますか!
次回:第23話 日曜大工のノリで
理由
今後、ナツキ達にはお金に困らない程度に稼いでもらうので、細かく書き続ける必要がないと判断しました。
お返事の内容と違える事を選ぶことをここで謝罪させていただきます。




