第215話 親(ソアラ王妃)のお許しを頂きました
タイトルを変更しています。
というのも、予定していたところまで書くことが出来ませんでした。
すみません!
運ばれてきた食事を済ませた後、俺はメイドに頼んで湯を用意してもらい、それで体を拭く事で多少はサッパリする事が出来た。
それからしばらくの間、皆で他愛の無い話をして過ごし、22時を過ぎた頃には、皆揃って眠りについた。
流石にエルの実家で、しかも全員と致す訳にもいかず、今夜の所はしないという話になったのだ。
そのお陰かグッスリと眠った翌朝、体調はとても良かった。
スッキリとした朝を迎えた俺は、朝のスキンシップを済ませた後、皆に今日の午前中には出発する事を伝えていると、話が終わろうというところで、タイミングよくメイドが部屋を訪ねてきた。
どうやら朝食の準備が出来ているようで、この部屋で食べるか、それとも食堂で食べるかと問われる。
尚、現在食堂にはグラス王とソアラ王妃も居り、二人も丁度朝食を摂っているところらしい。
それを聞き、俺は迷うことなく答えた。
この部屋で食べる、と。
そうして運ばれてきた朝食を俺達は有り難く頂く事に。
それから暫くし、朝食を終えたところで、ずっと部屋の隅で待機していたメイドが食器を片付けていく。
片付けが終わると、メイドはソアラ王妃から俺たちを部屋にお連れするよう申し付つかっていると言い、皆でソアラ王妃の部屋へと向かう。
昨日も訪れていたソアラ王妃の部屋に着き、入室の許可をもらった後で中へと入ると、部屋の中央には縄で体中をグルグル巻きにされ、猿轡をかまされた状態で転がされているグラス国王の姿があった。
「おはようございます」
グラス王の今の状況についても聞きたいが、それよりもソアラ王妃との挨拶を優先させる。
ミール達も俺に続いて挨拶をしていき、ミール達からの挨拶を聞き終えたところで、ソアラ王妃から挨拶が返ってくる。
そんな状況の中、自分の事を放置して挨拶をしているという現状に何か物申したそうなグラス王が何かを言っているのだが、猿轡をされている為にその内容は分からない。
多分「ワシの事を放置するな!」とか、「これを解け!」と言ったところだろうと予想するが、別に答えは知りたいと思わない。
そんな事を思いながらも、ソアラ王妃と「昨日はよく眠れましたか?」といった風な、他愛の無い受け答えをして行く。
その間も、グラス王は必死に猿轡を外そうとモゴモゴしていた。
「そういえば、ナツキさんとエルの結婚についての事なのですが」
そういってソアラ王妃は突然話を切り替えて来ると同時に、グラス王の体を右足で踏みつける。
「私は大賛成ですので、正式にエルが嫁入りする時にはぜひお声を掛けてください。グラスは今はまだ反対しているようですが、後で私の方からよーく話しておきますので安心してくださいね」
踏みつけているグラス王の事をコレ呼ばわりし、グイッっと更に踏み込むソアラ王妃。
そろそろグラス王が更に可哀相に思えてきた。
しかし同時に、ソアラ王妃に任せておけば、エルとの結婚をグラス王にも認めてもらう事が出来そうだとも思った。
そんな事を思いながらも、一応はエルとの結婚についてOKをもらえたようなので、俺は頭を下げ、礼を述べた。
隣ではエルも一緒に頭を下げている。
「ところでナツキさん、この後はどういうご予定なのです?」
ソアラ王妃にそう聞かれ、俺は村の様子、というよりも、[恵みの湯]の様子が気になるので、という理由をつけ、そろそろ帰ろうかと思っている事を伝える。
[恵みの湯]の事については、昨日話しており、[恵みの湯]の効果を思い出したのか、ソアラ王妃は何時か入りに来たいと言う。
なので近い内に招待する事を約束し、俺達はソアラ王妃に泊めてもらったお礼と別れの挨拶を済ませ、部屋を後にする。
その後は部屋の外に待機していたメイドに帰る事を伝え、中庭へと案内してもらう。
中庭に着くなり、アイテムボックスから龍籠を取り出し、俺達は龍籠に乗り込むと、元の姿に戻ったレイは龍籠を首に下げ、空へと飛び立った。
次回 第216話 留守にしている間に




