第20話 変りゆく日常
19話の次回予告の20話タイトル変更しました。
俺、ミール、ノア、シア、ミリー王女の5人で食堂へとやってきた。
食堂はダンスホールとしても使えそうなほどお大きな広間となっており、部屋の壁際にはあまり主張しない程度の花や調度品が飾られている。
そんな広間の中央には20人用の長いテーブルがあり、そこには俺達の食事が用意がされていた。
ローストビーフにサラダ、ベイクドポテトや、それからこれは玉ねぎスープだろうか?それにその他にも色々な果実を切って並べたお皿が並んでいる。
そんな高級レストランにでも来たような風景を見て俺は思う。
俺テーブルマナーとか知らないんだが、いつか覚えさせられるのかな?もしそうだとしたら面倒だ・・・と
そんな事を考えていると、食事の準備は整ったらしく、タリアはミリー王女の座る場所の椅子を引き、ミリー王女が椅子に腰を降ろす、そして俺達の元にもそれぞれメイド達が来て椅子を引いてくれたのだが、こう言う事に慣れてない俺達4人は戸惑っていたが、とりあえず俺が座ると、それをみた3人もそれぞれ椅子に腰を降ろした。
そして、それぞれが、ミリー王女の食事の仕方を見ながらマネをしつつ食事をしていった。
ぎこちない食事が終わり、ミリー王女は自分の部屋へ戻り、俺達も少し前まで俺が寝ていた客室に戻る。
そして俺はベッドに座り、そのまま体重を全てベッドへ預けるように倒れ、溜め息混じりに呟く
「はぁ・・・まさか結婚式をする事になるとは・・・」
本来めでたい事なのだが、こちらの世界に来て10日目にして爵位を手に入れ、その上ミリー王女やミール達と結婚する事が決まるという事に戸惑い、
今後の生活の急変に不安を隠しきれなかった。
「ナツキ様は私達と結婚するのは・・・お嫌いやなのですか?」
俺は身体を起こすと、ミール、ノア、シアが俺の前に並んで立っていた。
「ううん、ごめん、結婚する事は嫌じゃないんだよ、すごく嬉しいさ、ただ何もかもが突然すぎて戸惑っているだけなんだ、ホントなら俺がしっかりしなきゃいけないのに、皆を不安にさせちゃってごめん。」
「いいえ、気にしないで下さい!私達も始めに聞いた時はすごく驚きましたから!ただ、もしかしたらナツキ様は私達と結婚するのが・・・なんて思っちゃっただけです・・・そんな事ありませんよね?」
不安を隠しきれない表情のミールの言葉にノアとシアも不安な表情を浮かべ俺を見ている。
そう言えば俺、あまりに突然話しが進みすぎて、ちゃんと皆にプロポーズとかして無いや、そりゃ不安な気持ちにもなるってもんだ。
だからこそ、ここはやはり男としてしっかりケジメをつけておくべきだろう。
その為には、この場にミリー王女も居てもらわなければならない、そう思い俺はベッドから立ち上がる。
「ああもちろんだ、俺が3人を嫌う理由なんてないよ、それでちょっとすまないが少し待っててくれ、すぐに戻ってくるから」
そう言い残し、俺は急ぎ部屋をでると、ちょうどメイドのタリアがいたのでミリー王女の部屋の場所を聞き、その場所へと向かった。
コンコンと、ミリー王女の部屋の扉を軽くノックすると、中から「はい、どうぞ」と返事を頂けたので部屋へと入る
「失礼しますミリー王女」
「あらナツキ様、どうかなさいましたか?」
俺の来訪だとわかり、ミリー王女がすこし嬉しそうだ
「すみません、少しお時間を頂きたいのですが」
「はい、かまいませんよ?後、私達はもうすぐ結婚するのですし、そんなに畏まる必要はないんですよ?」
王女の言葉に「あはは」と俺は苦笑いをする
「すみません、けど今はこのままにさせてください。
で・・・ですね、すみませんが、今から俺の部屋に来ていただきたいのです」
俺のお願いに、王女の顔が赤くなる。
あ~うんそうだよね、ミリー王女からの告白に俺はちゃんとした返事ではないのだが肯定の言葉を返している、そして部屋に呼ぶ・・・つまり誤解されているだろうね。
でもそういう意味じゃないが、下手な事をいって余計な勘違いをされたくないので、今は何も言わないでついて来てもらおう。
俺のこんなちょっとした悩みに気づいていないミリー王女は俺の顔をちゃんと見れないらしく、赤面したまま、「はい」と答え付いて来てくれた。
ミリー王女と部屋に戻ると、ミール達はベットに腰掛けていたが、俺とミリー王女を見て直ぐに立ち上がる。
「お待たせ、ちょっと皆、そこに立って貰えるかな?4人に大事な話があるんだ」
ミール達が立ち上がり、部屋の中央辺りにミール、ノア、シア、ミリーと横一列に並んでもらった。
さぁ、ここでビシッと決めるんだ!そう自分自身に言い聞かせ、大きく深呼吸をする
「なんか、順序がおかしくなっちゃってるんだけど、4人にちゃんと伝えておきたいんだ。
ミール、ノア、シアそしてミリー王女、これから皆には迷惑をかける事もあると思う、それ故に困らせてしまう事もあるだろう、だけど、きっと・・・いや絶対に幸せにしてみせる、だから俺と結婚してほしい!」
そう言いながら、俺は4人に向って頭を下げる。
そして数秒の沈黙が流れ、ミール、ノア、シア、ミリー王女はそれぞれの顔を見渡すと、皆一斉に頷き、それぞれ喜びの涙を浮かべながら、俺に向い飛び込んで来た。
「「「「はい、どうかこれからもよろしくお願いします、ナツキ様((主様!!))」」」」
俺のプロポーズに、4人からいい返事を貰えた事で、俺は安堵し溜め息を吐いた。
それから暫く、俺以外の4人は喜び合いながら抱き合っていた。
そんな中、ミリー王女の言葉が聞こえる
「ナツキ様が突然来て、部屋に来て欲しいって言うのはこれの為でしたのね、私ったら・・・ゴニョゴニョ」
うん、やっぱり何か勘違いしてたのね、顔も赤くなっているし。
ここはやはり、最後の部分だけでも聞こえなかったフリをしておくべきだろう・・・きっと藪蛇だから
「その・・・俺、皆と結婚するのにちゃんとしたプロポーズして無いのに気づいて・・・まぁ、その順序が逆になっちゃってごめんね」
「いいえそんな!そもそもお父様が突然決めたことだったから、順序云々はナツキ様は何も悪くないです!」
「あははは、とにかく、ちゃんと言えてスッキリした気がするよ」
ホントは内心めちゃくちゃ恥ずかしいんだけどね!!
「あのナツキ様、今夜は私達を可愛がって頂けるんですよね?」
赤面し、期待の眼差しを向けてくるミールとノアとシア
ええもちろんそんな3人をご馳走になります!
「分かった、みんな精一杯可愛がるよ」
ん?なんかすごく視線を感じるぞ?
とそこで気づく、そう言えばここには今、ミールとノアとシア以外にもう一人の結婚相手がいるという事に・・・
俺は、ミール達との世界に入り忘れてた・・・・
視線の主の方を見ると、そこには顔を赤くしたミリー王女がジーとこちらを見ていたのだ
結婚式も終わって無いのにさすがにミリー王女とはまずいかなぁ~とか悩んでいると、ミリー王女の口から予想外の言葉が出てきた。
「あの、ナツキ様?私の事も皆さんと一緒に可愛がってもらえるのですか?」
ミリー王女は恥ずかしがりながらも求めてくる。
その姿がとても愛らしく、いつの間にかミリー王女を抱きしめていた。
その瞬間ほぼ理性が無くなりかけていたが、残ったわずかな理性で俺の心を留め、ミリー王女へ問いかける。
「もちろんです、だけどミリー王女こそいいのですか?俺達一応婚約という状態で、結婚はまだなんですよ?」
「わ、私は大丈夫です!それにどうせ明日・・には結婚するのですから・・・それとも私の事は抱く気になりませんか?」
「そんな事ありません!ただ、本当にミリー王女はそれでいいのかな?て思ったので…ってあれ?」
明日?今この王女様は明日って言わなかったか?
結婚とかの報告を明日するとアルベルト王はいっていたはずだが?
「ミリー王女、明日結婚とはいったい・・・明日はまだ発表するだけでは?」
「いえ、お父様の事です、きっと明日式を挙げる事になると思います。
こういう私に関する事の時、お父様は段階を飛ばす事が今までよくありましたから・・・」
親ばかなんだな・・・まぁ気持ちはなんとなく分かるが
「いやでもさすがに今日明日じゃやっぱり無理があると思うけど・・・」
「いえ、きっとお父様なら…」
マジカヨ・・・
「で、ですので今夜は私もご一緒させていただきたいなと・・・」
そこでミリー王女はハッと何かに気付いたようで、俺から離れていく
「そ、そうだ!あの、先にお風呂へ入らせてください、その私初めてですし心の準備もしたいので」
「あ~うん、そうだね、わかった、行っておいで」
やはり初めてなのだ、身だしなみもだが心の準備も必要だろう、
なので俺は快く見送る。
「はい、では暫くお待ちください、ミールさん、それにノアさんとシアさんも良ければ御一緒に入りましょう」
「は、はい!ではナツキ様、私達もミリー王女様とご一緒してきます。」
「主様の為にこの肌を磨いてきます!」
「楽しみにしててね主様!」
ノアとシアは妙に気合が入っている気がする・・・
「ナツキ様も良ければお風呂でゆっくりしてきてください、男湯までタリアに案内をさせますので」
「ありがとう、そうさせてもらうよ」
こうして俺の嫁になる4人はミリー王女を先頭に部屋を出て行った
そして入れ替わるように、タリアさんが部屋へと入ってき、俺も風呂へと案内してもらった。
脱意所に着くと服を脱ぎ、風呂場へと入る。
そこには10人くらい入れそうなほど広い湯船があった、俺は先に身体を洗い、その後ゆっくりと湯船で肩までつかる。
「そういえば、この世界にきて始めてのお風呂だな」
久しぶりのお風呂に小声でぼやく。
確か領地が貰えるって言ってたし、そこに家を建てて、そこに皆で入れる位の大きな風呂を作ろう、そして皆で一緒に・・・
そんな事を考えながら湯船でゆったりとしていると、身体も温まりきったので湯船から上がり脱意所へと向う。
そこにはタリアが用意してくれていた布を使い身体を洗っていく、といってもこの世界には石鹸というものはなく、布で身体を擦っていくだけなのだ、それでもある程度身体はさっぱりとしたので、湯を身体に掛け流し、再び湯船で身体を伸ばした。
久しぶりの風呂とあまりの気持ちよさに、少し長湯をしてしまったような気がする。
さっさと身体を拭き終わらせ、俺は用意されていたバスローブに着替え、部屋へと戻った。
部屋に着くと、そこにはすでに4人とも戻っており、キングサイズのベットの上で座っていた。
「ごめん、久しぶりにお風呂に入れたからゆっくりとしすぎちゃったみたいだ」
そういって俺は4人の元へ近づき、ベッドの端に座る
「いいえ、私達も少し前に戻ってばかりですし、気にしないで下さい」
そう言ってくれるミリー王女の身体はお風呂であったまったおかげか、それともこの後の事への羞恥からか、赤く火照った様だった。
「あのナツキ様、最初は私から可愛がって頂けますか?」
とミールが俺の横へと座り直した。
「そうか、ミールがこの中じゃ序列1位だもんね。解った、それじゃ最初はミールから抱くよ?」
ノアやシア、それにミリー王女の方に視線を向けると、3人は頷ずき、ミリー王女が順番に着いて説明してくる。
「ミールの次はノアとシア、そして私は最後で・・・お願いします」
部屋の明かりを消すと、こうして俺達の新婚前の秘め事が執り行われていった
ミールやノアにシアをたっぷりと可愛がり、よがらせ、絶頂へと導き、愛の証を注ぎ込み終わると、ついにミリー王女の番がやってきた。
「ミリー王女のココはもう準備が出来ているみたいですね、順番が待ちきれなかったのかな?」」
そういって俺はミリー王女の身体に手を伸ばし、抱き寄せ、ソレを確認する。
「あっ、だって、ミールもノアもシアも、とても気持ちよさそうに、しかも幸せそうな表情でナツキ様を受け入れていたのを見てると、
私も早くナツキ様に初めてを貰って頂きたく思い・・・」
部屋は暗くなっているが、きっと今のミリー王女の表情は真っ赤になっているだろう
「そっか、それじゃおまたせ、いよいよミリー王女の番だよ、さぁ身体の力を抜いてリラックスしてください」
「あの、そろそろ私の事ミリーと呼んでください、いつまでも王女と呼ばれると、夫婦になってもどこか距離を感じてしまいます」
「解った、じゃあミリー、始めてだろうから出来るだけ優しくはするからね」
ミリーの身体はすでに準備が出来ている様子だが、前戯は行為の一環である。
なのでミリーとキスをし、そして舌をからめながら右手でミリーの胸に触れ、弄ぶようにいじり続けると、ミリーの吐息が徐々に荒くなりはじめた。
そのご胸から下の方へ右手を移動させていく。
こうしてミリーに快楽を与え続けると、ついにミリーは絶頂へと達し、俺を求めるように蕩けた顔をする。
「あぁ、ナツキ様、どうか私の中にも、ナツキ様の愛を、下さい」
ミリーが求める、それに俺は愛をもって答える、出来るだけ優しく、そしてゆっくりとミリーの中へと入って行き、ついにミリーは破瓜の痛みを経験したのだ。
痛みに耐えるミリーのために、しばしの時間そのままで抱き合ってきたが、ミリーはもう平気だからと涙を滲ませていた。
無理をしているのは解る、ミリーの身体は15歳といってもまだ成長しきって無い、だがミリーの申し出と俺の我慢の方も、少し限界が近づいていた。
ミリーを感じたい、そしてミリーにも感じてもらいたいと、だから少しずつ、そして徐々に動きを早めていき、快楽は最高潮へと達すると、ミリーの中に愛の証は注ぎ込み終わると、少しの間、二人は繋がったまま余韻に浸っていた。
・・・・
・・・
・・
「ありがとうナツキ様、最初は痛かったけど、それ以上に幸せを感じました。」
そういってミリーの中から抜き出すと、破瓜による鮮血の混じった白濁の液体がシーツへとこぼれて行った。
その後、少しだけ体を休め、行為の跡を出来る限り処理をするが、さすがに血や体液のシミを消し去ることは出来ず、諦めることとなった。
「あの、ミール、ノア、シア、これからは私達は同じナツキ様のお嫁さんになるよね、だからこれからは私の事は同じ家族となるんだし、もっと気軽にお話してほしいの、それと私の事はミリーと読んでほしいな」
「わ、解りました、ではこれからは同じ旦那様を持つ者として協力して行きましょうねミリー」
「私もよろしくお願いしますねミリーさん」
「ボ、ボクもよろしくねミリー」
うん、この4人はきっと仲良くやっていけるだろう
そう感じていると、俺達は眠気に誘われ、その後俺達5人は布団に入り眠りへとついたのであった。
あれ、そういえば誰か一人忘れているような・・・ソレに気づく前に、俺の意識は深い眠りへとしずんでいた。
翌日
俺の内心は恥ずかしさでいっぱいだった。
大勢の目の前に立つのなんて苦手なんだよ、なのに俺達は、そりゃもうホント勘弁して欲しい位の大勢の人の目に晒されている状況なのだ。
「汝ナツキよ、ここに並ぶ者たちを妻とし、病める時も、健やかなる時も、死がそなた達を分かつまで愛し、慈しむと誓うか?」
「はい、誓います!」
「よろしい、では汝等、ミール、ノア、シア、ミリーエル=フェーン=フレムストの4名は---」
俺の羞恥に耐えている中、町の人全てと言えそうなほどの観衆が見守る中、俺達の結婚式は恙無く進められていく。
ここは町の中央の噴水広場である、昨夜ミリーが言っていたように、アルベルト王は本当に次の日に結婚式を開いてしまったのだ。
朝一番に町へ御触れを出し、兵達に噴水広場に準備をさせ、タリアさんは俺達の結婚指輪を買いに行っていたそうだ。
因みに、この結婚指輪はアルベルト王個人のお金で用意してくれたらしい。
そして先ほどから式の進行をしているのは教会の神父ではなく、アルベルト王というのには驚いた、どうしても自分がやるといい、無理やり神父の変わりになったそうだ。
そしてそんなアルベルト王の頭上には、王冠ではなく、サラが乗っかっている・・・ってなにやってんだあの小動物は!
そんな感じで、恥ずかしさのあまり内容なんてほとんど耳に入ってこなかったのだが、結婚式はつつがなく終わりを迎えた。
「ではこれにて、新郎ナツキとその嫁となった者たちの結婚式を終了とする!さぁ、町の皆よ!、今日はめでたき日である、町の復興も大事だが、今は騒ごうではないか!」
こうして、無事結婚式を終え、俺達5人+αサラは家族となった。
まぁ、失礼とは分かっているが、+αサラは家族というより見た目ペット的な存在だ。
こうして、この日は町の皆に祝福され、町はドンちゃん騒ぎとなっていた。
途中、ギルドの受付のコロンさんやギルドマスターのハスマさん、お世話になっていた宿屋のアロンさんや亭主のロークさん、さらにはゴブリンの集落の時に同じ馬車に乗っていたコーラルさんのパーティーの皆が、それぞれが俺の元へ来て祝ってくれた。
気が付けば昼から始まっていたはずの結婚式だったが、すでに空は暗くなり始めていた、それでも尚、騒ぎは続いていたのだが、主役であるはずの俺達5人は城に戻り、ミリーの部屋に来ていた。
「今日はお疲れ様です、だ・ん・な・さ・ま」
「おいおい、ミリーはお酒に酔っているのか?」
今日一日、色々な人たちから祝いの言葉と共にお酌され、結構な量のお酒を飲んでいたらしく、ミリーの露出されている身体と顔はほんのりと赤みが差していた。
しかし、旦那様と呼ばれるのもなかなか良い物だな!
「ミリーさんの周り、すごかったですからね、人が集まりすぎてミリーさんがまったく見えませんでしたね、さすがって感じがします」
「そうだね、けどそういう姉さんもいろんなにお酒を注いでもらってたよね」
「ナツキ様も結構飲まれていたようですが、大丈夫ですか?」
「え?そういえば結構飲んだ気がするけど、なんともないな~、けどホント、今日は疲れたぁ~。
しかし、ミール達が何も言わずに結婚式をするとは思わなかったよ。
大抵こういう時って身分が~とかっていうと思ってたんだけどねぇ」
実の所、俺はソレが気になっていたのだ、よくラノベなどで出てくるように身分の違いがとか言いだして、それを俺がどうにか丸め込むといった流れがあるのでは?と心配していた。
しかしそういう事もなく普通に結婚式を済ませたことに、俺の考えすぎだと思っていたのだがどうやらそれは違っていた。
昨日の夜、ミリーとお風呂に入っているときに、4人はそれぞれの結婚への不安を話し合い、解決していたらしい。
ミリーの悩みは皆とうまくやっていけるかどうかという事、そしてミール達3人は、自分達は奴隷の身分なのに本当に良かったのかという事だった。
ミリーの悩みについては何てことは無い、そんなのはミリー以外は元より仲良くしていくつもりだったのだから、そしてミール達の悩みもまた、ミリーから言わせれば何てこと無い。
ミール達は現在身分は奴隷であるが、それよりも、精霊王と契約した俺の眷属というものが大きく、多分この国で2番目くらいの立場でもあるらしく、それを聞きミール達は驚いていたが、それを聞いたおかげかもう悩みむ事はなかったらしい。
「ところで、ナツキ様、今後の問題についてですけど」
「今後の問題?」
「はい、今後冒険者活動の方はどうしますか?」
「もちろん続けるよ?」
「旦那様、私は旦那様がやりたいなら止めないよ?、だけどね、あまり無理だけはしないでね、私結婚したばかりで旦那様を亡くすのは嫌だよ?」
「大丈夫だよ、俺はそう簡単に死んだりしないさ、ってそうだな、ミリーにも色々と話しておかないとな」
落ち着いたら話すと約束もしていたし、今はもう嫁となったミリーにも俺の秘密、異世界から転生してきたこと、女神様にお願いされたこと、そしてスキルとステータスについて,隠していたすべてを話していった。
流石のミリーも驚きを隠せずにいたが、サラの言葉を聞いていたのもあり、納得はしてもらえたようだ。
次回 第21話 プレゼントから始まる家族という絆




