第201話 力を使った反動
前話の最後に書いた次回タイトルを変更しました。
「ナツキ、折角だから僕の力もつかってみる?」
必要のない事だから教えないと言っていたサラが、自分から力の使用を提案してきた。
というのも、使い慣れれば怠さも無くなって行く事が分かったからだろう。
俺も村に戻ったら特訓するつもりだったのだし、それに地上には大量の敵が蠢いているのだ。
これは力を使うのに良い状況ともいえるだろう。
そう思った俺は、サラの使った炎の精霊魔法を俺は発動させる。
それにより、地上には幾つもの炎の槍が降り注ぎ、激しい爆音と共に幾つもの火柱が上がる。
本来ならば俺達に熱が伝わって来るはずなのだが、それに関しては龍籠に乗っている時は必ず使用しているウィンドシールドで防いでいる。
「っぅ~、今度は怠さに加えて頭痛もしてきたぞ」
「流石に初日からこれ以上使うのはやめた方が良いかもね」
魔法を使用してから時間差で襲い掛かる頭痛に耐えながら、俺はシルフの助言に内心で賛成していた。
しかし、本当にこの力の反動に慣れる事が出来るのだろうか?
特訓する事を決めてから、まだそれ程も時間が経ってないというのに、俺の心は不安を感じ始めていた。
「ナツキ様、後は私達が倒しておきますから、ゆっくりと休んでいてください」
いつの間にか身体強化になっていたミールが先頭に立ち、その後ろでは、ノア、シア、ミリー、エルの4人がそれぞれの武器を手にしてやる気になっている。
地上がどんな様子か覗いてみたところ、先程のサラの力を使った魔法のおかげでかなりの数を減らせているだ。
それでもまだ200近くは残っているようすだが、あれ位の処理ならばミール達に任せても大丈夫だろう。
「頼めるか?」
「「「「「はい!(うん!)」」」」」」
ミール達5人は、息の合った返事をするなり、地上へと飛び降りて行った。
「(おいおい、ミリーとエルまで躊躇いなく飛ぶのかよ)」
元王女だったとは思えぬその行動に、俺は頭痛に耐えながらもそんな事を思っていた。
「サラ、シルフ、二人共ミール達を手伝って来てくれ」
「任せてナツっち!行くよサラ!」
「しかたないなぁ、まったく」
どことなく頼りになる返事をし、地上に向かって飛んでいくシルフの後を、サラは今一やる気の無い返事をしながら追いかけて行く。
龍籠に残った俺は、それなりに広くなった床に仰向けで寝転がり、目に腕を当てながら、静かに魔法の反動と戦い続る。
「まさか元お姫様のミリーとエルが躊躇いも無く飛び降りて行くとはな」
勝手なイメージとは分かっているが、やはり姫と言えばお淑やかなイメージが俺の中にあった。
元王女であるミリーやエルも、最初の内はお淑やかな感じはあったのだが、最近はだんだんとそれが無くなりつつある気がする。
地が出て来ているのか、もしくはミールかシア辺りに感化されて来たのか分からないが、その内ミリーとエルは前衛として戦いだすんじゃないだろうかと思える今日この頃である。
そんな考え事をしている内に、俺はいつの間にかグッスリと寝てしまってい、次に目が覚めた時には龍籠は地上に卸されており、その周りには元のサイズに戻ったサラとシルフ、そしてレイがいた。
どうやら俺が目覚めるまで周囲の警戒をしていてくれたようだ。
次回 第202話 タイプ




