第159話 作戦名は[ガンガン行こうぜ!]
書き終えてから、タイトルがこれでいいのか?
なんて思えたのだけど、別の意味で合ってるからいいかなって思えたのでそのままに。
目覚めたエルと二人で着替えを終えた後、寝室に入った途端にエルはミール達にベッドの上へと連れていかれてしまった。
「主様、すみませんが私達はエルとお話がありますので、先に行っておいてください」
エルを連れていくミールと入れ替わり、ノアは俺の前にやって来てそう告げて、ミール達の方へと戻って行ってしまった。
間違いなくあれは、昨夜の事について聞くためなのだろう。
とりあえずあれも女同士の友情に必要な事なのだろうし、放っておくことにしよう。
「先にいって待ってるから、話し終わったら早く来いよ」
そう言って俺は寝室を出てリビングへと向かった。
リビングに着くと、この部屋の隅にあるキャットタワーのような作りをしたサラの住処へと近づき、まだ寝ていたサラとディーを起こし、2匹の体を抱きかかえて椅子へと腰かけた。
サラもディーも眠たそうにしていたのだが、俺の感がミール達の話は少し時間がかかりそうだと告げているので、ミール達が来るまでの間、この2匹には暇つぶしの相手になってもらうとしよう。
エマルにお茶を入れてもらい、サラとディーの2匹と話をしながら時間を潰す事約20分。
漸くミール達がリビングに来たので、メイド達に朝食の準備を始めてもらう。
朝食の準備はすぐに終わり、俺達は目の前に並ぶパンやサラダを黙々と食べていく。
そして半分以上食べ終えたところで、突然ミールが話しかけてきた。
「ナツキ様、今日の予定はどのようになっていますか?」
「午前中は特に予定はないけど、午後からはアルベルト王に会いに行こうと思ってる」
普通なら王様と会う、なんて気軽に言えるようなものではないのだが、俺達は普通ではないので問題はない。
きっと行けば普通に時間を取ってくれるだろう。
「そうですか。それなら午前中……」
ミールの後半の言葉は呟くような声で聞き取れなかったのだが、それよりも何故ミール、ノア、シア、ミリーはお互いを見て頷いているのだろうか?
まるで目で会話しているようだ。
「旦那様、私なんだか目が覚めきっていないので、この後一緒にお風呂にでも入りませんか?」
100%嘘だ!
確実に何かを企んでいる様子だ。
ミリーに続き、ノアとシアまでもが一緒に入ると言い出し、更にはミールまでもが……
何を企んでいるのかは知らないが、断る理由もなければ、朝風呂に入るのも良いだろう。
「エルとレイは一緒に入らないのか?」
参加表明の無い二人に尋ねてみると、エルは「今夜の為に辞退します」と意味深な言葉で断られ、レイはエルと一緒に紅茶でも飲みながら待つらしい。
結果、俺はミール、ノア、シア、ミリーの4人を連れて風呂場へと向かった。
風呂場に向かう途中、シアが俺の耳元で囁いた。
「主様、昨夜と今夜の分の代わりに、お風呂場で私達の相手をたっぷりとしてね」
なるほど、つまり今夜も俺はエルと寝る事になり、その分今からミール達の相手をしなくてはならないらしい。
4人相手にどれだけ頑張れるか分からないが、可愛い嫁達に求められるのならば、全力で答えねばなるまい。
脱衣所にて服を脱ぎ終わり、戦闘準備が整うと風呂場へと足を踏み入れた。
その後、俺達5人は昼食の時間になるまでの間、風呂場に艶やかな声を響かせ続ける事となる。
我ながらこの精力が恐ろしく思えた。
次回 第160話 すぐにでも!