第155話 手、だしちゃう?
次回予告、変更しました。
コロンへの話を終えた後、俺は寝室にいたミール達を誘い、一緒に風呂へとやって来た。
まずはお湯を流し、身体を洗い始めようとするのだが、エルとミリーが二人掛かりで洗ってくれるというのでお言葉に甘える事に。
因みにエルが背中担当で、ミリーが前を担当していた。
そんな興奮する一時を味わった後、皆で一緒に湯船に浸る。
疲れが癒えて行くのが実感できる中、視界には6人の女性の裸体があり、目の保養も出来ている。
とても幸せな時間である。
疲れも癒え、身体も温まったところで風呂から上がった俺達はリビングへとやって来た。
そこには夕食が用意されているのだが、俺がいつも座っている席と、エルがいつも座っている席だけにだけ、他とは違うメニューが置かれている。
何故その2ヵ所だけメニューが違うのだろうか?
そして、何故そのメニューがレバーっぽい肉を焼いたものや、ニンニクのような匂いが漂う炒め物なのだろうか?
、
「あの、タリアさん?何故その2ヵ所の席だけメニューが違うのでしょうか?」
風呂上がりの俺たちの為に、飲み水を用意してくれているタリアへと疑問を投げかけてみた。
「ご主人様が畑からお戻りになられるより少し前に、ミール様に今夜の食事で作って欲しいと頼まれましたので」
ミールから頼まれた?
「そうなのか?」
横に立つミールに確認してみる。
「はい。今夜はエルがナツキ様と閨を共にする事になりましたので、必要になるかと思い、タリアさんにお願いしました」
「待て待て!今夜エルが一緒に寝るのはわかったが、何故、明らかに精力の付きそうな料理が必要になる!?」
ふとエルの方を見てみると、顔をリンゴのように真っ赤に染めている。
「もしも、と言う事もありえますので」
そんなエルの様子を気にする事もなく、ミールは可能性の話をする。
というより、こんな精力が付きそうな料理を食って一緒に寝る方が、その[もしも]な事が起こりうる危険性があるんじゃないだろうか?
それに、その[もしも]というのはどっちに対してなのか?
ミール達には俺からは成人してないエルを求めるつもりは無いのだと宣言している。
と言う事は、エルの方から求めてくると言う事だろうか?
もしそうなった場合、俺は…
そこまで考えたところで、お腹を空かせていたシアが、とにかく食べようと言い始めたので、俺は考えるのを一旦止め、いつも座っている席へと座る。
ミール達や、メイド達もそれぞれが席につき、それぞれが目の前に並べられた食事へと箸を伸ばし始めてゆく。
メニューは兎も角、俺もお腹が空いている事には違いがないので、とりあえず用意された食事に箸を付けようとすると、視線を感じ、そちらの方を見てみると、顔を赤くしたエルと目が合ってしまった。
なんだか気まずい。
互いが視線をずらした後、既に用意された食事なのだからと、目の前にある料理を食べ進めていく。
今夜は鋼の精神で乗り切るしかなさそうだ!
次回 第156話 一方その頃(コロン編)