第154話 コロンの扱いは?
一日で3話程のストックを作る事に成功した 夢 をみました。
[恵みの湯]から家に戻り、皆で一緒に昼食を食べ終えた俺は、オルリア村に住む村人全員で管理している畑へと足を延ばしていた。
現在の畑は、最初に作った面積よりも、3倍程の広さになっていたのだが、現在のオルリア村の住人は当初の倍近い人数となっている為、このままでは野菜の供給が足りなくなってしまうだろう。
しかも、近々[恵みの湯]はオープンする予定なのだ。
現状のまま[恵みの湯]に客が入り始めるとなれば、野菜不足は間違い無しである。
このままではオルリア村の住人達の食事は肉のみという、偏ったモノとなってしまう。
それは流石にマズい。
そう思った俺は、創造スキルを利用して、畑の拡大に精を出している。
因みに、住人たちの前で堂々と創造スキルを使ってはいるのだが、一応住人達には「土魔法で畑を広げます」と誤魔化している。
「次はそっち側に広げますので、そこにいる人たちは避けてください!」
俺は次に畑を広げようとしている範囲に居る村人達へと注意を促す。
それを聞いた村人達は、慌てるようにして、別の場所へと移動していく。
「そんなに慌てなくても良いんだけどなぁ」
そんな事を呟きながら、村人達が移動を終えるのを待ち、予定している範囲から人が退いた事が確認出来たところで、俺は地に両手をつき、これから使用する予定の創造スキルの範囲を指定し、そこをどういう風にしたいかというイメージを固めていく。
そしてイメージが固まったところで、気合を入れて創造スキルを発動させた。
すると次の瞬間、指定された範囲の土がモコモコと動き始め、あっという間に一面が耕された後の畑へと変化したのだった。
創造スキルを使い終えた俺は、特に汗をかいたわけではないのだが、額を腕で擦りながら「ふぅ」と小さなため息を吐く。
「それじゃあ皆さん、今出来た畑の周囲にも囲いを作っておいてください」
畑の周囲で待機している住人達に指示を出し終えると、本日4度目となるスキルの使用で疲れた俺は、その場へと座り込み休憩する。
休憩中、空の流れゆく雲を眺めながら、俺はコロンの事について考え始める。
「(コロンさんの事どうしよう。確かランクC奴隷って言ってたよな、Cってことは性奴隷って事になるんだけど、流石にそんな風に扱うつもりもないし、やっぱり村人扱いしている奴隷の人達と同じようにするのが一番なのか?
ん~、どうしたもんか…)」
それから少しの間、アレコレとコロンの事について考え続けた俺は、とりあえずコロンにはオルリア村に出来るギルドが完成するまでは我が家でメイドとして働いてもらい、ギルドが完成次第、そのギルドで働いてもらう、という事で決定した。
流石に今回のランクC奴隷への降格は、コロンが故意的にという訳ではなく、店側のミスが原因だと思い、これまでの生活に近い環境に戻れるようにしてあげるべきと判断したのだ。
こうしてコロンの件が決まったところで、俺はまだ疲れを感じる体に気合を入れて立ち上がり、畑の囲いを作っている村人達に向かい歩き始めた。
その後、村人達と共に拡張作業を続け、畑が当初の6倍程の面積まで広げ終えたところで手を止める。
これだけの広さがあれば、野菜不足になる事はもう無いだろう。
十分に拡張し終えた畑の様子に満足した俺は、村人達に作業終了を伝え、使った道具の片づけを任せて帰宅する。
家についた俺は、リビングでココと一緒にテーブルを拭いていたコロンの姿を見つけ、さっそく今日考えたコロンの当面の仕事について伝えたのであった。
次回 第155話 手、だしちゃう?
なんかすごく無理やりな終わらせかたをしてすみません。