第143話 一週間ぶりのオルリア村
コメントでご指摘頂いていた、文頭前に空白を入れるというのを試してみました。
が、書き終えて私は考えた、このやり方であっているのだろうか?と
もし違っていたら、お知らせください!お願いします!
それはそうと、今回短くなってします。
ごめんなさい!!
入浴の時間を終えた後、俺達は用意してもらっていた夕食を食べ終え、今はククリに淹れてもらった紅茶を飲みながらまったりとしていた。
「ところで、俺達が居ない間、なんか問題とかは無かったですか?」
俺は手に持っていたカップをテーブルに置き、正面に座っているタリアに尋ねる。
「ご報告すべき事は全部で3つあります。
まず最初に温泉宿で働く皆様の、礼儀作法習得の件についてですが、こちらは問題なく一通り覚えて頂くことが出来たと思っておりますので、是非ご主人様にはその成果を見て頂ければと思っております」
「わかった。明日は朝食が終わったら温泉宿の方に行って従業員の皆と温泉宿の名前について話し合おうと思っていたから、その時に見させてもらう事にするよ」
俺の言葉に、タリアは自信たっぷりといった表情で頷くと、すぐに真剣な表情へと変わる。
「次に、村の畑に関する事なのですが、2日前、畑のすぐそばで複数の一角ラビットや、ボアの姿が目撃された様です。
今はまだ被害は出ていませんが、このまま放っておくと…」
「村人にも畑の作物にも被害を出すわけにはいけないし、ノア、シア、ミリー、明日3人で村周辺のモンスターを狩っておいてくれ」
「わかりました」
「任せて!」
「はい!」
3人から良い返事をもらうと、俺はタリアに次の報告に移ってもらおうと、視線で合図を送る。
「では最後に、ハスマ様から手紙が届いております」
そう言うと、タリアは自分のアイテムボックスの中から豪華な布に包まれた1通の手紙を取り出し、俺へと差し出す。
俺はそれを受け取るなり布を開き、中の手紙を読み進めていく。
手紙に書かれていた内容は、近々この村に出向き、冒険者ギルドを立てる場所について相談したいという事や、そのついでに温泉に入りたいという事が掛かれていたのだが、俺にはどう考えても、ハスマは温泉に入る事こそがこの村に来たい理由なのではと思えて仕方がない。
なんせ、本題であるはずのギルド建設場所についての事に関する文章よりも、ついでにと書いてある温泉に関する文章のほうが明らかに長い。
ほぼ倍程の文章だ。
「はぁ、タリアさん、この手紙の内容によると、ハスマさんが温泉目当てでオルリア村に来るそうです。
ついでにこの村の何処に冒険者ギルドを建てるかの相談もするそうなので、客室はいつでも使えるようにだけしておいてください」
「畏まりました」
俺のお願いに、タリアは目礼しつつ答えた。
これでタリアからの報告は全て聞き終えた事になるので、そろそろ自分の部屋に戻ろうと思った俺は、残っている紅茶を一気に飲み干した。
「さて、それじゃそろそろ寝るとしようか」
そう言いながら空になったカップをテーブルに静かに起き、席から立ち上がると、他の皆も俺に続く様にして席から立ち上がっていく。
その後メイド達に見送られながら、俺達は寝室へと向かったのであった。
次回 第144話 決定!温泉宿の名前は… ~前編~