第134話 土産と誓い~前編~
投稿が予定より一日遅くなりました。
申し訳ありません!
タイトル変更しました。
部屋に入り、待機組の部屋に泊まっていた皆に挨拶をすると、サラが俺の頭上へと転移し、垂れモードになった。
ディーもそんなサラを見て、フワフワと俺の肩へと飛んでくると、サラと同じような垂れモードで引っ付いてきた。
流石に2匹を体に乗せていると少し重たい。
だが、これはこれで幸せなので、2匹を咎めるつもりなど毛頭無い!
そんな幸せを感じつつ、今日は女神様から仕入れた髪の手入れの知識を試そうと思いながらも、皆との朝のスキンシップに精を出す。
そして、一番最後にティリアも、と思ったのだが「私がして頂く訳にはいけません!」と断られてしまう。
だがそれで諦める俺では無い!
妙に必死なお願いの末、翼の手入れはダメだったが、髪の手入れだけはさせてもらえた。
・・・はて?一体、俺は何故ここまで必死なのだろうか?
そんな疑問が浮かんだのは、皆の手入れが終わってからであった。
「ナツキナツキ!終わったのなら次は僕の[繋ぎの首輪]を外してほしいな!」
俺の手が空いたのを見たサラは、頭上から俺の顔を覗き込むようにして[繋ぎの首輪]の解除をおねだりしてくる。
いつまでも待たせていると煩そうだし、そろそろ外してやろうと思い、サラの首輪に指を当て、教えてもらったキーワードを口にする。
「[解放]」
サラの首にある[繋ぎの首輪]が一瞬光ったと思うと、次の瞬間、[繋ぎの首輪]は床に落ちた。
サラは自分の首を前足でペタペタと触り、もうそこに[繋ぎの首輪]が無い事を確かめている。
「じ、自由だーーー!!」
心からの叫びをしたサラは、俺の頭から飛び上がり、嬉しそうに円を描きながら飛びまわり続けた。
それから少しして、しばらくサラの喜びようを見ていると俺のお腹が音を上げ空腹を訴え始めた。
そろそろ食事に行くとしよう。
1階の酒場兼食堂へと移動し、俺達専用になってしまっている奥のテーブルに座ると、ここ数日の間に何度か注文を聞きに来てくれていた娘が水の入ったコップを人数分運んできてくれる。
「いらっしゃいませ。皆さんの朝食は日替わり定食でよろしかったでしょうか?」
「ああ。全員日替わりで頼む」
宿泊のオプションである朝食のメニューの日替わり定食は味が良く、さらにボリュームもある。
俺的にはかなり気に入っている。
一応皆にも良いよね?という意味を込めた視線を送ってみるが、否定の声や視線は無かった。
こうして俺達は朝食を腹いっぱい食べ、食後の一息を就いた後に、まだ十分に余裕のある時間を潰すべく、そして、昨日立てていた予定通りに動こうと、俺達は街のいろんな店のある地域へ向かう。
余りお金を使うつもりは無いのだが、やはり遠出をした事だし、オルリア村にいるタリア達への土産くらいは買っておこうと思う。
次回 第135話 土産と誓い~後編~