表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で第2の人生を  作者: 一雫
120/234

第118話 内部への侵入

タイトルと次回予定のタイトルを変更しました。


「すごく、大きいです」


今俺達の目の前には、上を見上げる程大きく、|周囲の景色に溶け込む様な模様の《・・・・・・・・・・・・・・・》巻貝がある。

この保護色のせいで、皆はコレの存在に気づく事は無かったのだが、俺だけは探知スキルを使っていた為、反応した方を良く見て気付けたのである。


「こう見えても、まだこのモンスターは子供なので、小さい方ですよ」


エルの腕の中で人形の様に抱かれていたディーは、エルの顔を見上げるようにして話しかけている。

この二人を見ていると少し微笑ましく思える。


「大人になるとコレの倍程まで大きくなるんですよ」


「これの倍ですか!?」


「因みに水の国に来ている途中の湖がいっぱいあった地域で見かけたぞ」


目の前のジャイアントシェルがまだ子供サイズだという事に驚いていたエルに、大人サイズを目撃していた事を伝えると、恐ろしい事に「見てみたかったです!」と言い出した。

あんな気持ち悪い存在を何故見たがるのだろうか?

俺には理解できない。


とりあえずエルには帰りに見れるかもな、とだけ言っておいた。

もし居たら、レイには出来る限り離れた場所を飛んでもらい、そこから見てもらう事にしよう。


そんな事よりも、今、俺はこのまま回れ右をしてこの場から離れたい気持ちでいっぱいだ。


今はまだ、本体の姿が見えなていないので何とかこの場に居られるのだが、もし出てくることがあれば、俺は全力で魔法をぶっ放そうと思っている。

というか、ぶっ放す!


「ナツキ様、この殻の中から複数の気配と、匂いを感じるのですが」


俺が1人で決意を固めていると、ミールが隣にやって来て感じたことを報告してくれた。


「複数の気配と匂い?」


すぐに探知スキルで調べてみるが、俺には一つの大きな反応しかない。

かと言ってミールの報告が嘘とは思えない。

寧ろ嘘なはずがない!


これはきっと、この殻自体が反応している事で、内部に居ると思われる複数の存在には反応出来ないという事なのだろう。


「良く気づいてくれたな。お手柄だぞ(こういう状況はめったにないだろうが、一応こういう事もあり得るという事は覚えておいた方が良いな)」


複数の反応と匂いという報告に、この殻の主はもう居ないという事、そして、中に居るのがほぼ間違いなく盗賊共だろうと予測出来た事に、俺はミールの頭を撫でながら褒めつつ、探知スキルの弱点について考えていた。


「ミール姉さまのお話しと、見つからない盗賊達、更に、ジャイアントシェルは、本来ここには居ないはずという事から、この殻の中が盗賊達のアジトで、中に居るのが盗賊達、ということで間違いなさそうですね」


「そうだな、一応念には念を入れて、その反応が本当に盗賊達なのかという確認だけはしておこうか」


正直な所、俺としては入りたくは無いのだが、確認しない訳にはいかないと我慢し、大きく開いた殻の穴から内部への侵入を開始する。



第119話 内部探索


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で気を付けるべきは?←こちらは2作目となるものです。主人公が別の世界に行くお話ですが、[異世界で第2の人生を]のキャラも登場します。 是非読んでいただけたら嬉しいです! (尚、基本的に毎週月曜日の午前0時と木曜日の午前0時に更新していますが、時々ずれる事もあるかもしれません!)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ