第1話 現状と経緯
---書き直し前から来てくれた人へ---
ようやく1話と2話の書き直しが終わりました
出来るだけ早く書き直しを進めて、前回の23話の部分まで物語を進めて行きたいと思っております。
文才が無い事は自分でも解っておりますが、今後も勉強し、頑張って行きますので、どうかもう一度お付き合いください!
---始めて見てくれた方へ---
上記にも書いて在る通り、文才の無い作者ですが、どうか生暖くてもいいです
見守りつつ、今後もお付き合いください
ココは木々が空を遮らぬ程度の森の中
そんな森に一人の男の声が響き渡っていた
「いやいやいやいやいや!唐突過ぎるよ!誰か助けて~!!」
はい!現在俺、加賀 奈津希 は猪のような生き物に森の中で追いかけられております!
超全力で逃走しております!!!
え?相手が猪なら逃げれないだろって?
俺もそう思ってますが、ダメ元でも走るべきだと判断した結果です・・・が
そろそろダメな気がしてきましたよ!
「ブモォォー!!!」
「ってそんな悠長に誰かに語りかけるような思考回路働かせてる場合じゃねぇ!誰かこの状況どうにかしてぇ~~!!!」
お!前方にこれ幸いにも大きな岩を発見!
その瞬間、人生で一度でも利用することは無いだろうと思われていた策を思いつく。
(あそこにこいつを追突させるしかない!
けどやれるのか?ええい悩んでも仕方ない!実行あるのみ!!!)
俺は岩に向かい全力で走り、岩のぎりぎりのところでスッっと左によけることにより、すぐ後ろまで追いついていた猪のような生き物は、その勢いのまま大岩へと衝突し気絶させることに成功したのである。
「はぁ、はぁ、はぁ、まさか、こんな方法が成功するとは、はぁ、はぁ、ったくどうなってんだよ、そもそもどうしてこうなった!?」
ひとまずの安全を確保できたので、現状に至るまでについて整理していこうと思う。
・・・
・・
・
時を遡る事数時間前、冬のとある土曜日の夜の事だ。
年齢は20歳、身長は175cm、体重67kgで髪型は前髪が眉毛が隠れる程度の長さ。
黒髪で黒い瞳、顔立ちもまぁ異性にもてるとまでは言わないがそれなりに整っていると自分では思っている。
そんな俺は夜食を買うために、コンビニへと向かっていた。
コンビニへ付くと、いくつかの雑誌を立ち読みした後、肉まん一つと飲み物をを購入して家へ帰ろうコンビニを出る
そして、その瞬間、一台のトラックがこちらに向って突っ込んできたのだ、運転手の居眠り運転による事故だった。
咄嗟に避けようとはしたものの、さすがにそれは無理だったために、俺はこの事故に巻き込まれてしまい意識が遠のき始めていた。
(何だよこれ・・・くそっ!体が動かねぇし全身がいてぇ!ダメだ・・意識が・・・もう・・・)
気がつくと俺は空に大きな月が在り、あたり一面の湖に浮かぶ小さな島にいた、なぜ周りが湖だと分かったのかと言われると、その水面には波が無いからだ。
そして、今いる島には小さな苗木が在るだけだった。
そんな自分のいる場所の周りを見渡し、再び苗木の方を見ていると、突如目の前が眩く光り、その光の中から一人の女性が現れ、次第に光が収まっていく。
「えと・・・貴方はだれですか?、そしてここは何処でしょうか?」
そんな単純な質問をすると、目の前の女性が涙を浮かべながら口を開く
「申し訳ありません!」
「え?」
「とても申し上げ難いのですが・・・」
そういって少しの間を空けた後、女性は語りだした。
「私は運命を司る女神、モイラと申します。この度こちらのミスで貴方を死なせてしまいました、本当に申し訳ありません」
「あ~やっぱり俺は死んだのか・・・って事はココはあの世ってやつかな?」
「いいえ、ココはあの世と現世の狭間の世界です」
「狭間の世界?」
というかなぜ俺はこんなに冷静でいられるのだろうか?
いや、それよりもなぜここに連れてこられたのか、そしてこれからどうなるのかを聞かなければならない気がする。
「えと女神様?俺はこの後どうなるのです?」
「あ、はい、あのですね、先程も申し上げた通り、今回の奈津希さんの死亡はこちらのミスによるものなのす。
なので、このまま生き返らせる事以外何かお詫びをしようと思い、あの世に行く前にこちらへと連れてこさせてもらいました」
「例えばどういったことをしてもらえるのですか?」
「地球以外の世界での復活です、年齢や容姿はそのままで、という条件ですが」
「まぁ、未練がないとは言えませんが無理だというのなら、その申し出をお受けしますが、どのような世界なのでしょうか?」
ホント今の俺は自分でもビックリするほど冷静で、そんな俺にモイラも少し驚いているようだった。
「あ、はい、えとですね、貴方達地球に住む人から見ればファンタジーな世界と申しましょうか、剣や魔法が普通に存在したりモンスターが存在したり、他にも色々な種族が生きている世界です。
あ、もちろん魔王もいます」
「なんか、そんな所行っても、俺あっさりと死んでしまいそうな気がするのですが・・・」
平和な日本で暮らしていた俺が、突然剣や魔法のある世界でモンスターと戦うなんて無理としか思えない。
ましてや魔王までいるって、なんか無茶な気がしてきた。
「あ、えと大丈夫です、転生した最初は弱いままですが、努力次第で世界最強になれるような加護とスキルを授けますのでどうにかなるはずです!」
(努力次第でどうにかなるはず、ってまたずいぶん適当な)
「それとですね、もしその世界に転生を希望するなら、お願いもあるのです」
「なんでしょうか?あ、後、折角なのでその条件で復活をお願いします。
もちろんそのお願いというのも、可能な事なら頑張ってみます」
「ありがとうございます!あのですね、こちらにある苗木を見てください」
モイラが植えたばかりのような小さな苗木を手で示しながら、これから復活する世界についての説明が始まった。
「この苗木はこれから転生していただく世界、アルカレイドの人々の幸せを感じていく事によって成長していく世界樹の苗木なのです。
そこで、奈津希さんにお願いなのですが、どうかアルカレイドの人々を幸せで満たしていき成長させる育て役をして頂けませんか?あ、もちろんタダでとは言いません」
「えっと、その育て役をするとしたら何かを頂けるのですか?」
「先程言いました、努力次第で世界最強になれる加護やスキルの強化と、便利なスキルを追加で授けます
「なるほど、せっかくそんな世界にいけると言うのなら、そういった目標もいいかもですね。
解りました、その育て役の件お受けします・・・が、俺はその苗木がちゃんと成長してるか確認できるのでしょうか?」
「お受けして頂けるのですか!ありがとうございます!え~と、そうですねぇ・・・では最初はある程度変化が起きた時、貴方が眠ってる間に精神をこの狭間の世界にお呼びします」
「なるほど、解りました」
「ではこの苗木に奈津希さんを登録するため名前をつけてあげて下さい、あ、因みにこの世界樹は女の子ですので」
「え!?世界樹って性別があるんですか!?」
「はい、この世界樹は成長し、その成長と共に心が宿り、いずれ女神の一人と成るのですから」
なんかすごい事聞いてしまった気がする、いずれ女神の一人に?そんなすごい樹を俺が育てるの!?
なんか心配になってきたぞ・・・
まぁ、受けると言った手前、今更考えてもしかたないので、名前を考えよう!
ん~しかし名前かぁ・・・女の子・・・女神・・・
名前を考えながらふと空に浮かぶ月が目に映る
「あ!ルナなんてどうでしょうか?」
「はい!とても良い名前かと!では登録しますね」
そう言うとモイラは目を瞑り、世界樹の苗木の方に両手の掌を上に向けたまま伸ばし小さな声で呟くと、世界樹の苗木が蒼く淡い光に包まれ、やがて光が収まっていった。
「これで、登録は完了しました。今よりこの世界樹の名前はルナです。
奈津希さん、これからルナの事よろしくお願いしますね」
さすがは女神様、その笑顔はとても可愛く美しい物だ
「では残り時間も少ないので簡単にですが、あちらに行ってからの説明をさせて頂きます。
これから行く世界の名前はアルカレイド、そして奈津希さんをその世界の国の一つ、火の国の王都フレムスト周辺の森へと送り出しす事になります。
なのであちらに着きましたら、まずは王都フレムストを目指して下さい。
何も持っていないと色々と困るでしょうから、いくらかの資金を用意しますので、王都に付いたらそれでいろいろと装備などを揃えると良いでしょう。
あ、あと他の必要な事を簡単にまとめた説明書と纏めてアイテムボックスに入れておきますので、 あちらに着いたらまずそちらをご確認ください、因みにアイテムボックスはオープンと念じるだけで開く事ができますよ」
「なるほど解りました、なんか色々とありがとうございます」
「いえ、元はこちらのミスである上にお願いまで聞いていただくのでコレくらいはさせて頂きます。
ではルナが成長した頃、またココでお会いしましょう」
そういってモイラがこちらに向い手を振ると俺の体が光に包まれ、その眩さに目を瞑る。
そしてゆっくりと目開けると俺は森の中にいたのだ。
こうして俺は無事アルカレイドへと復活したのだ。
とりあえず左右を見渡し次に空を見上げ、次に後ろを向いた時、”奴”と目が合いとっさに逃げる事となり
「いやいやいやいやいや!唐突過ぎるよ!誰か助けて~!!」←ここに至るのであった。
次回:第2話 冒険者になるために
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