私のフルコース/結城夏陽さんへのクリスマスプレゼント
今日は私が応募した文学賞の発表の日。
応募した作品は私の集大成。
私は思い出す…。
大好きなおじいちゃんの言葉。
『言葉は料理される前の食材と同じ』
これは私のフルコース。
おじいちゃんのために心を込めて作ったわ。
発表の瞬間、怖くて下を向いていた。
誰かが私の肩をポンと叩いた。
「夏陽ちゃん、おめでとう!」
「あっ、良ちゃん!」
私は日下部さんが指した方を見た。
そこには私の名前があった。
「おじいちゃん、ありがとう!」